ブックタイトル名城大学通信 48 [2014 Summer]
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名城大学通信 48 [2014 Summer]
附属高校レポート27附属高校レポートSGHとして新たな高みめざす国際クラス途上国支援で絵本作りや融資希望者のメッセージ翻訳文部科学省が2014年度から全国56校を指定してスタートした「スーパーグローバルハイスクール(SGH)」事業に、愛知県下では名城大学附属高校と県立旭丘高校がともに指定を受けました。附属高校のSGHプログラムは普通科国際クラスが中心になって推進されていきます。国際クラスは2003年4月の開設以来、国際貢献活動において数々の実践を積み重ねてきました。現在の3年生28人が2年生だった2013年度に取り組んだ、ウガンダの子どもたちへ手づくりの絵本を贈る活動、途上国で起業のために融資を募る人たちの英文メッセージを日本語へ翻訳する活動を紹介します。生徒たちの国際貢献の実践は、国際クラスで行われている科目「多文化共生」の授業を通じて取り組まれました。名古屋市中村区のJICA中部を訪ね、国際貢献の事例を集めながら、どんな活動に取り組むべきかを検討しました。指導したのは、科目「多文化共生」担当の小川香織教諭(体育)と水田佳奈教諭(英語)、それに担任の早川孝則教諭(国語)と国際クラスの統括責任者でもある羽石優子教諭(社会)。検討の結果、いくつかの案が出ましたが、その一つが絵本を制作して送付するというもの。そこで、小川教諭が相談したのが小中学校時代の同級生で友人の名城大学卒業生である田中(旧姓荒井)加奈子さん(1998年法学部卒)です。田中さんは北海道での自然ガイドの経験をふまえ、2012年6月からJICAボランティアとしてウガンダの国家森林機構エコツーリズム部門で環境教育隊員として活動しています。自然の豊かさから「アフリカの真珠」とも言われるウガンダですが、人口増加に伴い、燃料・建築木材や農地の需要急増で違法伐採が絶えず、森林は減少の一途をたどっています。そこで、JICAボランティアでは森林保護活動の一環として「日本&ウガンダ森林保全合唱コンクール?森と地球のために歌おう」を企画し、ウェブサイトで合唱の動画を募ることになりました。田中さんから附属高校生への提案は、コンクール入賞者に贈る賞品として、「森林保護の啓発に役立つ絵本を作る」こと。こうして、国際クラスの国際貢献の一つは絵本作りに決定し、28人中半分の14人が11月からオリジナルのストーリーで絵本作りを始め、2月には完成した4冊を発送しました。絵本作りとともに国際クラスの残りの14人が取り組んだのが、貧困緩和を目的にアメリカで設立されたNPO(非営利団体)Kivaが、インターネットサイトを介して、「融資する側」(経済的に恵まれた人々)と「融資される側」(途上国の事業主)を結びつける活動を普及させるための翻訳ボランティアでした。羽石教諭自身が25ドル(約2200円)を途上国の小規模事業主に融資していたこともあり、KivaJapanの翻訳ボランティアが足りないことを生徒たちに紹介したのがきっかけでした。Kivaは途上国で事業を起こそうという小規模事業主への融資を世界規模で仲介する活動を展開していますが、日本で活動を普及させるには「言葉の壁」という大きな課題がありました。このため、KivaJapanでは翻訳ボランティアに起業家のプロフィールを日本語に翻訳してもらい、サイトに掲載し、日本語で知りたい人たちに利用してもらっています。KivaJapanサイトによると附属高校生たちは起業家126人のメッセージを翻訳。5人分の翻訳がサイト利用者から「ナイス翻訳」の評価を得ています。翻訳者紹介の「名城大学附属高等学校」のページには、「名城大学附属高校国際クラスからのメッセージ」が書き込まれています。〈私たちは、愛知県にある名城大学附属高等学校の国際クラスです。自分達に何か国際貢献ができないかと考えて、このボランティアにたどり着きました。自分たちの英語のスキルをフルに活用して翻訳していきたいと思います。〉ウガンダの森林保護に絵本で貢献英語スキルを活用したボランティア126人分のメッセージを届ける積み重ねられる国際貢献すに者望者望者望残