Challengers' Action

プロジェクトでの出会いから得られた "生きる力"をこれからの人生の糧に

三輪久美子 丸岡純奈 佐々木優 石田恋宝

2021年11月18日

1期生

名城大学チャレンジ支援プログラムの1期生が立ち上げた「Clean Green」。
“地球にやさしいをあたりまえに”をコンセプトに持続可能な社会を目指して、イベントの企画・運営を行っている。次の代へと引き継ぎ、まもなく社会へと旅立つ4年生の一期メンバー4人に、プロジェクトで学んだことについて振り返ってもらった。

Clean Greenの立ち上げ経緯について教えてください。

三輪(元代表):大学に入っても、何がやりたいのかわからず、このままではもったいない!と思い、チャレンジ支援プログラムに応募。アメリカや東南アジアに行きました。カンボジアを訪れた際に、明るく元気だが、着るもの、食べるものもなく、貧しいながらも明るく元気に生きている現地の子どもたちの様子を見て、日本では食べられるものがどんどん捨てられているのに…と、環境問題に関心を持ちました。その後、立ち上げたのが「Clean Green」です。アウトドアブランドを招いて、生ごみから肥料を作るコンポストの販売など、様々な活動を自分たちで企画し、実行してきました。
4年生になり引退。「Clean Green」を後輩たちに引き継ぎましたが、私たちは3年生の頃から、個々で活躍の場を広げ、今ではそれぞれが考えた環境活動を行っています。

それぞれどのような活動を行っていましたか?

三輪:私の場合は、家の話なのですが、コロナ禍で自宅で過ごす時間が長くなり、コンポストを自宅に導入しました。するとこれまで環境問題にはまったく興味のなかった母が、土の分解力に魅力を感じ、どんどんはまっていったんです。結局はフードロスゼロにもつながるものですが、母にはそんな意識はありません。楽しい!と思うと、続けられるんですよね。そんな人が一人でも増えてくれたらと、コンポストを自分で作れないか調べました。
デザイン性、サイズ感、匂いなどの問題点を解決しつつ、「気軽さ」「多機能」にこだわった段ボールでのコンポストを提案。活動資金をクラウドファンディングで集め(目標15万円のところ、47万円が集まりました)、これを元手にコーヒーの搾りかすを再利用するコンポストを段ボール会社と共同開発しました。そして皆のアイデアで、SDGsをテーマにしたマーケットで販売しようということになりました。
丸岡:私は、コンポストをマルシェで販売するなど、さまざまな活動を行っていましたが、3年生になってすぐ、新型コロナの影響で新入生を勧誘することが難しくなりました。そんな中、ちょうど「Clean Green」と同じようにコロナ禍で新入生を勧誘することが難しいと感じていた団体が多数あることを知った私は、周囲の団体へ声掛けをし、約15団体合同で「オンラインの新歓」を実施しました。オンライン新歓には60人もの新入生が参加してくださり、結果として、5人も「Clean Green」に入ってもらうことができました。
「Clean Green」では、三輪さんの持つ、あの圧倒的な情熱に強く惹かれ、一緒にやっていきたい!と思いましたが、熱い思いで突っ走っていく突破タイプのリーダーではないので、サブリーダーの立ち位置で全体を冷静に見渡し、本当にそれで大丈夫か?とブレーキをかける役割を担ってきたような気がします。
三輪:丸岡さんは、人を巻き込む力があるんです。あのオンライン新歓が無かったら、「Clean Green」の存続は難しかったと思います。
佐々木:私の場合は、そもそも入学当初は、環境にはまったく興味がありませんでした。チャレンジ支援プログラムに応募したのは、単に海外に行きたかったから。しかし、アジア研修で出向いたミャンマーで見た光景が、あまりにも衝撃的でした。学校に行けない子どもがいたり、汚染された川が生活用水だったり。何か自分にできることはないかと、「Clean Green」に入りました。3年生からは、名城大学と名古屋ダイヤモンドドルフィンズとのコラボで、SDGsのグッズ開発チームに参加。防災をテーマに、“さりげない防災グッズを作ろう”と話し合い、クッションとブランケットの製作を開始。素材や色選びにこだわりました。ようやく商品も形になり、“ドルフィンズカラー”のクッションとブランケットを年内に販売開始できそうです。多くの方々の手に取っていただけたらと願っています。
石田:私も佐々木さんと一緒にタイやミャンマーを回った時、子どもたちの環境を何とかしたいと「Clean Green」に参加。3年生からは、名城大学でも200人ほどの会員がいる大きな組織である「ボランティア協議会」の環境ボランティア部門の代表になりました。コロナの関係で、活動はままならなかった時は、ゴミ拾いやキャップの分別など、毎日の生活の中でできることをやっていましたが、今年に入ってメンバーも増えてきて、活動も活発に。天白区と消防、警察と連携し、区民まつりでブースを出して、交通安全を呼びかけたり、交差点で飲酒運転の撲滅プラカードを持ってパトロールをするなど、地域に貢献できる活動を行ってきました。

卒業後はどのような道に進みますか?

三輪:環境ビジネスを手がけるベンチャー企業に内定しています。「Clean Green」で、資金の集め方など、ビジネスに関しても学ぶことができ、やりたいことをゼロから形にしていく力も養うことができたと思っています。これまでやってきたことを、今度はさらに幅広く社会に役立てていきたいと考えています。
丸岡:電力系インフラ業界です。会社の一員としてwind farm運営に関わることができるのが嬉しいですし、併行して週末には「Clean Green」をはじめとした環境系のイベント参加も考えています。実際、チャレンジ支援プログラムで立ち上がった団体をサポートしているOBもいますので。
佐々木:もともと海外留学の予定でしたが、コロナのために延期。ようやく今年中に留学できることになりました。現地の企業のインターンに参加して、これまで活動してきたことを軸に、さらにグローバルな視点を持ちたいと思っています。
石田:大学院に進学して、貧困や労働問題について研究したいと考えています。その先は社会の先生になり、子どもたちに環境や貧困について、授業で教えていけたら嬉しいです。

「Clean Green」の活動はあなたにとってどのような影響を与えましたか?

三輪:チャレンジ支援プログラムは、自分のアイデアを形にできる場です。0から1を生み出す力が求められるため、待っているだけでは何もできません。この力は社会に出たらきっと役立つであろうと思っています。極端な話、「Clean Green」はなくなってもいいんです。それよりも自分はどうあるべきかを考え、それを実現させる場として「Clean Green」という場を利用してもらえると嬉しいですね。
丸岡:本業がありながらも、環境に関しては別軸で活動に関わっていくというようなスタイルが自分にはちょうどいいと感じていました。何をやるかということも大事ですが、環境に関して、どう自分の意識を持ち続けるかということも私にとっては大事で、普段の生活の中で当たり前のように環境を意識した日々を送っていきたいと思っています。
佐々木:「Clean Green」での出会いは、自分にとっての財産です。いろいろな人と共に活動する中で、自分の役割が明確になり、グループの一員としての行動のとり方を学ぶことができました。自分自身を知ることで、次に何をやっていきたいか、どう生きていきたいかが明確になったと思っています。おかげで、次の一歩を踏み出す勇気を持つことができました。
石田:「Clean Green」での出会いが私を大きく変えてくれました。メンバーの行動力に刺激を受け、自分も頑張ろう!という思いになりました。このメンバーとの出会いがなければ、ボランティア協議会の代表になることはなかったでしょうし、さらに学びを深めようとも思わなかったでしょう。自分の生き方を示唆してくれた、一生の仲間ができたと思っています。