ブックタイトル名城大学通信 50 [2015 Summer]

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名城大学通信 50 [2015 Summer]

25CAMPUS NEWS教育教育赤﨑終身教授、天野名古屋大学教授、池上特別講師がそろい、ノーベル賞受賞記念講演会を開催生物学者の池田清彦さんが進路支援講座で講演研究農学部の植物保全学研究室が八重咲きサクラ新品種を発見尾張を代表する八重桜への願いこめ「オワリガサネ」と命名研究赤﨑終身教授、天野教授、池上特別講師によるパネルディスカッション愛知県小牧市内の県有林で生育していた八重咲きサクラが、今まで知られていない新品種であることが、名城大学農学部生物環キャリアセンターの進路支援講座が5月14日、天白キャンパスの名城ホールで開かれました。新入生や2、3年生たちに、将来の夢や働くことについて考える機会を提供し、目的意識を持って学生生活が送れるよう支援する毎年恒例の企画です。今年は、人気テレビ番組「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ系)にも出演するなど、新聞・雑誌、テレビなどで活躍する生物学者の池田清彦さんが「いま、学生に伝えたいこと、期待すること」をテーマに講演しました。池田さんは、専門の生物学分野のみなら赤﨑勇終身教授と元名城大学教授の天野浩名古屋大学教授の2014年ノーベル物理学賞受賞を記念した講演会が、4月25日、天白キャンパスの共通講義棟北「名城ホール」で開催されました。赤﨑終身教授、天野教授に、2015年度から本学特別講師に就任した池上彰氏も加わった、本学ならではの豪華キャストの講演会には、在学生、附属高等学校生徒など約1600人が参加。「名城ホール」に入り切れない学生らは3カ所の講義室に設けられたサテライト会場で、同時中継の映像を視聴しました。3氏がそろったパネルディスカッションは、池上特別講師が進行役を務め、赤﨑終身教授の戦争体験やお互いの尊敬する部分など、これまで語られることが少なかった逸話が披露され、和やかな雰囲気の中でトークが弾みました。聴講した理工学部2年の酒井美輝さんは「青色LED発明がすごい発明だと知っていましたが、電気のない地域の子どもたちを支えていることを知り、改めて偉大な発明だと実感しました。好奇心とチャレンジ精神を大切に、私もいろいろなことに挑戦していきたい」と話しました。ず、科学哲学、環境問題など幅広い分野で活躍しています。この日も、遺伝子から人間関係の考え方まで、さまざまな話題が飛び出しました。池田さんは、これから社会に向かって羽ばたく学生たちに「人間はどんどん変わっていくことができます。ポジションが変わったら自分を変えていくこと、そしてそれを楽しむことが大切です」とメッセージを送りました。名城ホールをうめた学生たちは、ユーモアたっぷりの池田さんの話に、笑い声をあげながら聞き入っていました。境科学科の横内茂講師(植物学)を中心とする植物保全学研究室の調査で明らかになりました。花は白色に近い淡紅色で、同研究室では愛知県とも相談した上で、「尾張を代表する八重桜に」との願いを込めて「オワリガサネ(尾張重)」と命名。新品種を発見したのは生物環境科学科を2012年に卒業、岐阜大学大学院に進学した連合農学研究科博士課程の伊藤玄さん。「名城大学の植物保全学研究室によって認知されたオワリガサネが、いつの日か、愛知県の〝地桜?と言われる日が来るのを楽しみにしています」とうれしそうに話し、横内講師は「愛知県内で発見された野生種ではない、栽培品種のサクラはこれまで知られておらず、オワリガサネは愛知県産栽培品種のサクラ第1号になる。新品種確定までの調査・研究には4年生の学生2人も卒業研究として取り組んでおり、貴重な経験になったはず」と話しました。げん愛知県小牧市内の県有林で咲き誇るオワリガサネ(2014年4月撮影)講演する池田清彦氏