社会基盤デザイン工学科

研究紹介

「自然災害のリスクに備え、人々の生命や財産を守ること」をテーマに、構造物の耐震化や地盤の液状化対策から、河川や海岸の治水対策まで、快適で安全に暮らせるまちづくりを実現するための様ざまな研究を実施。
さらに、「快適で暮らしやすいまちづくりを実現すること」をテーマに、自治体や地域コミュニティと連携しながら、新交通システムの開発やまち並みに対する意識構造の調査、コンパクトシティの提案など、持続可能な都市環境を作り出すための実践的な研究も行っています。
また、ヒートアイランドの緩和や河川生物の生息環境を護るための研究など、環境や景観などの課題にも積極的に取り組んでいます。

計画・マネジメント

都市マイクロシミュレーションの計算フロー図

都市マイクロシミュレーションの計算例

都市マイクロシミュレーションを用いた都市構造デザイン

現在、我が国の多くの都市では人口が減り始め、少子高齢化が進行し、商業地の衰退や移動弱者の増加等が問題となっています。人口減少・少子高齢化時代でもあらゆる人々が安心して、快適に生活できる都市構造の実現を目指し、将来の人口分布や世帯構造変化を予測できる都市マイクロシミュレーションの開発を行っています。都市マイクロシミュレーションは、一人一人のライフイベントの発生と居住地選択を確率的に計算し、将来の都市構造変化と政策の効果を分析できるツールです。

担当教員 鈴木 温

食料品購入のアクセシビリティ計算例

アクセシビリティ指標を用いた保育所待機児童発生評価の例

アクセシビリティ指標を用いた住みやすい居住地のデザイン

住みやすい都市構造を実現するために、駅や商業施設までの行きやすさ(アクセシビリティ)を数値化し、居住地の生活利便性を評価しています。評価結果はGIS(地理情報システム)と呼ばれるソフトを使って、コンピューター上で視覚化します。不便な地域があれば、行政機関等と連携しながら対策につなげています。このような手法を子育て世帯の保育所待機児童問題にも活かしています。

担当教員 鈴木 温

シミュレータによるドライバーへの影響の計測

交通流シミュレーションによる交通状況の予測

環境にやさしいクルマの流れのデザイン

ドライバーの心理状況や運転への影響を考えながら、IT技術を用いた新しい交通情報の提供内容や方法を研究開発。刻々と変化する道路状況を予測することで、的確な情報によって道路利用の時空間的平滑化を図り、渋滞が起きない環境にもやさしいクルマの流れをデザインしています。

担当教員 松本 幸正

地域情報を付加したバスロケーションシステム

開発したバスロケーションシステム

地域活性化のための移動のデザイン

子供からお年寄りまで、誰でも安心していつでも利用可能な公共交通。この公共交通は環境にも人にもやさしい乗り物であるとともに、地域活性化と連携させることでさらなる利用者増が期待できます。地域でこれから求められる移動方法と地域活性化のあり方をデザインしています。

担当教員 松本 幸正

生活の質のニーズの国際比較

居住場所による生活の質の違い

居住環境の質を考慮したインフラのデザイン

居住環境の質は、道路、鉄道、土地利用といった都市・交通インフラと、それらに対する利用者のニーズによって決まります。そこで、多様な人の生活の質のニーズを国内外の都市でアンケート調査から把握し、多様なニーズに対応できるような道路・鉄道整備や駅前開発といったインフラのデザインを研究しています。

担当教員 中村 一樹

歩行空間要素の組合せによる可視化

VRによる歩行環境の体感評価

歩ける街のデザイン

歩行空間の整備は、移動・滞留環境の改善を通して街の回遊性を高め、経済的な地域活性化だけでなく、交流や健康といった生活の質の向上に大きく貢献することが期待されます。そこで、歩行空間の質を知覚する人の意識構造を明らかにし、これに影響する道路・沿道環境の要素を特定することで、歩行しやすい都市空間のデザインを研究しています。

担当教員 中村 一樹

設計・施工

繊維材接着による補強効果の長期持続性を検証する実験の様子

繊維材や接着材の耐候性を検証する実験の様子

天然素材由来繊維材の接着・補強によるコンクリート構造物の長寿命化をめざした研究

玄武岩などの天然素材に由来する繊維材は、一般的に環境負荷が小さく、未来を担う材料として期待されています。そのような繊維材をコンクリート構造物に接着・補強することで、構造物の長寿命化を図る技術の開発を進めています。

担当教員 岩下 健太郎

開通前の自動車道路(名二環)

水和熱発生シミュレーション

コンクリート構造物の熱移動に関する研究

水とセメントが反応する時に発生する水和熱。その際の発熱によるコンクリート構造物の劣化を防止するために、コンクリート内部の熱移動を予測し、その冷却効果を高める研究をしています。

