研究・産学官連携

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    大場 正春

研究代表者 農学部教授 大場 正春

 本研究センターの目的は2013年に設立されたバイオリマテリアル創成センター(以後、前センター)の成果をさらに発展させ、実用化への道を開くことです。前センターでは、温室効果ガスである二酸化炭素や大量に存在する産業廃棄物を微生物の機能によって再資源化(バイオリマテリアル化)するための基礎技術の開発を行ってきました。これらの技術をより洗練されたものとし、社会実装可能なものへと発展させることが本センターの役割です。

 第1の課題は稲作の現場で多量に廃棄され、メタン発生源となっている稲わらを資源と捉え、積極的にメタンを田んぼで発生させ、特別な施設なしで効率よく集めるための技術(GETシステム)を社会実装可能なものとすることです。GETシステムは前センターでの研究により、厳寒期のメタン発生効率の低下という問題は残るものの、ほぼ完成したものとなっており、本センターではメタン生成条件のより詳細な検討と並行して、発生したメタンの効率的な利用システムの確立と現場での実証実験による検証および、社会実装モデルの検討を進めます。

 第2の課題は製鉄所由来の含油スラッジを微生物の力で分解して油をメタンに変換し、同時に鉄を回収しようとする試みです。これまでにメタンを生成する微生物群集の獲得を達成し、電気化学的培養法により含油スラッジ中の鉄分の回収が可能であることも明らかになっています。本センターではメタン生成と鉄の回収を同時かつ連続的に行うための安定的共存培養技術の確立を目指します。

 第3の課題は,遺伝子組み換えシアノバクテリアの光合成により二酸化炭素から化成品製造の出発物質であるエチレンを合成する技術を確立することです。基礎的な技術はすでに前センターでの研究により確立されており、実用可能なレベルにまでこの技術を高度化することを目指します。エチレンは現状では石油から作られており、この過程で大量の二酸化炭素が排出されているため、この技術を実用化することができれば、温暖化ガスの低減と化石資源の節約の二つを同時に成し遂げることができます。

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