大学概要【2026年度実施分】三河湾の水質環境を学び、考える
大学院総合学術研究科
本プロジェクトでは、海洋観測を通して総合学術研究科の研究分野の一つである海洋環境研究の基礎を体験してもらいます。本学と、愛知県水産試験場および国土交通省中部地方整備局三河港湾事務所の連携により、三河湾域の海洋環境の実態や環境保全に係る基礎知識を学ぶことができます。
ACTIVITY
船舶による三河湾の海洋調査
2026/09/16
2026年8月21日、大学院総合学術研究科の海洋実習として、船舶に乗船し、三河湾の海洋環境調査を実施しました。本年度は全学的に参加者を募集し、総合学術研究科の大学院生・教職員に加え、理工学部および農学部の学生も参加しました。実習では、全国有数のアサリ稚貝の発生場所として知られる六条潟、人工的な埋め立て地に囲まれた大崎地区の窪地、三河湾口に位置する中山水道航路など、湾内でも環境条件が大きく異なる計6地点を調査しました。各地点では、透明度、水温、塩分、溶存酸素、クロロフィルなどの水質調査に加え、砂泥やプランクトンの採取を行いました。当日は天候にも恵まれ、参加した学生は大きな問題もなく、船上でのさまざまな調査・採取作業に積極的に取り組みました。船上で得られたデータは、その後、愛知県水産試験場において解析しました。特に、水温や溶存酸素が水深によって特徴的に変化する様子を実際の観測データから学び、こうした海洋環境の変化が三河湾の生態系とどのように関わっているのかを考察することで、現在の三河湾の環境について理解を深める機会となりました。
海洋プランクトンの採取と顕微鏡観察
2026/09/16
2026年8月21日に実施した大学院総合学術研究科の海洋実習では、船上で三河湾から採取したプランクトンについて、愛知県水産試験場の設備をお借りして顕微鏡観察を行いました。観察にあたっては、水産試験場の専門家から、三河湾でみられるプランクトンの種類や特徴について解説していただきました。また、魚類に有害な影響を及ぼすプランクトンについても、実際の海洋環境や漁業との関わりを交えながら説明していただき、三河湾の生態系を理解する上で貴重な学習の機会となりました。参加した学生は、自ら採取した海水中に生息するさまざまなプランクトンを実際に観察することで、その多様性や特徴に関心を深めました。また、観察中には専門家へ積極的に質問する姿もみられ、実物の観察と専門的な解説を通して、三河湾の海洋環境や生態系について理解を深めることができました。
三河湾環境の過去と現在を学び、未来を考える
2026/09/16
2026年8月21日に実施した大学院総合学術研究科の海洋実習では、船舶による三河湾の海洋環境調査に加え、三河湾の環境研究や環境改善に携わる専門家から講義を受けました。実際の海で観測した現象を、研究や行政による取り組みと結び付けて学ぶことで、三河湾が抱える環境課題について多角的に理解する機会となりました。愛知県水産試験場漁場環境研究部の大橋昭彦部長からは、「伊勢・三河湾の漁場環境」と題して、継続的な環境調査から得られたデータをもとに、三河湾の漁場環境の現状やその変化についてご説明いただきました。また、国土交通省三河港湾事務所の小西敦也課長からは、「三河湾における干潟・浅場と環境改善に向けた取り組み」と題して、干潟や浅場が果たす役割と、三河湾の環境改善に向けて進められているさまざまな取り組みについてご紹介いただきました。さらに、本学大学院総合学術研究科の鈴木輝明特任教授からは、名城大学と中部電力との産学連携による研究成果をもとに、三河湾の環境変化と栄養塩との関係について講義がありました。河川から供給される栄養塩の減少が海洋生態系や水産資源に及ぼす可能性について解説があり、海の環境を良好に保ちながら豊かな生態系や水産資源を維持していくことの難しさと、海洋環境研究の重要性について考える機会となりました。




