大学概要 【2019年度実施分】医療系学生におけるチーム基盤型教育の実践プロジェクト
薬学部
No.27
実施責任者亀井 浩行
学生が主体となって、地域の医療系大学との連携によるプロジェクトベースの教育プログラムを実践します。地域医療で抱えている課題を学生に提示し、多種の学部・学科の医療系学生が垣根を越え、グループワークを介して「学びのコミュニティ」を構築することを目的とし、本学を含む各大学教員が協働して、地域に密着したテーマを抽出・提案し、これを受けて各医療系学生が混成の小数グループを編成し、協働で問題解決に向けたグループ討議・発表を計2日間で行います。今回のテーマは、社会的な重要課題である「がん患者さんのQOL(生活の質)」についてです。
藤田医科大学での多職種連携教育の2日目(最終日)が行われました!
2019/09/05
藤田医科大学での多職種連携教育の一環として、「アセンブリⅢ2019患者のどう生きたいかという願いに思いをめぐらせ、患者の願いにどう寄り添うかを考える」の最終日2日目(6月21日)が行われました。1日目に模擬事例としてグループ討議された当事者が大学卒業5年後(就職5年後)に胃がんが再発したことを受けて、応用課題2として「専門職として、就職後に再発した当事者への支援を考える」について各グループで討議し、それぞれの専門職の立場で発表し合いました。さらに、応用課題3として、「自身の目指す専門職の役割について考える」についてチーム内で討議しました。2日目の最終日は、各学生が自身の専門職の立場で、模擬事例の患者にどのように支援できるかについて考え、さらにグループ内で共有することができた。また、他職に協力してほしいことも合わせて討議し、改めて自身の専門職の役割を見つめなおすことができた。参加した学生からは、「他職種と協力することの大切さを学び、薬剤師としての責任を果たしたいというモチベーションに繋がった。」、「各職種の目線から患者をみることで、より良い治療が行われると思った。将来仕事をしていく上で、他職種の方との関わりを大切にしたい。」、「グループ全員が、医療従事者として患者により良い医療を提供したいという思いがあることを改めて痛感した。医療には終わりがなく、今よりも医療を向上させるにはどうしたら良いか、医療従事者全員で考えることが大切だと確信した。」などの意見が聞かれ、本プログラムの教育目標に沿った成果が得られていることが確認できた。
今回、総勢880名の学生が147チームに分かれ、今後の日本の重要課題のひとつであるがん患者のQOL(生活の質)について考え、どのように支援していくかについて討議を行いました。本プログラムの学生目標として掲げられた、「将来の専門職連携・協働を目指して、多分野の学生間で討議できる」こと、「患者中心の視点を持ち、患者とそのご家族のために何ができるかを思考し、提案できる」ことが達成できたものと思われます。各分野の学生たちが真剣に意見を出し合い、非常に有益な成果をあげることができたと強く感じました。また、今回も、本学からは14名の教職員が本プログラムの運営に携わり、教職員間の単なる交流ではなく、共に創り上げる教育をお互いの立場で学ぶことができ、教職員にとっても非常に有意義な2日間となりました。
今後、今回参加した880名もの医療-介護・福祉の専門分野の学生たちがそれぞれの専門職に就いた時、この学科の枠を超えたチームが協働して医療に貢献されることを切望します。最後になりましたが、今回も、名城大学から薬学生4年生全員が一人の欠格者もなく、藤田医科大学での多職種連携教育(アセンブリⅢ)に参加できましたこと、また、このような機会を与えていただきました大槻アセンブリセンター長、角川副センター長をはじめ多大なご尽力いただきました藤田医科大学の教職員の皆様方に心より感謝申し上げたいと思います。
最終日のグループ討議に真剣に取り組む学生たち
積極的にグループを代表して発表する薬学生
ACTIVITY
藤田医科大学での多職種連携教育が始まります!
2019/06/06
藤田医科大学での多職種連携教育の一環として、「アセンブリⅢ2019」がいよいよ始まります。昨年に引き続き本学の薬学4年生全員(250名)が6月12日、21日の2日間にわたり、このカリキュラムに参加します。本学の学生が、藤田医科大学の医学生、看護学生、リハビリテーション学科生、臨床検査学科生、放射線学科生、臨床工学学科生、医療経営情報学科生、日本福祉大学社会福祉学科生、愛知学院大学歯学部及び保健栄養学科との混成チーム(5~6名で1チーム)をつくり、チーム基盤型学習(TBL)という形態で、今年のテーマである「患者のどう生きたいかという願いに思いをめぐらせ、患者の願いにどう寄り添うかを考える」の課題に取り組みます。参加学生は総勢880名と、世界的にも大規模な授業を展開します。本日(6月4日)はこの授業に先駆けて、本授業の趣旨、スケジュール、授業形態、予習事項などについて説明会を開催しました。参加した学生は他学部の学生とのディスカッションに向けて緊張気味でしたが、本課題に向けて意欲的な表情を浮かべていました。
藤田医科大学での多職種連携教育の第1日目が行われました!
