2022/12/02

この景色を見てみたい!1枚の写真が私を変えた

困難に負けない!山活チャレンジャー

農学部 生物環境科学科 3年生 弥永彩純さん(いやながあすみ)さん

コロナ禍で始まった大学生活。希望を見出せない日々を送る中で、一枚の山の写真がその後の学生生活を大きく変えることになった弥永さん。
運動とは全く無縁だった弥永さんを駆り立てたのは、大自然のパワーと登山の達成感。
ワンダーフォーゲル部の入部をきっかけに、何を得て、自分自身がどう変わったのかを聞きました。

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Q体育会ワンダーフォーゲル部に所属しているそうですね。

A

月に1,2回、山を登っています。普段は標高1000m程度の山でトレーニングを積み、夏合宿では3000m級の山々を縦走します。

今年から1人用のテントを部で購入したので、コロナ禍でも泊まり登山ができるようになりました。夏には念願の富士山に登り、ご来光を見ました。あまりの絶景に感動して、涙がポロポロと……。

Q山登りは昔からやっていたのですか?

A

それが全くの未経験者なんです。小学校から高校までは吹奏楽部でフルートを吹いていました。大学に入ったら運動部にチャレンジしたいと思っていましたが、入学してからずっとコロナ禍で、授業はオンライン。当初は大学の中に入ることさえできませんでした。本来有るはずだった様々なイベントも全て無く、部活やサークルに参加することもできません。ほぼ家で引き篭もっている状態でした。精神的に辛かったですね。

自分を解放したい!と焦っていた時に、Instagramでワンダーフォーゲル部の山の絶景写真を見つけたんです。その瞬間、「この景色を自分の目で見てみたい!」と思い、すぐ入部しました。

Q部活ではどのような活動をしているのですか?

A

私は2年生の4月に入部したので、実質1年半ほどの活動期間です。初めて登ったのは、標高906mの入道ヶ岳でした。思っていたのと違い想像以上に辛くて、完全に入る部活間違えた!と思いましたが、先輩が私のペースに合わせてくれ、最後まで頑張ることができました。ついに山頂に着いた時に目に飛び込んできた絶景、言葉にならないほど素晴らしかったことを覚えています。仲間と一緒に共有できる達成感もあいまって、もう一度登りたい!と思ってしまいました。その繰り返しで今まで活動を続けています。3年生になってからは泊まり登山が許可され、大きなザックを背負って登っています。テントや食料など荷物も増えて20kgの重さになるのですが、山頂で食べた“たらこパスタ”は本当に美味しくて忘れられません。

ワンダーフォーゲル部の夏合宿は北アルプス縦走を目指すのですが、今年私は体力が足りずに参加できませんでした。とても悔しかったですが、トレーニングを積んで来年の夏にはまたチャレンジしたいと思っています。 

また、名城大学のワンダーフォーゲル部は、東海ワンダーフォーゲル連盟に入っていて、シーズンオフには、他大学とのイベントに参加したり、一緒にスキーに行きます。他大学の学生と一緒に活動する機会も多いんです。

Q部活を通じて、自分自身で変わったと思うことは?

A

実は他大学への入学を目指していたこともあり、コロナ禍でスタートした大学生活に希望を見出すことができませんでした。それがワンダーフォーゲル部と出会い、とても前向きになりました。登頂に成功する度に、自然からもらえる活力と達成感が自信に繋がり、以前のように小さなことで悩むことがなくなり何でもやってみよう!と思えるようになりました。

2年生の秋には学部横断で募集のあったチャレンジ支援プログラムにも参加して、行動力のある仲間に大きな刺激を受けました。その後、自分で課題を見つけプロジェクトを進めていく中で、『食品ロスをテーマにしたゲームアプリ』を開発し高い評価を受けました。それまでの自分では思いつかない選択肢だし、考えられないような行動力です。

Q今後の目標を聞かせてください。

A

これまでは先輩に助けてもらいながら登っていましたが、これからは後輩をサポートする側になります。まだまだ体力も足りないですし、自分のことで精一杯になってしまうこともあります。そのためにトレーニングを実践しています。日常生活では必ず階段を使い、自宅でも脚力をつけるエクササイズを。登山前には週6で有酸素運動と筋トレを行っています。パーティリーダーとして後輩を安全に連れて行き、山登りの楽しさを伝えていけるようになりたいと思っています。就職活動も始まりましたが、4年生になっても山登りは続けていくつもりです。

Q名城大学の魅力を教えてください。

A

様々なことにチャレンジできる環境があるところです。私自身、大学主催のチャレンジ支援プログラムに参加したことで、学部を越えた仲間ができましたし、オンライン海外研修や『Our Project』という課題解決型プロジェクトなど、貴重な経験ができました。様々な考えを持つ仲間たちと交流する中で視野が広がったことが、自分では考えもしなかったゲーム開発へのチャレンジに繋がったのだと思います。また、起業を支援するものづくりスペース『M-STUDIO』やネイティブの先生と英語で話せる『グローバルプラザ』など、他にはない設備があるのも魅力です。

何かにチャレンジしたい!自分を変えたい!と思っている人に対して手厚いサポートがあるので、名城大学に入って良かったと思っています。

Q将来の夢を聞かせてください。

A

卒業後は、周囲の人から信頼され、安心感を与えられるような仕事に取り組んでいきたいと考えています。そのためには、大学時代は様々なことに挑戦し、自分が大切にしている価値観を磨いて行かなければと考えています。特に登山を始めてから、まだまだ知らないことがたくさんあり、その中には自分の人生を生きていく上で、重要な事があるかもしれないと思うようになりました。固定概念にとらわれずに、常に柔軟な考え方を持ち、やったことのないことには積極的にチャレンジしていきたいと思っています。

また、食べることが好きなので、研究室も“食”に関係するところを選びました。食品を通じて人々の生活を支えるような仕事にチャレンジしたいと思っています。特に新商品の開発に興味があり、部活で培ってきた粘り強さやチャレンジ精神を生かして活躍していけたら嬉しいです。

農学部 生物環境科学科 3年生 弥永彩純さん(いやながあすみ)さん

小学生の時にピアノとフルートを始め、高校までは吹奏楽部に所属。音楽は聞くのも演奏するのも大好き。読書も好きで、本屋でアルバイトをしている。現在は、Our Projectで取り組んでいるゲーム開発のさらなる改善と、4年次の登山に向けたトレーニングに励んでいる。愛知県大府市出身。