My online summer school experience: Inspired by students from around the world.

新型コロナウイルス感染症の拡大により留学プログラムがストップする中で、北京の清華大学が実施したオンラインサマープログラムに参加した山中葵さん。日本にいても、国際交流をしながら学びの機会を得ることができたと話してくれました。

渡航できなくても、希望は失いたくなかった

中学生の頃に海外体験学習に参加し、オーストラリアでホームステイをさせてもらったことをきっかけに国際交流に興味を持つようになりました。ホストファミリーに会いたくて、高校生の間にも2度オーストラリアを訪れました。大学に入ってからは、1年次にマレーシアとシンガポールに行く機会があり、これからたくさん海外へ行きたいと考えていたところ、コロナ禍になり、2年次に予定していたカナダ留学はキャンセルになってしまいました。

やりたいことがなかなかできない状況の中で、海外の方と交流できる機会はないかと思っていたときに、清華大学のオンラインによるサマープログラムを知って、参加したいと思いました。参加枠は学内で2名のみだったのでダメ元でしたが、志望理由書で熱意が伝わったのか、参加できることになったんです。

SDGsをテーマにディスカッションとプレゼンテーションに挑戦

参加したのは、中国・北京にある清華大学のグローバルサマースクールという9日間のオンラインプログラムです。オンデマンドで講義を受けたり、グループディスカッションを行うプログラムがありました。グループディスカッションでは、各国の学生5名ほどでグループをつくり、SDGs(持続可能な開発目標)をテーマに、課題解決の方法を話し合います。私たちのグループはSDGsの中から「教育」を題材に選び、すべての子どもが質の高い教育を受けるためにどんな施策が必要なのかをディスカッションしました。

グループのメンバーは私のほかに中国、マレーシア、オーストラリア、韓国の学生でした。母国語もバラバラですが、優秀な人ばかり。題材が難しいこともあって、私はついていけない部分もありましたが、ディスカッションが終わった後にメンバーの子が電話をくれて、私が聞き逃してしまった箇所を説明しくれるなどサポートしてくれました。そのおかげで私もグループ内で役割を全うすることができ、最後のプレゼンテーションでは、グループで賞をとることができました。

刺激を受けた、向上心のある学生との交流

さまざまな国の向上心ある学生とともに学んだ9日間はとても刺激的でした。驚いたのは、みんなの積極性やスピード感です。グループでプレゼンテーションに向けて発表内容をまとめるのですが、少し時間に余裕があったので、私は後で取りかかればいいかなと思っていたのです。でも、グループのメンバーはすぐに取りかかりはじめて、進めるスピードも速くて、ハッとさせられました。学生の英語レベルはまちまちですが、全員が相手の言っていることを理解しようと前向きだし、いろいろな意見をもっていているので、私も積極的に発言することができました。

私は海外で仕事をしたいという漠然とした目標がありますが、仲よくなった学生に相談すると、目標を実現するためにこんな方法があるんじゃないか、こんな講義をオンラインで受けたらどうかなど、親身にアドバイスをしてくれました。その子自身も弁護士になりたいという目標があり、オンラインで海外の講義を受けているそうです。いつも「大丈夫、できるよ」と言ってくれるので、なんでもやってみようと前向きになれました。

各国に友人をつくって、自分の世界を広げたい

グローバルサマースクールに参加していた時期は、学期末で講義でもレポート提出やプレゼンもあり忙しく大変でしたが、レベルの高い学びについていけたことが楽しかったし、やり遂げたことは自信になりました。留学ができないからと諦めず、オンラインプログラムに参加してよかったです。

今後は状況を見ながら、渡航ができるようなら4年次の夏には交換留学制度でドイツかノルウェーに行きたいと考えています。ほかにも、以前留学先で知り合った友人がいるモロッコやオンライン英会話で仲良くなった友人がいるフィリピンにも遊びに行きたい。大学生のうちにいろいろな場所に友人を作って、たくさんの国を訪れたいと思っています。そして、今はまだ迷っている将来の道を自分なりに行動しながら見つけていきたいと思います。

  • 高校生のときに行ったオーストラリア・メルボルン。冬休みの間に滞在したので、クリスマスを現地で過ごしました。

  • 高校生の頃、英会話教室でアシスタントをしていました。写真は、当時英語を学びに来ていた小学生と一緒に。大学生になってからは、自宅で英語を教えています。

  • 1年次のマレーシア・シンガポール研修。初めての東南アジアだったので、ドキドキしながら観光、現地大学訪問、企業訪問を行ないました。この研修をきっかけに、勉強意欲が高まりました。

  • 1年次にマレーシアへ行ったときにクラスのみんなと。アフリカや中東、アジアから学生が集まり、みんなと助け合いながら過ごす毎日が刺激的で、こういった環境が好きだと気づきました。

  • オーストラリアの友人宅では、カレーライスを振る舞いました。友人の家族がとても喜んでくれて、写真を撮ってくれました。

  • 留学で知り合った友人とは今でも交流があり、オンラインで話をしたり、チャットをしたりしています。

MESSAGE

留学をしたいなら、1年次から思い切って行ってみるといいと思います。
挑戦できる環境に飛び込むことで、もっと勉強したい、もっと頑張りたいという気持ちが生まれて、大学生活の目標ができますよ!

留学DATA

プログラム Tsinghua Global Summer School 2021
参加期間 2021年6月末〜7月初旬(9日間)
研修先 中国 清華大学(オンライン)