名城大学通信 43 [2012 winter]

名城大学通信 43 [2012 winter] page 33/40

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32 43しますが、高齢者が自身の運転能力の低下を十分認識していないことが事故の大きな要因と報告されています。そのため、高齢者の運転能力や運転適性を測定、評価できる新しい運転シミュレーターを試作開発し、ど....

32 43しますが、高齢者が自身の運転能力の低下を十分認識していないことが事故の大きな要因と報告されています。そのため、高齢者の運転能力や運転適性を測定、評価できる新しい運転シミュレーターを試作開発し、どのような方法で高齢者に能力低下の自覚を促すのが良いか、自動車学校や交通関係の専門家を交えて検討を進めています。また、このシミュレーターを用いた訓練による運転能力の回復や認知症の早期検出の期待から、継続的な研究開発に取り組んでいます。近隣の中部日本自動車学校とは、これまで共同研究や交通安全教室(写真2)などの交流を行っています。その1つとして、毎年11月初旬に同校で開催される「やごと感車祭」という催しにも参加しました(写真3)。さまざまな体験企画の中で、本学で試作開発した運転シミュレーターにも終日多くの方の参加がありました。研究成果をITSワールドに出展両研究室ではITS関係の研究開発を進めている学内の研究室とも意見交換し、これまで合同で展示会などに出展してきました。2004年10月に名古屋で開催された「ITS世界会議愛知・名古屋2004」では、本学の出展に大きな反響がありました。その翌年から、世界会議の成果を継承する形で、愛知県ITS推進協議会と中部経済新聞社が主催する「あいちITSワールド」が隔年開催されるようになり、前回の2009年には、本学から教育研究機関としては最多の8ブース(17研究室)を出展し、企業や大学などのITS専門家から高い評価を得ました。そして2011年12月22?25日に開かれた「あいちITSワールド2011」でも、理工学部の8研究室が合同で出展し、ITS関係者らと有意義な意見交換を交わしています。愛知県は世界的な自動車生産拠点である半面、交通事故死者数が3年連続ワースト1位を記録したことがあり、交通安全対策は喫緊の課題とされています。一方、県内には全国でも数少ない国立長寿医療研究センター等があり、高齢者医療や健康長寿に関する研究が先進的に取り組まれています。両研究室では、こうした研究機関とも共同で、これからも交通安全と超高齢社会に向けた研究開発を進めていきます。写真2)名古屋市高齢者交通安全教室に協力写真3)やごと感車祭での運転シミュレーター写真1)居眠り検知のための顔画像撮影用センサとまばたき検出の様子