応用化学専攻0854年 西尾 光平三重県/川越高等学校 出身永田先生は、試験のための勉強よりも、考えるプロセスを重視されています。実験を進める中で計画通りに結果を得られないこともありますが、そのたびに原因を分析し、条件を見直すというPDCAサイクルを常に実践しているので、課題解決力を養うことができます。エネルギー変換有機化学(永田 央)研究室研究結果に対してどう感じたのか、次にどうしたいのかを何度も学生に問いかけています。学生の中に考え方の枠組みが形成され、自分の考えを自分の言葉で表現できるようになりました。試験をどう乗り切るかではなく、「考える」という学問の本質に近づける点が、この研究室の魅力です。学生の声教員の声学生×教員 インタビュー研究者としての課題解決力を培い、人工光合成の実現をめざす永田研究室のここが魅力!永田 央 教授応用化学専攻永田教授(以下教授):研究室では、人工光合成の実現に向けた研究に取り組んでいます。光合成は二酸化炭素と水から酸素や有機物を作り出す反応です。しかし、単に光を当てるだけでは反応は起こりません。クロロフィルと呼ばれる色素分子が光エネルギーを吸収し、そのエネルギーを利用して電子を別の分子へ移動させることで反応が始まります。私たちは、この電子移動を助ける分子の生成に取り組んでいます。学生 西尾さん(以下学生):研究は複数のステップに分かれており、それぞれの工程を学生が担当しています。私は、光を吸収する分子・ポルフィリンの生成に取り組みました。研究を始めてから約2カ月間は、なかなか目的の分子が得られず苦労しました。しかし、毎週の先生との個人面談で進捗や課題を相談しながら、温度や時間などの条件を少しずつ調整し、ようやく目的とする1つ目のステップに到達できたときには大きな達成感がありました。教授:西尾さんは、実験でつまずいたときに自ら論文を探して別の反応条件を探すなど、積極的に取り組んでいました。最初こそ苦労しましたが、自分で課題を見つけ、こうすればうまくいくかもと自分で判断できるようになりました。その結果、最初の壁を乗り越えてからは研究も順調に進みましたね。学生:毎週の個人面談だけでなく、月1回の研究成果発表や中間レポートの提出もあり、常に自分の研究の立ち位置を確認しながら軌道修正を行うことができました。こうした積み重ねが、研究の前進につながったのだと思います。ポルフィリンの合成実験では、最初に得られた反応生成物は真っ黒な混合物でした。しかし、そこから丁寧に分離していくと、複数の成分に分かれ、鮮やかな紫色の固体が得られました。分析装置で目的の化合物を確認できた瞬間は、まるで宝石を発掘したような感覚で、研究の魅力と達成感を強く感じました。これらの経験を通して、研究への興味がいっそう深まり、大学院へ進学することを決意しました。教授:化学は特殊な物質を扱う高度な技術が求められ、基礎を身につけるまでに時間を要する学問です。研究者として専門性を深めていきたい人には、大学院に進学し、修士・博士課程でさらに研究を続けていくことも選択肢の一つですね。2026年4月には「化学・物質学科」が新設され、化学だけでなく物理学の視点も取り入れた、より幅広いアプローチで学べる環境が整います。こうした環境のもとで、自分の研究テーマをより深く追究できる機会が、さらに広がっていくことを期待しています。
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