Challengers' Action

これからの時代に必要なITスキルを学ぶコミュニティの運営について

IBM見習い隊 髙尾凌我 岡崎竜也

2020年02月04日

ブリッジ・プログラム(2年次以降プログラム)

「IBM見習い隊」とは、IBM(※1)のサービスを学び合うといった目的を持ち、2019年の5月に立ち上ったコミュニティである。近年、「デベロッパーリレーション(=開発者の関係)」といった、開発者同士をつなぐコミュニティが世界的にも活発な動きを見せている。「開発者においても、そうでない人においても、人と出会うことが一番の成長機会だ」という思いを持った私たちは、開発者コミュニティの運営を行ってきた。今回は、コミュニティが立ち上がった5月から現在までの活動経緯について報告する。
(※1)IBM=コンピュータ関連製品・サービスを提供する企業

IBM見習い隊の活動報告

6月には、IBMのアメリカチーム「デベロッパーアドボケイトチーム」の講師を迎えて、第1回のイベントを開催した。Watson(※2) Assistantを用いてLINE のチャットボットを作成する体験学習を行い、23名が参加。また、6月には「MS-26」のプロジェクトの一環として、情報工学科で企画されている「ITエンジニア育成プロジェクト」のwatson セミナーにサポーターとして参加し、参加者のフォローを行った。7月には「名古屋ハッカソン」にエントリー。活動開始からわずか2ヶ月で、優秀賞を受賞した。同じく7月には第2回のイベントも開催。IBMチャンピオン(※3)の石井さんを迎え、watson visual recognitionを使った画像認識の体験学習を行った。8月には、第3回イベント「Blockchainスキルアップセミナー」の主催と、アートやものづくりが体験できる「あいちワークショップギャザリング」への出展、といった2つの活動を行った。ワークショップでは、私たちがwatson visual recognitionを使用して作った作品を、100名以上の参加者に体験してもらった。11月には、次の3つの活動を行った。1つ目は東京で開催されたAI 体験会「とよす小まつり」に講師として参加。118名の小学生が参加し、TJBotの使い方を教えた。自主開催のイベントとはまた違い、開発者同士をつなぐ「デベロッパーリレーション」を100人規模で体感する1日となった。2つ目は、第4回イベントを開催。Watson Personality Insightsを利用した性格分析を作る体験学習を実施。3つ目はITエンジニア育成プロジェクト×Node-RED User Group Tokaiというコミュニティが掛け合わされたイベントに、参加者のサポ―ターとして参加した。
また、メンバーは個人でも活躍している。例えば「電気学会 U21学生研究発表会」への参加や、日本最大級のハッカソン「ヒーローズ・リーグ」で決勝トーナメントに進出し、IBMテーマ賞を受賞するなど、実践的なIBM見習い隊の活動経験が活かされている。
(※2)Watson=IBMのビジネスに活用できるAIサービス
(※3)IBMチャンピオン= IBMのソフトウェアやソリューションに、年間を通して優れた貢献をしてきた者

ITスキルだけではく、社会人とのつながりも

今後の予定としては、12月に名城大学ナゴヤドーム前キャンパスで開催される「TJBotワークショップ」にサポーターとして参加。また、1月には 「IBM チャンピオン2020」 にエントリーし、採用発表の結果を待っている状態だ。2月には、開発者マーケティングのためのカンファレンス「DevRelCon2020」への参加も予定している。今後も月に1回のセミナーを開催していくが、運営面での人手不足を懸念し、追加メンバーを募集中。IBM見習い隊としての活動では、IBMの関係者や、愛知県の有名企業と関わることができるのも魅力の1つだ。ITに興味があるひとはもちろん、社会人の輪を広げたい人であれば、ITの知識がなくても大歓迎。これからの時代、プログラミング言語が母国語と並ぶくらい重要な位置づけになってくるだろう。プログラミング言語を理解していなければ、分からないものが出てきてもおかしくないくらい、プログラミングが我々にとって重要な存在になっているかもしれない。