名城大学通信 46 [2013 summer] page 7/44

名城大学通信 46 [2013 summer]

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名城大学通信 46 [2013 summer]

Pick u p!応用化学科科学技術の力で、資源の乏しい日本に貢献したい坂えり子教授ながるプロトン伝導性セラミックス材料。燃料もう一つの研究対象は、燃料電池開発につが望まれます。導を発現する高温酸化物超伝導材料の開発イナス183℃)ですが扱っている材料の臨界温度はおよそ、より高い温度で超90K(マ伝広がります。現在、私たちの研究室で取り質を発見できれば、実用の可能性が大きく少しでも高い温度で超伝導を発現する物渇も危惧されています。体ヘリウムや液体窒素ですが、ヘリウムは枯発現しません。冷媒として利用するのは液は、マイナス200℃以下の極低温時にしかに応用できます。ただし、魅力的なこの現象蔵、さらには医療の分野での診断装置など導技術は、輸送機械や発電、エネルギー貯に流れ続けます。この特性を生かした超伝ギー損失がなく、一度流れ始めた電流は永久現象。電気抵抗がゼロであることからエネル温に冷却したときに、電気抵抗がゼロになる超伝導とは、特定の金属や化合物を極低普及を目指して超伝導と燃料電池の石油資源の枯渇が心配される一方で、エネルギー需要は増大し続けています。新たな資源としてシェールガスが注目されていますが、他の化石燃料に比べ、地球温暖化への影ばん響が大きいとの見解もあります。坂えり子教授は、エネルギーや環境問題に対応することが可能な「機能性電子材料」の研究を続けています。キーワードは「超伝導」と「プロトン伝導」。本学の女性教員の草分けでもある坂教授に、研究内容と話題の“リケジョ”(理系女子)について、語っていただきました。生き方や働き方は素敵です。生活そこで学んだことを仕事や社会で自分の興味や関心から理系分野と生を仕か選事せびのる、につながっていると感じます。への意欲や姿勢、さらには企業の生産性向上で、女性の視点や発想、感性が加わり、仕事男性の多い職場に女子社員が入ることだと思います。性の活躍に社会からの大きな期待があるのジョ?として注目されています。背景には、女な存在ではないはずなのに、最近は〝リケ理系で学ぶ女子の数は少ないものの特別リ”ケジョ“も貢献活力ある社会の実現に研究を続けています。構築を目指して、日々のエネルギーシステムの能となります。次世代る複合大容量発電が可タービンによって発電すし、ガスタービンや蒸気可能な特性があるため、工場の排熱を利用の高温にも十分耐え、広い温度範囲で作動しています。セラミックスは1000℃程度ラミックスを電解質とする材料開発を目指私たちは、広い温度範囲で作動可能なセら、普及が進んでいません。されていますが、コスト面や作動温度の点か高分子を電解質に用いた燃料電池が製品化出されるものは水のみ。既に、リン酸や固体繰り返し利用が可能なうえに、反応後に排より、電気エネルギーを生み出す発電装置で電池は水素と酸素の燃料を投入することに研究室を訪れて「坂先生は研究と生き方を指導してくれる、母親のような存在です」と語る学生たち。先生と学生たちの距離が近く、明るく、チームワークがいい研究室だと感じました。「趣味は園芸」と坂先生。研究室にはご自宅から摘んできた花も生けられていました。私生活と研究活動を上手に切り替え、メリハリのある生活スタイル。まさにリアル“リケジョ”こにありでした。ていきたいと思います。貢献する材料開発を目指しながら、学生とともに社会にじ、ONとOFFを切り替えす。自ら提案する姿勢を重んすものだと信じているからで苦労の中から自分で見つけ出ん。研究の醍醐味は、失敗や事細かに指示はしていませです。学生たちには、最初から出せる可能性が無限にあるの「組み合わせる」ことで、新たな特性を生みのうちで、物質のある元素を「置き換える」す。化学の教科書に載っている数多くの元素コストで簡便に創製することを目指していま私たちは、特性の良好な物質や材料を低を補うのが科学技術です。の枯渇や調達の心配が常に伴います。それ資源に乏しい日本。モノづくりには、資源無限の可能性「置き換え」「組み合わせ」で現が可能になるのだと思います。人生に向き合うことで、活力ある社会の実両立をはかって、一人ひとりが生き生きと、6 46