作家・永倉万治
海外旅行なんて将来リタイアしたぐらいの、お金も余裕もあるときに行けばいい。そんな風に思っていませんか?学生時代、私はバックパッカーとしてアジアを巡っていました。1泊日本円にして300円程度の宿に泊まりダニやノミに刺され、屋台で1食100円程度のご飯を食べる。それが楽しかった。ですが、今となってはもうあんな旅はできないなと思うのです。快適な宿に泊まり、空調設備の整ったレストランでご飯を食べたい。若いときと歳をとってからでは、旅のスタイルも目的も変わってきます。
日本にいるとだいたい先のことは読めます。電車やバスは時間通りに来るし、飲食店でこのメニューを頼むとこういう見た目でこんな味の料理が来て、店員はこんなセリフを言うに違いない…。ところが、海外に行くと予想もしていなかったことが起きます。電車やバスは当たり前のように遅れるし、この店の味についてはネットでいくら調べても出てきません。
もちろん、危険度も日本とは段違いなので、十分すぎるほど気を付ける必要がありますが…。
最初は予想外のことにとまどったり、腹が立ったりするでしょう。でも、いつしかそれを楽しめる余裕が出てきます。
そして同じように、予想もしなかった素敵なことも起こるのが旅です。
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お金をかけなくてもいい、特別なことをしなくてもいい。
あなたの目的地には、わくわくすること、予想もしなかったこと、感動することが待っています。海外旅行から戻ってきたときには、自分の中の何かが変わっているかもしれません。
行きたいと思った今この時に、今しかできない旅に出てみませんか?
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