学びのコミュニティ
THE ENTERTAINER
「なごや和菓子旅」動画作成プロジェクト
シェアサイクルで地域をめぐり、伝統ある和菓子を楽しもう。そんな名古屋の楽しみ方を若者に提案する動画を名城生が制作しました。たくさんのプロの指導を受けながら、動画の企画、撮影、編集と、すべての工程を自分たちで進めていく。実践を通して学び、ひとつの作品を作り上げていくプロセスを追いました。
井指ひかるさん(法学部3年)
松本美緒さん(都市情報学部2年)
犬塚諒さん(農学部2年)
映像、ゲーム、広告など、クリエイティブな業界への就職を希望する学生に、学びの場とコミュニティを提供する名城大学内のプログラム「THE ENTERTAINER」。アナウンサー入門講座や動画クリエイター講座を開催し、学生たちが専門知識を得られる機会を提供してきました。
これまでの学びを実践で活かすチャンスとなったのが今回のプロジェクトです。THE ENTERTAINERのメンバーが、名古屋商工会議所、名鉄協商、名城大学の連携事業に参加。名古屋商工会議所の「なごや和菓子旅」と名鉄協商の「カリテコバイク」を掛け合わせ、名古屋市熱田区の老舗和菓子店や観光名所を自転車でめぐるマイクロツーリズムの魅力を伝える動画を制作しました。
テレビ局OBのチーム「cboat(シーボート)」などたくさんのプロのサポートを受け、企画、撮影までの工程を無事完了。自分たちで撮った素材で、動画の編集が進められていきました。
(この記事は後編です。企画と撮影の様子をまとめた前編もあわせてご覧ください≪前編はこちら≫)
参加した約20名の学生は3つのチームに分かれて、各々が「きよめ餅総本家」「亀屋芳広」「カリテコバイク」のフォーカスした動画を制作しました。編集前には、プロから素材の組み立て方などに関するレクチャーも。動画クリエイター講座を受講したメンバーを中心に作業が進められていきました。
テレビ業界に興味があり、編集を実践できる機会は貴重だと感じて参加したという井指さん。Aチームの編集を一手に担いました。プロのアドバイスに学びながら、新しい表現に挑戦できたそうです。 「映像と音の組み合わせにこだわりました。『ちょっとした周りの雑音も生かすといいよ』とプロの方に教えていただいて。例えば、熱田神宮をお参りするシーンなどで、使いたい映像に合う音を、別の場面から見つけてはめ込みました。音声やBGMによって、映っているものの質感がグッと変わるのが面白かったです。撮影を通して和菓子に込められたつくり手の思いも知ったので、それに応える丁寧な編集を心がけました」
Bチームで編集と監督の役割をつとめた松本さんも、今まで知らなかった編集方法を学び、知識と技術の幅が広がったと語ります。また、プロも交えたチーム内での意見交換が、時に白熱したこともあったのだとか。
「私たちは何人かで分担して編集したので、動画がなかなか噛み合わない部分もあったんです。どうしようかと考えている中で、プロの方も一緒に『こうしてみたら』『本当にこれでいいの?』と投げかけてくださいました。プロが本気で向き合ってくれるので、こちらも本気で言い合える。満足いくまであれこれ試行錯誤できたのが良かったです。『ちょっと厳しすぎない?』って思うこともありましたけどね(笑)」
「名城大学大学祭2022」での披露を目指し、約1ヶ月かけて動画が作り上げられました。どのチームもギリギリまで粘り、プロの方々にも完成まで親身に伴走してもらえたといいます。
このプロジェクトに、自分の得意を生かして参加したメンバーも。これまで独学で音楽制作のスキルを身につけ、ヒップホップの曲などをつくってきたという犬塚さん。3チームすべての動画に使用するBGM制作を担当しました。編集チームからのオーダーは、「和菓子に合う日本風の曲」と「サイクリングに合う曲」。これまであまり作曲してこなかったジャンルへの挑戦はたくさんの気づきを得るものになりました。
「普段つくっている曲と求められるテイストが違うので、どんなものにしようか随分頭を悩ませました。自分にできることと動画編集の人たちのニーズとの距離を埋めるために、もっと密なコミュニケーションを取ってもよかったと感じています。制作できる音楽のジャンルを広げると同時に、クリエイターとしての課題を見つけられました。 個人的には『もっとできた』という思いもありますが、みなさんに良い曲だと認めてもらえたのはすごく嬉しかったです。自分の作品を表に出すことがほとんどなかったので、これからは人に聞いてもらう機会を増やしたいと思っています」と犬塚さん。
