ブックタイトル名城大学通信 49 [2015 Spring]

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概要

名城大学通信 49 [2015 Spring]

16て仕事をしていく時代になると思います。その際には、そうした多様な文化を受け入れることと、自己アイデンティティの確立が必要となってくるでしょう。さらには、労働人口自体が減少する中で、一層の女性の社会進出、少子高齢化による多層世代との交流も想定されます。このような社会が予測される中、我々に何ができるのかという視点も含めて、「MS-26起草WG」において議論しました。大学のビジョンで掲げた「学びのコミュニティ」は、教室の中だけでなく、キャンパスの内外に創り出すことができます。在学中に学ぶ楽しさに気づき、卒業・修了後に何度も学び直しの機会として本学の門をたたく、そんな喜びにあふれた学生や卒業生がキャンパスを活気づけているイメージが、まさにこのビジョンです。それは、東海地区にとどまらず、日本でも他に類を見ない、「多様性」を追求した大学と言えます。今後、名城大学として、「名城らしい」、あるいは「名城ならでは」の多様な経験の場をつくり、「多様性」を生かした「学びのコミュニティ」を創り広げる方向性を持って、全教職員が一丸となって取り組めば、2026年には、学内外に「名城の学びのコミュニティ」があふれる、日本有数の大学になると考えます。附属高等学校については、これまで、「面倒見のよい学校」をめざすという運営方針のもと、個々の教員が授業・課外活動等を通して生徒と向き合ってきましたが、今後は、この強みを生かしながら、正課・正課外を問わず「多様な経験」を創り出す「学びの場」となるよう、教職員が一丸となって挑戦し続ける学校をめざすビジョンを掲げることにしました。今回の「MS-26」では、本学に関わる全ての人たちと共有したい価値観として、「生涯学びを楽しむ(Enjoy Learning for Life)」を設定しました。この価値観は、本学が創設され、その後の紛争という苦難の状況に置かれた際も、「穏健中正」の態度を失うことなく勉学に励み続けた精神を受け継ぐものであり、この立学の精神共有したい価値観として「生涯学びを楽しむ」とありますが、この言葉に込めた思いを教えてください。普遍的理念として位置付けた上で、学生および我々構成員が情熱を持って内発的にビジョンの実現に向けて取り組んでもらうためのメッセージです。この価値観には、学生・生徒に対して、在籍期間にとどまらず、卒業・修了後も、立学の精神にうたわれるバランス感覚と実行力を備えた社会人として信頼されつつ、社会に貢献できる人材になってほしいというメッセージが込められています。また、学生を教育する立場にある教育職員や事務職員に対しては、「学ぶ楽しさ」、「教える楽しさ」、「仕事の楽しさ」を実感しながら日々を送ってほしいというメッセージも込めています。全ての学生・生徒が、「学ぶ楽しさ」に気づけるような教育を受けること、また、その学生時代の気づきをきっかけにして、卒業後も人生を楽しみながら一生涯学び続けていくことが、私たちがめざしている理想の学生・生徒像です。学生・生徒に単に知識を教授するだけではなく、学ぶことが「好き」、さらに学ぶことが「楽しい」と感じてもらえるような教育プログラムの開発、教育方法の改善など、さまざまな工夫が求められます。また、「生涯学びを楽しむ」ことの根幹をなすのが「主体的な学び」です。学生・生徒が何をどう学ぶのかを自ら探して決める個々人の主体性を重視した教育を行うためには、多様な学びのメニューの提供と、学びに誘いかけるための支援も必要となってくると思います。MS-26戦略プランに掲げるビジョンについて、大学では「多様な経験」と「学びのコミュニティ」、高校では「多様な経験」と「挑戦する学校」がキーワードになっていますが、それぞれ、どのようなイメージですか。