大学概要 【2019年度実施分】環境保全を目的とした「学生の学生による学生のため」の野外での実習と課外活動の体制構築

農学部

No.20

実施責任者日野 輝明

環境教育の目標として,大学生においては,知識を身に付けるだけでなく、環境保全や環境問題などを解決できるような活動に参加して持続可能な社会づくりに貢献できる人材を育成することが期待されている。本事業では,1−2年次の野外実習を受講した学生の中で,環境保全に対する取り組みをさらに発展継続させることを希望する有志学生に対して,3−4年次に「環境教育サポーター」として活動する体制を構築することを目的とする.

奥山林試験地での実習サポート(9月10−13日)

2019/12/20

 奈良県の大台ヶ原において、2年生の1泊2日の宿泊実習を9月10日から13日にかけて行いました。この実習では、ニホンジカの採食にともなう植生の変化が森林生態系に及ぼす影響を明らかにすることを目的にしています。1日目は森林内を歩いて、ニホンジカによる森林衰退の実態と環境省による自然再生事業の内容を見学しました。2日目は、環境省によって設置されている防鹿柵内外で、ササ、オサムシ、ネズミなどの動植物のデータを採取したり、シカ密度推定のためにの糞を数えたりしました。採取したデータは、後期の実験において同定したり分析を行います。その結果をもとに、人と生物と自然の共生を図っていくために、シカの個体数管理や森林生態系保全をどう進めていくべきかという問題について、学生各自が考えをまとめてレポートを作成することになっています。 
 今回の実習では、「環境教育サポーター」として上級生11名が参加し、1日目は森林内で出くわす動植物の説明、2日目は動植物採集や環境調査の方法などの指導を1年生に対して行いました。今年は、残念ながら1度もシカを見つけることができませんでしたが、樹上で羽を休める絶滅危惧種クマタカを見ることができ、その雄姿にしばらく見とれていました。

ACTIVITY

干潟実習サポート(4月19日・5月17日)

2019/05/21

 4月19日と5月17日に藤前干潟で1年生の実習を行いました。この実習の目的は、干潟の生物多様性の保全とゴミ問題について学ぶことです。そのための実習として、① 干潟と岩場でハゼ,カニ,エビ,貝などの生物を採集して、検索表と図鑑で名前を調べること、② 干潟で採食するシギやチドリやカモメなどの水鳥を望遠鏡で観察すること、③河川を通して海に流れついた大量のゴミを回収すること、④藤前干潟活動センターの職員の方から藤前干潟がゴミ埋立処分場計画から守られた歴史や干潟生態系の重要性についてのお話を聞くことなどを行いました。

 今回の実習では、「環境教育サポーター」として上級生4名が参加し、干潟に入る前の注意事項や生物の採集・観察・同定の方法について、1年生に対して丁寧に優しく説明するなどして実習のサポートを行いました。また、サポーターによって事前に作成された生物の検索表は、1年生が初めて見る生物の名前を調べるのに大変役に立ちました。彼らのうち2名は、藤前干潟のボランティアレンジャーである「ガタレンジャー」の養成講座を受講して資格を取得しており、一般の人に対しても普段から環境教育活動を行っています。

耕作放棄地における田植実習サポート(5月24日)

2019/08/20

 5月24日に行った1年生の実習は、耕作放棄された場所を実習用に整備した豊田市古瀬間町の冬期湛水田において、学生自らが殺虫剤・除草剤・肥料を使わない自然栽培による稲作を実践しました。また、水田に生息する水生生物の採集を行い、農薬を使わないことで、カエル・トンボ、クモなどの天敵生物やホトケドジョウヒメタイコウチなどの絶滅危惧種を初めとして多様性の非常に高い生態系が維持されることを学びました。レポートでは、これらの結果について、レポートをまとめることになっています。
 今回の実習では、「環境教育サポーター」として上級生5名が参加し、田植えや水生動物採集の方法を指導したり、採集した動物の名前や識別の仕方など説明するなどを行いました。10月にはまた実習で稲刈りをして、獲れたお米を味わう予定です。

都市近郊林林実習における鳥観察実習サポート(5月31日・6月7日)

