Challengers' Action

発信力を強めて、エコフレンドリーな団体へ

Clean Green 三輪久美子 佐々木優 二村崇仁 石田恋宝 丸岡純奈

2020年02月04日

ブリッジ・プログラム(2年次以降プログラム)

私たちは「地球にやさしいをあたりまえに」という目標を掲げ、活動をしている。地球にやさしい環境づくりだけでなく、いま注目を集めている「持続可能な社会」について学び、自分たちが得た情報をSNSで発信してきた。今回は、この6ヶ月で主に実施した2つの活動内容について報告する。

多くの学生に参加してもらった、思いをつなぐリユース企画

1つ目は、5・6月に世界的にも有名なアウトドアブランド「Patagonia」と共同で、準備を進めてきた「Patagonia Worn Wear Colleage Tour」である。名城大学の学生を対象に、「Take-over Zone ~思い出のある服や小物を交換し引き継ごう~」と題したリユース企画を行った。ただリサイクルをするのではなく、参加者にわくわくした気持ちや新たな価値を与えるために、次の4つのステップで実施した。
① 思い出はあるが、自分が着なくなったアイテムを当日3個まで持ってきてもらう。
② 持ってきたアイテムの思い出やエピソードなどをタグに書き込み、次に使ってくれる人に思いを伝える。
③ そのアイテム1つにつき、1つの引換券がもらえる。
④ この引換券は期間内であれば、いつでも展示されているアイテムと交換できる。
こうすることで、捨てるのは惜しいお気に入りの服も、大切に使ってくれる人へ思い出とともに引き継ぐことができる。6月24日、25日の2日間、大勢の学生に参加してもらい、大成功を収めた。8月には、Patagoniaの日本支社を訪問。そこでは6月に行われた企画で、悪かった点・良かった点についてフィードバックをもらい、質の高い振り返りを行うことができた。

環境に配慮した条例の重要性を学んだ徳島県上勝町への視察

2つ目の活動では、リサイクル率が82%を超える「徳島県上勝町」への視察を実施した。日本のリサイクル率の平均は20%とされているが、エコフレンドリーな数字が成り立っているのは、決して町民たちの環境への意識が他の地域に比べて圧倒的に高いから、というわけではない。45種類の分別を行うなど、環境を配慮した仕組み=条例があることで、脅威の数字を保っているのだ。この町の人口は1500人ほど。従来のようにゴミをリサイクル分別せずに燃やしてしまっては、大気汚染になるという理由で禁止された。少子高齢化が進んだ町では、ゴミの処理に費用がかかったり、隣町に持って行って燃やしてもらったりするなど、お金や時間のコストがかかるという問題があった。そこで、ゴミの分別に関する条例を制定し、やらざるを得ないという状況を作ったのだ。実際に訪問してこの事実を学んだ私たちは「自然を守りたい」という思いが強くない人でも、仕組みを利用することで、エコフレンドリーな活動ができるということを感じた。

影響力を持ったエコフレンドリーな団体へ

私たちはこの他の活動でも、学園祭で「ヨガ×エコな歯みがき粉づくり」を開催したり、東海地区最大のプレゼンテーションイベント「東海学生アワード」に出場したりしてきた。また、今後の活動について、2つの柱で活動を行っていく。1つ目はゼロからイチを作ること。Patagoniaとの共同企画のように、促進力を持って環境に興味のある人をどんどん巻き込んでいきたいと考えている。具体的には、現時点で発想段階にあるエコバッグ制作で、協力してくれる企業を探す予定だ。2つ目は情報発信である。現在も行っているInstagramの情報発信をさらに強化させる。今後も活動を続け、さらに発信力をつけることができれば、「地球にやさしいをあたりまえに」が実現できる日もそう遠くはないと考えている。