犬塚さんのBGMは、プロが「期待以上だった」と評価するほどのもの。好きなこと、得意なことを通して磨いてきた力を発揮できた経験は、将来への道をひらくきっかけにもなったのではないでしょうか。
こうして各チームの動画が完成し、11月5日の大学祭で動画お披露目会が開かれました。この会の企画・運営を担当したのも動画を制作した学生たち。来場者には名古屋商工会議所と名鉄協商の協力で「きよめ餅総本家」「亀屋芳広」の和菓子もふるまわれ、子どもから大人までたくさんの人が集まりました。自分たちの動画が世に出され、3人はどんなことを感じたのでしょう。
「緊張したけれど、動画を見てもらえるのが素直に嬉しかったです。映像をつくる仕事の面白さややりがいも味わえたので、もっといろいろな動画にチャレンジしてみたいと思いました」と松本さん。
「改めて自分の曲が動画に使われているのを見て、映像と上手く組み合わせてくれた編集のみなさんに本当に感謝しています。音楽を仕事にしたいという思いもより強くなりました」と犬塚さん。
「一緒に編集してくださったプロの方にも、動画の出来栄えを褒めてもらえました。『この経験はこれから絶対に生きるから』という言葉もかけていただけて。これから就職活動に臨む上でも自分に自信を持つことができました」と井指さん。また、プロジェクトを通して、クリエイティブ業界を志す仲間ができたのもよかったと話してくれました。
完成した動画は、名城⼤学のYouTube チャンネルとカリテコバイクのWeb サイトで公開されました。3 分、5 分と尺の異なるふたつのバージョンがあります。簡単に借りられるカリテコバイクの魅⼒や、熱⽥で愛され続ける和菓⼦の美味しさが伝わってくるでしょう。動画をご覧いただけたら、ぜひ学⽣たちおすすめのルートで熱⽥をめぐってみてください。
★名鉄協商カリテコバイクで行くなごや和菓子旅「秋のキャンペーン」★
さらに、ひとつのプロジェクトを終えて、実はすでにTHE ENTERTAINERの新たな活動が動き出しています。「もっとこういう実践を経験したい!」というメンバーの熱意がきっかけになりました。次はどんな動画が生まれてくるのか楽しみです。将来、クリエイティブな世界で働きたいと考えているみなさん、同じ夢を持つ仲間たちと活動し、経験を積めるチャンスがここにあります。
THE ENTERTAINER
名古屋の和菓子とシェアサイクルの魅力を撮る!
プロスポーツビジネス研究会
ニーズに探り試行錯誤、社会実装の面白さ。
M-Line
ベトナムの大学生と語らい、名古屋の魅力を伝える
トップリーフ
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理工学部 谷田研
団地に新たな拠点を作るDIYの実践
2021 Group No.02
くすりの適正使用を伝え、健康をサポートする。
経営学部 田中研
学びの意味に気づき、引き継がれていく復興支援
理工学部 武藤研
地震時の家具転倒を検証!減災活動を産官学で!
理工学部 谷田研
福祉の学び場に生み出した"みんなのかべ"。
理工学部 谷田研
団地の新たな交流の場をデザイン
理工学部 谷田研
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2021 Group No.01
被災地に図書館を再建し、地域のコミュニティの活性化を!
2018 Group No.01
ミツバチへの理解で、拓ける未来を。
2018 Group No.02
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2018 Group No.03
地元、愛知県の魅力をSNSで世界に発信。
2018 Group No.04
山村生活の中で築く、施工技術とコミュニティ。
2018 Group No.05
有松の夜を照らす、ミチアカリの作品制作。
2018 Group No.06
まだ知られていない、五感で体験するVR技術。
2018 Group No.07
本質に立ち戻り、ここでしか学べない建築を。
2018 Group No.08
救える命を増やしたい。一次救命処置の実践普及。
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