2019/09/05
藤田医科大学での多職種連携教育の一環として、「アセンブリⅢ2019~患者のどう生きたいかという願いに思いをめぐらせ、患者の願いにどう寄り添うかを考える~」の第1日目(6月12日)が行われました。本教育プログラムには、昨年度に引き続き本学4年次必須講義科目である「薬物治療マネジメント」において、4年生全員(250名)が必須カリキュラムとして参加しました。参加学生は全体として880名となり、その内訳は、藤田医科大学医学部3年生113名、医療科学部3・4年生449名(看護学科、リハビリテーション学科、臨床検査学科、放射線学科、臨床工学科、医療経営情報学科)、日本福祉大学社会福祉学部3・4年生37名、愛知学院大学歯学部6年生22名、愛知学院大学栄養学部3年生9名、名城大学薬学部4年生250名であり、計147チームが7教室で分かれて行う国際的にも類のない大規模な多職種連携教育のプログラムとなりました。主催者である藤田医科大学の教職員の皆様方には多大なご尽力に深謝申し上げます。本学の教職員も昨年度に引き続き14名が本プログラムの運営に携わりました。プログラムはまず、薬学部にてオリエンテーション終了後、250名が6台の貸し切りバスに分乗し、豊明市の藤田医科大学に向かいました。到着後、各教室に分かれ、それぞれ1または2名が多職種の混成チーム(5~6名で1チーム)に加わりました。最初に各自予習してきた内容の確認課題を解き(iRat)、アイスブレイク後、確認課題をチームで解く作業(tRat)を行い(TBL:チーム基盤型学習)、その後、予め提供された課題シナリオ(大学3年生の当事者が胃がんであることがわかり、手術を受けることになった)について各自の感想をチーム内で共有しました。その後、応用課題1-1として、「同世代の当事者がどう生きたいか、どう生きることを願っているかを考える」について、チーム内で討論し、各チームが発表し合った。次に応用課題1-2として、「当事者が望む生き方を実現するためにどうするかを本人・家族の立場で考える」について、チーム内で討論し、各チームが発表し合った。その後、2日目の課題について各自予習してくる内容についてチーム内で話し合い、1日目は終了となりました。参加した薬学生からは、「他学部の学生はそれぞれ着眼点が異なり、思いつかなかった意見が聞けてとても参考になった。」、「他職種の学生と関わったことで、今の自分に足りていないものを知ることができた。」などの感想が聞かれ、次回のアセンブリに意欲的な表情を浮かべていました。
- 6台のバスに乗り込みいざ出発へ
- アイスブレイクで互いに自己紹介する学生達
- グループ討議を行う学生達1
- グループ討議を行う学生達2
- グループ発表で積極的に発言する薬学生
藤田医科大学での多職種連携教育の2日目(最終日)が行われました!
2019/09/05
藤田医科大学での多職種連携教育の一環として、「アセンブリⅢ2019患者のどう生きたいかという願いに思いをめぐらせ、患者の願いにどう寄り添うかを考える」の最終日2日目(6月21日)が行われました。1日目に模擬事例としてグループ討議された当事者が大学卒業5年後(就職5年後)に胃がんが再発したことを受けて、応用課題2として「専門職として、就職後に再発した当事者への支援を考える」について各グループで討議し、それぞれの専門職の立場で発表し合いました。さらに、応用課題3として、「自身の目指す専門職の役割について考える」についてチーム内で討議しました。2日目の最終日は、各学生が自身の専門職の立場で、模擬事例の患者にどのように支援できるかについて考え、さらにグループ内で共有することができた。また、他職に協力してほしいことも合わせて討議し、改めて自身の専門職の役割を見つめなおすことができた。参加した学生からは、「他職種と協力することの大切さを学び、薬剤師としての責任を果たしたいというモチベーションに繋がった。」、「各職種の目線から患者をみることで、より良い治療が行われると思った。将来仕事をしていく上で、他職種の方との関わりを大切にしたい。」、「グループ全員が、医療従事者として患者により良い医療を提供したいという思いがあることを改めて痛感した。医療には終わりがなく、今よりも医療を向上させるにはどうしたら良いか、医療従事者全員で考えることが大切だと確信した。」などの意見が聞かれ、本プログラムの教育目標に沿った成果が得られていることが確認できた。
今回、総勢880名の学生が147チームに分かれ、今後の日本の重要課題のひとつであるがん患者のQOL(生活の質)について考え、どのように支援していくかについて討議を行いました。本プログラムの学生目標として掲げられた、「将来の専門職連携・協働を目指して、多分野の学生間で討議できる」こと、「患者中心の視点を持ち、患者とそのご家族のために何ができるかを思考し、提案できる」ことが達成できたものと思われます。各分野の学生たちが真剣に意見を出し合い、非常に有益な成果をあげることができたと強く感じました。また、今回も、本学からは14名の教職員が本プログラムの運営に携わり、教職員間の単なる交流ではなく、共に創り上げる教育をお互いの立場で学ぶことができ、教職員にとっても非常に有意義な2日間となりました。
今後、今回参加した880名もの医療-介護・福祉の専門分野の学生たちがそれぞれの専門職に就いた時、この学科の枠を超えたチームが協働して医療に貢献されることを切望します。最後になりましたが、今回も、名城大学から薬学生4年生全員が一人の欠格者もなく、藤田医科大学での多職種連携教育(アセンブリⅢ)に参加できましたこと、また、このような機会を与えていただきました大槻アセンブリセンター長、角川副センター長をはじめ多大なご尽力いただきました藤田医科大学の教職員の皆様方に心より感謝申し上げたいと思います。
最終日のグループ討議に真剣に取り組む学生たち
積極的にグループを代表して発表する薬学生