名城大学

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科目名 中国経済論2
開講学科 経済学部 経済学科
担当教員 谷村 光浩
年度 2017
シラバスコード 1232725
単位数 2.0
準備学習・事後学習 授業後の自主的な学習時間(90~120分)には、各回の講義・討議より、これからの中国(ひいてはグローバル)経済・社会の描出にはいかなる示唆が得られるのかについて、みずからの考えをまとめること。また、そうして整理した論点は、授業計画の他テーマとはどのようにつながっているのかも考えてみること。
履修上の留意 この科目では、中国経済を、歴史、政治、社会、都市・地域開発などと結びつけながら、多角的に考察していく。「中国経済論 1」履修後の受講が望ましい。
授業の目的と概要 「中国経済論2」では、グローバル経済にて主要なプレーヤーとなった今日の中国、そして明日の中国に焦点を移す。グローバル化、知識経済化、都市化のなかで、描き出される発展戦略ならびにその課題や、故郷を離れ外来者として暮らす人々が形成する新たな経済・生活空間などの意味合いを読み解く。そして、特に終盤には末端レベルからの視点に切り換え、中国の経済発展の軌跡とひずみを改めて考える。
サブタイトル 中国の21世紀発展戦略と持続可能な未来
到達目標 昨今、中国が取り組むさまざまな発展戦略の背景、プロセス、成果や課題などへの理解を深め、中国(ひいてはグローバル)経済・社会の持続性を、広範な視点から討議・論述できる。
授業計画

1. ガイダンス

本科目のねらい、おもな論点、進め方、成績評価の方法など、概要説明。
「シルクロード経済ベルト」から

2. 中国の新たな自画像: 中央政府機構改革

改革開放路線の進展にしたがい、1980年代以降、数次にわたり断行されてきた中央政府機構改革を軸に、中国みずからが描き出した次なる青写真、そしてそれにともなう経済・社会システムの転換などを考察。

3. 中国の環境ガバナンス: 「節約型/低炭素」経済・社会の形成

中国の環境への取り組みを概観。そして、環境問題の核心がいかに語られているのか、また中国が試みる「節約型/低炭素」経済・社会の形成とは何かを考察。

4. 中国に"現れた"「NGO」「企業市民」

中国の経済・社会が大きく変容するなかで"現れた"中国の「NGO」のユニークな点は何か。また、普及・推進がはかられる中国の「CSR」(企業の社会的責任)を考察。

5. 中国における「小さな政府、大きな社会」

中国の「小さな政府、大きな社会」とは何を意味するのか、いわゆる西側諸国のポスト福祉国家における「小さな政府」への潮流と比較考察。

6. 企業家的な都市: 地方財政と不動産バブル

改革開放が進展するなか、地方政府は「企業家」のように振る舞い、みずからの経済発展をめざしている。その「二重性制度」の背景や仕組みなどを考察。さらには、不動産バブルの深層を討議。

7. 中国の「都市住民」: 高まる自律的な暮らしと消費

中国の急速な経済成長は、豊かな「都市住民」を創出。そうした人々は、毛沢東体制ではほとんど消滅していた自律的な暮らしを享受。その消費生活とともに考察。

8. 戸籍登記制度の改革: 農民の「都市住民化」

計画経済を下支えしてきた中国特有の戸籍登記制度は、都市と農村の「二元構造」をもたらした。市場経済化が進展するなか、段階的に試みられてきたその制度改革を考察。

9. 流動する中国: 出郷者の経済・生活空間

出稼ぎ労働者の労働条件やその集住空間を概観。また帰郷する人々を視野に入れた地方政府の発展戦略を考察。さらに、新華僑などと称されている中国系ディアスポラの経済・生活空間も考究。

10. 中国の少子高齢化: 迫りくる人口オーナス時代

毛沢東体制下の人口増加、改革開放下の「一人っ子政策」、そして急速な高齢化社会へ。アジア全体の少子高齢化も視野に、中国の経済・社会の行方を考察。

11. グローバル市場に生きる村 (1) 親族集団と外資

これまで考察してきた中国の急速な経済発展ならびに課題は、珠江デルタのひとつの村という末端レベルからはいかに見えるのか。特に宗族というインフォーマルな制度的要因の重要性から考察。

12. グローバル市場に生きる村 (2) 公益事業の整備: 教育

教育の歴史的発展をたどれば明・清代の親族をベースにした「私塾」にいたるという村。改革開放下、豊かな村の集団が学校整備を主導する仕組みに見られる強みと課題を考察。

13. グローバル市場に生きる村 (3) ガバナンス

凄まじい経済発展のもと、上級政府の新たな規定にしたがい、村政も大きな改革を迫られた。変わりゆく村の主要組織のかたちを概観した後、本質的に変わらない要素とは何かを考察。

14. 中国の未来: 持続可能な発展とは

中国が抱える経済・社会問題、そしてこの国が有する悠久の歴史に鑑み、その持続可能な発展を考察。

15. まとめ

要点の再整理
小論文の作成
授業形態・方法 講義ならびに討議
成績評価方法及び評価基準 討議への参加: 30%
小論文 試験 (持ち込み一切不可): 70%
*なお、授業回数の3分の2以上の出席に満たない場合は「欠格」とする。
受講生へメッセージ グローバル経済・社会のあらゆる局面に、「中国」が主要なアクターとして登場している。中国のみならず他の地域研究・分野に関心を寄せる人たちにとっても、この科目にて講義・討議する内容や視座は有益であろう。
テキスト

1. 中国 都市への変貌 ジョン・フリードマン (谷村光浩 訳) 鹿島出版会

参考文献

1. 中国 グローバル市場に生きる村 トニー・サイチ 胡必亮 共著 (谷村光浩 訳) 鹿島出版会

参考URL

1.  (講義の進行に応じて、関連するURLを紹介)

更新日付 2017-08-22 12:22:47