担当教員 石川 靖晃

耐摩耗性材料の実河川落差工における現場耐久試験

耐摩耗性材料の鉄球衝突基礎実験

流砂による水理構造物の耐摩耗材料に関する研究

山地河川の洪水時には、流れの中に含まれている石や砂により、コンクリート構造物が損傷を受ける可能性があります。そこで、従来のコンクリートに比して非常に高い耐摩耗性を持つ材料を見つける研究を実施。実用化に向けて河川での耐久実験も行っています。

担当教員 新井 宗之

実用化された高機能補強土壁構造物

セメント改良した粘性土の力学試験

高機能補強土壁構造物の開発研究

阪神大震災以降、従来の擁壁構造物に変わり、土の中に金属や樹脂の補強材を入れた補強土壁構造物が急速に普及しました。これは、東日本大震災でもその高い耐震性が実証されました。本学科では、企業との共同研究により新しい補強メカニズムを用いた高機能補強土壁の開発研究を行っています。現在は、現地発生の粘性土をセメント改良し、補強土壁構造物を構築に有効利用するための研究も実施しています。

担当教員 小髙 猛司

コンクリートの引張強さ測定:測定前

測定後(中央部にひび割れが生じている)

練り混ぜ直後のコンクリートの強度特性に関する研究

造りたてのコンクリートの強さを把握するために、練り混ぜ1~2日後のコンクリートに対して圧縮試験、引張強さを測定しています。

担当教員 石川 靖晃

防災・減災

実験システムの概念

載荷実験の様子

コンピュータシミュレーションと実験を融合したサブストラクチャー実験システムの高度化

有限要素法によるコンピュータシミュレーションと構造実験装置を融合したハイブリッド実験システムを研究開発。社会基盤を支えるインフラ構造物を縮小した模型に対して、静的な破壊強度の推定や、制震のための様々なデバイスの有効性を多角的に分析します。地震動を擬似的に再現することで、制震デバイスの性能を高精度に検証するシステムを構築しています。

担当教員 渡辺 孝一

極低サイクル疲労によるクラック

数値解析シミュレーション解析と実験による極低サイクル疲労現象の解明と予測

橋梁構造物の巨大地震時破壊挙動の数値シミュレーション

鋼製橋脚などの土木鋼構造物を中心に、地震などの過大な外力を受けた場合に構造物がどのような破壊モードを呈するのかを数値シミュレーションにより解明。極低サイクル疲労によるクラックなどに起因する構造物の損傷を精確に評価する方法の開発を進めています。

担当教員 葛 漢彬

動的中空ねじりせん断試験による粘土地盤の地震時挙動の評価

海溝型巨大地震時の地盤挙動の予測

地震時の自然地盤の力学特性を精密に得るための室内試験法を開発・実施。その結果をもとに自然地盤の動きを予測するモデルを構築し、海溝型巨大地震が実際に発生した場合を想定した地震時地盤挙動予測のシミュレーション解析を行っています。

担当教員 小髙 猛司

破堤する堤防と河川の条件設定

堤防破堤後の状況(平面河床コンターとベクトル図)

越流破堤現象の解明と減災対策の検討

近年多発している"豪雨災害"を受け、超過外力(豪雨)に対する減災対策が必要になっています。そのため、特に堤防の決壊現象に着目し、数値解析と実験を用いてきっかけによる破堤現象の進行過程の違いなどを検討し、進行を抑える対策について研究しています。

担当教員 溝口 敦子

中国の粘性土石流の例(写真手前と奥部に土石流の先端がある)

長さ56m水路での転波列性土砂流サージ実験

転波列性土石流サージの生成機構およびそのサージ波動特性に関する研究

土石流は、先端に大きな水深を有し、一つの塊のようなかたちで流れる現象として知られています。間欠的に多数の土石流が発生する機構(メカニズム)と、その流れるときの波状の高さや周期などの特性を明らかにする研究を行っています。

担当教員 新井 宗之

雨水吐から河川への流出状況(植田川)

電波流速計の精度の検証実験(愛知用水)

ゲリラ豪雨に伴う都市河川の洪水観測手法の開発

都市を流れる中小河川では、流域が狭く地表が浸透しないため、雨の流出が速いのが特徴です。最近は大型化した台風や局地的豪雨に見舞われ、各地で水害がおきていますが、現地観測が十分に行われず、流量が把握できていない河川が多いのが実情です。そこで、新たに開発された電波式流速計と超音波水位計を用いた洪水流量の評価法を開発しています。

