2024/11/07

限界を決めずに可能性にチャレンジ!

好きなことなら自然に行動力が湧いちゃうマルチプレイDJ

経営学部 経営学科3年 児玉江里奈(こだまえりな)さん

2024年11月の名城大学祭。音楽が場内に響き始めると観客が一気に押し寄せ、ELLIE(江里奈さん)が会場内のボルテージを最高潮にまでいざなっていく。ELLIEの全身全霊のジェスチャーと弾ける笑顔が多くの人を魅了し、会場全体が一つになる。一方、舞台を下りた普段の江里奈さんは驚くほどおしとやか。そんな二面性を持つ江里奈さんの魅力に迫るべく、なぜ名城大学を選んだのか、その理由をはじめ、現在のDJ活動からゼミの研究、将来のことまで聞きました。

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Q学外活動でDJとして活躍しているそうですね。

A

はい。今は名古屋市内のクラブで月に1、2回程度、DJとして活動しています。名古屋では海外DJのサポートをすることもありますし、東京や浜松のイベントに呼んでいただき、活動することもあります。音楽のジャンルは「Hard Techno」をメインに、幅広いジャンルに挑戦中です。「Hard Techno」は最近流行りのジャンルで、まだ珍しいこともあってか注目度も高く、クラブで盛り上がっています。

QDJを始めたきっかけは?

A

そもそも音楽が大好きで、高校時代にはさまざまなジャンルの音楽を聴いたり、動画を見たりしていました。高校3年生の時にたまたま見たYouTubeで、一人のDJが何万人もの観客を魅了し、会場が一つになる一体感に心が震えました。「私もやってみたい」と、ただその思いだけでお年玉で機材を買い、遊びながらDJのまねごとのようなことをやり、自分だけで楽しんでいました。

「人前でDJをやってみたい!」と思うようになり、まずは高校の文化祭で!と意気込んでいたのですが、当時はコロナ禍で文化祭は中止に。それなら大学に入ってから学園祭でやりたいという思いが強くなりました。実は名城大学を進学先に選んだのも、学園祭に力を入れているからでした。

Q入学後、学園祭に向けてどのような準備を?

A

1年生の夏に尊敬するDJの方に弟子入りをお願いしました。そのDJの方に付いて現場で学ぶ他に、出された課題を自宅で考え、指導してもらうということを繰り返していました。その年の秋の学園祭でついにDJデビュー!ステージ企画に個人で応募して舞台に上がりました。高校時代から抱いていた夢が叶い、ステージから見る景色に胸がいっぱいになりました。

Qその後、現在までの活躍についても教えてください

A

2年生の4月に、名古屋で行われている歴史ある音楽イベント「DOT」の公募枠に応募し、10人の中から選ばれた4人に入り、クラブデビューを果たしました。このイベントで沢山の方に知ってもらえたことや、主催者に気に入ってもらえたことから、次々と他のイベント出演が決まり現在も活動を続けています。

2年生の秋の学園祭にも出演しました。メインステージの「中夜祭(初日の夜のメインイベント)」のオープニングイベントを飾ることができ、観客の数も前年の倍以上。緊張もしましたが、会場内が大いに盛り上がり、想像以上の達成感を得ることができました。ただ、曲のつなぎの失敗や、観客に受け入れやすい曲と受け入れにくい曲の判断が、自分の中で整理ができていなかったこともあり、今後の課題も見つける機会にもなりました。

QDJの活動が、自分にとってプラスになっていると思うことは?

A

DJは観客との一体感を醸成することがもっとも重要で、そのために観客と目線を合わせたり、手を振ったりなど、コミュニケーションをその場でうまく図っていく必要があります。加えて流行りの曲などの情報のインプットも欠かせません。これらすべては普段の研究や学生生活に繋がる要素も多く、どちらかと言うと前に出ることが苦手なタイプだったのですが、やりたいことであれば、人前でも“やりきる”強い精神力と行動力が身に付いたと思います。

さらに、素晴らしいDJは、皆さんとてもセンスがいいんです。持って生まれたものなのかもしれません。私にはそのセンスがないことは、これまで活動してきてよくわかっているつもりです。だからといって諦めるのではなく、センスを補うくらい事前の準備を念入りに行っています。特にイベントの時は、曲のサビをどこに置いてクライマックスまでどう持っていくか、選曲はもちろん、曲のつなぎまで、緻密な設計図を作成しています。先を読んでイメージする力も随分養われたのではと思っています。

QDJ活動がゼミの研究にも役立ったそうですね。

A

マーケティングについて学ぶ山岡ゼミに所属しています。名古屋鉄道(株)との産学連携で、「名鉄電車(瀬戸線)の利用者増加の施策」をテーマにした課題で、私の案が1位に選ばれました。電車の中をクラブに仕立てて音楽イベントを行うというもので、始発駅から終点までの往復で楽しめるアイデアを出しました。この時は名鉄の社員さんにプレゼンをしなければならなかったため、スライドを使ったプレゼンの練習を何度も重ねました。企画力に加えてプレゼン力を磨くことができたと思っています。

マーケティングで学んだことの中で、キーワードの一つが「顧客主義」です。これはDJ活動にも通じるものがあり、観客が存在して初めて成り立つ場です。観客に楽しんでもらい、一体感を作り出すことが重要かということをあらためて考えるようになりました。

Q将来についてはどう考えていますか?

A

まだまだ自分が理想としているDJにはほど遠いので、さらにスキルやセンスを磨き、ジャンルも広げ、より多くの人を楽しませることができるようになりたいですし、誰かから憧れてもらえるような存在になることが夢です。

一方で、とある「もんじゃ焼き屋」のもんじゃ焼きの美味しさに衝撃を受けてから虜になってしまいました。今は店舗でアルバイトをしていますが、いつか自分で納得のいくもんじゃ焼きを、お客さんに食べてもらえるような店を持てたらいいなと思っています。DJともんじゃ焼き屋と、あまりにも振り幅が大きいのですが、私自身が「やりたい」か「やりたくない」か、「好き」か「嫌い」か、白黒はっきりしている性格で、「やりたいこと」「好きなこと」に携わっていると自然と元気と行動力が漲ってくるんです。DJの活動は生涯続けていきたいと考えているので、人生を通してDJの腕を磨きつつ、新しいことに挑戦していきたいと思っています。

Q名城大学に入学してよかったと思うことは?

A

何と言っても学園祭が盛大で、大きな夢だったDJデビューができたことです。もう一つは、ゼミの山岡先生との出会いです。コミュニケーションをはじめ、人として大切なことは何かを研究を通じて学べたことが、学外のコミュニティ活動にも役立っています。さらに山岡先生は生徒一人一人の内面までしっかりと見てくれた上で、限界を決めずに自由にやってみて!と可能性にチャレンジさせてくれます。先生の考え方に大きく影響を受け、自分が何をやりたいのか、どんな人生を送りたいのかが、見えてきたと言っても過言ではありません。

経営学部 経営学科3年 児玉江里奈(こだまえりな)さん

愛知県出身。幼い頃はおとなしく、目立つタイプではなかった。高校の時に音楽に出会い、DJの存在を知ることになる。現在は大学の勉強を最優先にするため、DJ活動は月に1、2回までと決めている。目標達成のために逆算して、今何をやるべきかを考えるタイプと自己分析する。