2019/08/20

 5月31日と6月7日に行った1年生の実習では、豊田市自然観察の森において野鳥の観察と調査を行いました。森林内に生息する鳥の囀りと姿の識別方法にと双眼鏡の使い方の練習をした後、4グループに分かれて、それぞれのルートを歩きながら鳥の種類と個体数を調べました。6月7日はあいにくの雨だったこともあり、観察できた種類数は2クラス合わせて24種と例年よりも少なめでした。しかし、池上に作った巣で繁殖するカイツブリの行動を観察したり絶滅危惧種のブッポウソウを記録したりすることができました。学生たちは8カ所のセンサスポイントで記録した鳥の種数や個体数について、植生の階層構造との関係を分析し、鳥の生息にとって望ましい森林管理についてレポートをまとめました。
 今回の実習では、「環境教育サポーター」として上級生5名が参加し、双眼鏡の使い方や鳥の見つけ方を指導したり、実際に姿を見つけたり声を聞いたりすることのできた鳥の説明するなどを行いました。1年生はさえずりを一瞬聞いただけで種類を識別できる先輩たちに感銘を受けたのか、自分たちもそうなりたいとの感想を述べていました。

里山林管理試験地における実習サポート(6月14日・21日)

2019/08/20

 6月14日と21日に行った1年生の実習では、豊田市自然観察の森に設置してある伐採区・下刈り区・落ち葉かき区等を組み合わせた里山林管理試験地で、樹木の樹高・胸高直径の調査、ネズミの捕獲調査、地表徘徊性昆虫であるオサムシと土壌動物の採集調査、土壌環境(落葉落枝量・土壌水分・土壌硬度)の調査を行いました。学生たちは、高木の樹高を読み取ったり、落とし穴トラップ用の穴を掘ったりするのに苦労したりしながらも、しっかりと調査を行いました。採取した土壌動物とオサムシは、6月28日と7月5日に実験室で同定作業を行います。
 今回の実習では、「環境教育サポーター」として上級生7名が参加し、測高棒や土壌硬度計の使い方、動物採集や環境調査の方法などの指導や説明を1年生に対して行いました。また、現地で捕獲したアカネズミの体重を計測したり個体識別ののためにマイクロチップを体内に挿入したりする作業では、上級生ならではの技術を披露し、1年生の歓声を受けていました。

里山林管理試験地で採集された動物の同定サポート(6月28日・7月5日)

2019/08/20

 6月28日と7月5日に行った1年生の実習では、豊田市自然観察の森の里山林管理試験地で採集した土壌動物については午前の実験で、オサムシについては午後の実験で同定作業を行いました。今回の実習では、「環境教育サポーター」として上級生4名が参加し、検索表にしたがって、形態の細かな違いから実体顕微鏡を使って、土壌動物は目・科のレベルまで、オサムシは種のレベルまで識別する方法の説明を1年生に対して行いました。その結果、土壌動物は30グループ、オサムシは10種同定できました。これらの結果は、里山林管理(伐採・下刈り・落ち葉かき)の違いや土壌環境(落葉落枝量・水分量・硬度)の違いとの関係を分析してレポートをまとめることになっています。

奥山林試験地での実習サポート(9月10−13日)

2019/12/20

 奈良県の大台ヶ原において、2年生の1泊2日の宿泊実習を9月10日から13日にかけて行いました。この実習では、ニホンジカの採食にともなう植生の変化が森林生態系に及ぼす影響を明らかにすることを目的にしています。1日目は森林内を歩いて、ニホンジカによる森林衰退の実態と環境省による自然再生事業の内容を見学しました。2日目は、環境省によって設置されている防鹿柵内外で、ササ、オサムシ、ネズミなどの動植物のデータを採取したり、シカ密度推定のためにの糞を数えたりしました。採取したデータは、後期の実験において同定したり分析を行います。その結果をもとに、人と生物と自然の共生を図っていくために、シカの個体数管理や森林生態系保全をどう進めていくべきかという問題について、学生各自が考えをまとめてレポートを作成することになっています。 
 今回の実習では、「環境教育サポーター」として上級生11名が参加し、1日目は森林内で出くわす動植物の説明、2日目は動植物採集や環境調査の方法などの指導を1年生に対して行いました。今年は、残念ながら1度もシカを見つけることができませんでしたが、樹上で羽を休める絶滅危惧種クマタカを見ることができ、その雄姿にしばらく見とれていました。

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