担当教員 原田 守博

堤防で採取した砂礫の力学特性を調べる室内試験

台風による豪雨で破堤した河川堤防と堤防の浸透破壊解析例

豪雨ならびに地震時の人工斜面の安全性評価手法の開発

近年頻発しているゲリラ豪雨などによって、河川堤防の決壊が後を絶ちません。また、東日本大震災でも数多くの河川堤防が被災しましたが、東海地方でも南海トラフ地震の発生が懸念されています。洪水や地震による自然災害を防いだり、軽減したりするために、河川堤防の合理的な安定性評価手法の開発を進めています。

担当教員 小髙 猛司

ガセット接合部の性能検証実験の様子

橋梁の制震化に必要な制震ブレース接合部の最適化に関する研究

橋梁の制震化に適用される制震デバイス(例えば座屈拘束ブレースなど)を橋梁主構造と接合するガセット接合部の、最適な設計法を確立するための実験及び解析的研究を行っています。

担当教員 渡辺 孝一

津波発生時の大型船舶と橋梁の衝突

衝突後の主塔基部損傷状況

津波襲来時大型漂流物の長大橋衝突シミュレーション

東日本大震災では大規模な津波が発生し、広い範囲の構造物に対して壊滅的な被害をもたらしました。津波が直接的な原因と考えられる被害の他に、津波が船舶やコンテナを押し流し、漂流物となって構造物を損傷・破壊した二次的な被害も甚大でした。こういった、偶発作用における挙動や構造物への被害を、数値シミュレーションによって明らかにする手法の開発を進めています。

担当教員 葛 漢彬

砂礫地盤の液状化判定のための相対密度に対する壁効果の検証

砂礫地盤の液状化が観測されて以来、粗粒な砂礫の相対密度の測定法が提案されてきているが、測定間隙率に対する壁効果の評価が不十分な状況にある。そこで、現行の最大・最小密度試験、現場密度試験の測定結果に対して、砂礫の粒径、粒度分布、粒子形状、用いる容器の大きさなどの影響を明らかにし、真の間隙率に対する壁効果の影響の明らかにする。

担当教員 板橋 一雄

環境・景観

水域での微気象観測

名古屋市域における海陸風のシミュレーション例

水辺のヒートアイランド緩和効果を活かした街づくり

都市河川や溜め池といった水域のヒートアイランド(暑熱環境)緩和効果や、河川に沿った"風のみち"を観測。数値シミュレーションによって水辺を活かした"涼やかな街"をデザインすることをめざしています。

担当教員 原田 守博

歩きたくなる心地よい空間の宿場町

3次元アニメーションを用いた歩行空間モデル

心地よく人にやさしい歩行空間のリデザイン

街のにぎわいの復活や超高齢社会への対応として求められる人が歩く空間のリデザイン。クルマ中心から人中心の道路空間を生み出すためには何がどう必要かを、3次元アニメーションなどを用いて明らかにし、歩きたくなる心地よい歩行空間を探求しています。

担当教員 松本 幸正

礫・砂環境と地形を把握するための現地調査

高速度カメラを用いたPIV流速計測実験の様子と計測例

健全な河川物理環境の創出を目指した研究

魚が生息するためには、柔らかい砂河床やえさ以外の藻類を剥離させる流砂が必要になることがあります。こうした物理場を創出するため、例えば山地における"平水時の流砂現象"に着目し、現地調査や基礎実験を実施しています。

担当教員 溝口 敦子

出水時の砂州挙動実験の様子

矢田川における現地測量の様子

複断面河道における砂州地形の決定要因とその変動状況

人工的な護岸を有する河道を、より自然な河道へ戻すため、環境を支配する砂州を対象に形成・変動に関する研究を実施しています。

担当教員 溝口 敦子

ベントナイト緩衝材のせん断試験の様子

マイクロスコープによる観察とその画像解析

核廃棄物処分に用いるベントナイト緩衝材の力学性能の評価

核廃棄物の地中処分での利用が計画されているベントナイト緩衝材の力学性能を評価する各種試験を実施。得られたデータを処分場の長期挙動予測のシミュレーション解析に役立てる研究を行っています。

担当教員 小髙 猛司

自然災害リスク軽減研究センター

21世紀型自然災害のリスク軽減に関するプロジェクト」(平成24年度私立大学戦略的基盤研究形成支援事業)を推進するために平成28年度までの5年間設置された本学科の教員を中心とする研究組織です。都市域での震災やゲリラ豪雨に伴う水害・土砂災害など、現代社会が直面する「21世紀型自然災害」のリスク軽減を図るため、高度な防災・減災研究を推進し、多くのすぐれた研究成果を残しました。

自然災害リスク軽減研究センターウェブサイト

天白キャンパス

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科学技術創生館

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春日井(鷹来)キャンパス附属農場

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