学部・大学院学部長メッセージ

MESSAGE

亀井 栄治

 都市情報学部は、平成7(1995)年4月に、名城大学可児キャンパス(岐阜県可児市)に開設されました。都市情報学部の掲げた目標は、「都市問題の解決」と「未来の都市創造」です。学部の開設と同時に、都市情報学がスタートしました。複雑化する都市問題の解決のためには、情報処理の技術と手法(IT)が欠かすことのできないものであるとの観点に立ち、都市学ではなく、都市情報学としてスタートしたのです。

 『都市』というと、かなり堅いイメージを持たれるかも知れませんが、平たくいえば、「私たちが日々暮らしている環境」に他なりません。私たちは、自分たちをとりまく環境なしでは生きられず、私たちにとって、環境は最も真剣に取り組むべき対象であるといえます。また、環境といっても、都市環境、居住環境、自然環境、地球環境、... など、非常に広範囲・多岐にわたり、それぞれが独自の特徴や種々の課題を抱えていることは論を待たないでしょう。それらに取り組むためには、多方面の知見やノウハウを総合的に生かしていく必要があり、そのようなことを背景として、都市情報学部は文系・理系の枠を超えた「総合学部」として生まれました。学部開設以来、都市情報学部は多方面の専門家を教員として有し、カリキュラムにおいても、文系・理系の枠にとらわれることなく、いろいろな知識を横断的に学べるものとしてきました。

 学部の開設以来、22年間、可児キャンパスにおいて、私たちは教育・研究を展開してきました。そして、23年目となる平成29(2017)年4月に、開設して1年経ったばかりの真新しいナゴヤドーム前キャンパス(名古屋市東区)に移転し、現在の姿となりました。その間に、私たちが道具としてきたITにもめざましい進展がありました。コンピュータそのものの進化は言うに及ばす、たとえば、データ・サイエンスにおけるビッグ・データの取り扱い手法や、AIにおけるディープ・ラーニングの技術が典型的です。これらが、これ以後の都市情報学にとって、非常に頼もしい道具となり得ることは想像に難くありません。

 令和4(2022)年4月から、都市情報学部は新しいチャレンジを始めます。カリキュラムにおける観光分野の科目の充実です。「まちづくり」に対する1つの視点という意味で、観光が非常に重要であるばかりでなく、関連する分野が広範囲・多岐にわたり、裾野の非常に広い産業が観光産業だからです。都市情報学部において観光系の科目を学ぶ方に「キャリア認証」プログラムを提供します。要件を満たした方には、『キャリア認証プログラム(ツーリズム分野)』の修了証を交付し、観光分野での活躍をサポートします。

 都心の真新しいキャンパスで、都市に関するさまざまな知識を身につけながら、自らの住む環境について、しっかり考えてみませんか。みなさんとキャンパスでお会いできることを楽しみにしています。

学部長 亀井 栄治

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