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研究代表者 薬学部教授 山田 修平

 現代社会において、がん、糖尿病、高血圧症などの代表的な疾患の原因究明や治療法に関する研究は非常に活発に行われており、その進歩は著しいものがあります。

 それに対し、難治性疾患、いわゆる難病と呼ばれる、原因不明で患者数の少ない疾患に対する研究は十分とはいえません。また、その数も極めて多く、医療費助成の対象となる、いわゆる指定難病と呼ばれるものでも331が該当します(2019年4月1日時点)。

 私たちは、これらのうちの幾つかについてだけでも、その病因・病態の究明、さらには画期的な診断・治療・予防法の開発を目指すことを目的として、2019年度より、名城大学難治性疾患発症メカニズム研究センターを発足させました。特に、本センターに所属する研究者の専門性に基づき、「結合組織」、「中枢神経系」、「血液系」の難治性疾患について、研究を行っております。

 具体的には、結合組織系疾患としては、グリコサミノグリカンやプロテオグリカンといった分子の代謝に異常が起こることで発症する、脊椎骨端異形成症、脊椎骨端骨幹端異形成症、ラーセン症候群、筋拘縮性エーラス・ダンロス症候群などを対象としております。中枢神経系疾患としては、家族性アルツハイマー型認知症を対象としており、特に、ホモシステイン―ベタイン経路の観点から、認知症発症機序の解明と治療法の開発を探っています。血液系疾患としては、致死性血栓症、血栓性微小血管症などを対象としており、特にヒストンの関与に着目して、病態解明および治療薬の開発を目指しています。

 これらの難治性疾患に興味のおありになる方、国内外の関連研究者の皆様、これらの疾患で困っておられる患者の皆様におかれましては、ご助言、ご支援、共同研究の申し出など、いただけますと幸いです。

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