ブックタイトル名城大学通信 52 [2016 Summer]

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名城大学通信 52 [2016 Summer]

26全国の高いレベルに刺激受ける思考力と多面的な見方養えるビジネス系列は簿記を学んだ強み生かすためのデータをもっと集めておけばよかった。寸劇を交えましたが、物事を具体的に考え、相手を納得させるようなプレゼン能力を磨く必要性を痛感しました」と深田さんは振り返りました。 3年生の鈴木梨加さんら5人はスカパーJSATのミッションで2015年2月の全国大会を戦いました。「全国級の発表者は話がうまく分かりやすく、レベルの違いを実感しました」と鈴木さん。しかし、全国の舞台を踏んで以来、「プレゼンが確実に上達してきたことを感じます」。国際クラスの3年生は全員、1万字程度の卒業論文に向けた準備を進めています。同じグループだった松下優花さんはミッションに応えるための作業を通じて「自分の卒論テーマに関する論文を読んでも、逆のことを述べている別の論文と比較するなど、物事を多面的に見る習慣がついた」と話します。アメリカのオバマ大統領が広島を訪問したニュースに、来てくれ もはや恒例となったクエストカップへの参加。10年間指導を続けてきた羽石教諭は「外とつながる教材として確立されており、生徒たちは課題解決力を身に付けることができます。さらに生徒たちには、全国大会出場で『認めてもらえる』喜び、他校の生徒との触れ合いも生まれます。附属高校生はバラバラな知識をつなげていく力が弱いと感じていましたが、学んだことをつなげる思考力を養い、多面的な見方を心がけるようになりました」と手応えを感じています。 総合学科ビジネス系列は2015年度から3年生で導入しました。2016年度は平山小百合教諭と濵島良一教諭が担当しています。6月の授業では、協賛企業6社の若手社員が登場する映像を見ました。「この会社に入ってよかったと思うことは」「会社を辞めたいと思ったことはありますか」などの質問に答える姿を見て、職業意識を高めていました。平山教諭は「2年生で簿記を学んでいるので、資金の動きが理解できます。ビジネスシーンが描けるので、ミッションに対してもアプローチがしやす それぞれのミッションに答えたプレゼンテーションは一グループずつ映像として主催者に送り、審査を経て全国大会行きが決まります。附属高校は2005年度以来、毎年全国大会出場チームを出しています。2016年度の大会は2017年2月、東京都千代田区の法政大学市ヶ谷キャンパスで開かれます。 「企業課題プレゼンの甲子園」ともいうべき全国大会。参加者はどういう刺激を受けたのでしょうか。2年生の深田翔子さんらのグループは2016年2月の全国大会にクレディセゾンのミッションで臨みました。カード決済の仕組みを使って革新的なサービスを提供するというミッションに対して4人で考えた結論を7分で発表しましたが、入賞には至りませんでした。「結論に導くい利点があります」と語ります。課題解決力とプレゼン力を身に付けた卒業生のうち、2016年4月には、名城大学の経済学部、都市情報学部などに15人が進学しました。「生徒たちには大学なり社会なり、次のフィールドで活躍してほしい。コミュニティーを引っ張っていける人に育つとうれしい」。平山教諭は、教え子たちが次のステップで花開く姿を思い描いています。クエストカップ参加を指導してきた羽石教諭全国大会を経験した2年生(深田さんは奥の右)全国大会を経験した3年生(左から2人目が鈴木さん、3人目が松下さん)クエストカップ2015全国大会に参加した現3年生たちクエストカップを担当する平山教諭くれただけでうれしいという感想から、被爆者に謝罪してほしいという意見までありましたが、「幅広い視点で物事を見るようになった」と、例を挙げながら話してくれました。