大学概要【2021年度実施分】Bridge~学ぶと働くをつなぐ~

学部・部署共同

【都市情報・人間・外国語学部】Bridge ~学ぶと働くをつなぐ~
実施責任者:亀井 栄治、加茂 省三、二神 真美

「大学での学びは社会で役に立たない?」
 大学は、学問を通して「考える力」を身につけ、真理を探究し、社会で働くことの価値は、様々な人と協力しながら、問題を解決していくことや、新しいサービスを創出していき、「知的財産」という意味で大学と社会が目指す方向は異なるものではありません。
 本プログラムでは、「思考力」を土台とした問題解決プロセスを中心に学び、大学と社会のつながりを改めて考えていきます。また、所属学部が異なる人達とお互いの知識や経験を組み合わせ、新しい概念の創出、新しい問いを立てる経験を積むことができる内容になっています。

ACTIVITY

第1回 Bridgeスタート!

2022/01/31

 今年で3年目を迎える、ナゴヤドーム前キャンパス合同事業の『Bridge』の2021年度プログラムがスタート。“学ぶとはたらくをつなげる”の骨格は変えず、今年は、より「社会のリアル」について学び、“はたらく“ことへの期待を高め、大学での学びの重要性や大学生活を科学させる内容です。
 講師には、昨年に続き、”はたらクリエイティブディレクター”の佐藤裕さんをお招きし、全12回のプログラムを実施しました。コロナ禍の今だからこそ、社会を知り、目まぐるしく変わる世の中を受け止め、どう未来を創造するのかが重要と考えて、7月から募集を開始しました。新型コロナウィルスの影響で、スタートが当初の予定より遅れましたが、ドーム前3学部合計17名の学生が、12回の講義を通し、社会で活躍するための基礎を鍛えることができました。
  
 第1回の講義では、社会のリアルな実情を、裕さんから学びました。
 講義の前半では、なぜ今社会や将来について学ぶことが重要なのかを中心に、大学生を取り巻く今の世の中の状況の変化、予測不能な未来をしっかりと進んでいけるように、Bridgeでの時間をどう活かしていくのかという、Bridgeのイントロダクションを行いました!
・アメリカと日本の、大学生の学びに対する熱量の違いや差、「はたらくことに意欲がある/楽しめている」人口割合が、アメリカが32%(世界No.1)に対して、日本は6%(最下位)という結果が紹介され、「この6%に入れるようなベースをBridgeの中で身に着けてほしい。」とスタート。
・VUCA時代(予定調和ではいかず、未来が読めない時代)に突入しているといわれており、「これからの未来」に不安を感じるのは健全だが、ほとんどの人が漠然としている。漠然としているのは、情報がないからで、Bridgeを通して正しい情報や知識をインプットし、2050年の日本や世界の未来を捉えることができ、しっかり進んでいけられるようにする。
・1コマ約4000円で講義を受けている。未来の自分をイメージし、わくわくできているかどうか。
 
 講義の後半では、自己紹介ワークを行いました!
 グループを組み、各グループで1人1分自己紹介をしました。(※ルール、1分間しゃべり続けること。)
★ここでアドバイス!:「自己紹介」はとても大事で、自分のことを短時間で覚えてもらうために、インパクトを残すことが必要で、そのテクニックを伝授してもらいました!ポイントは5つ。
 ①名前を使う→難しい漢字等
 ②顔→何かに似ている等
 ③ギャップ→自分が人からどう見られているかを知り、ギャップを探す
 ④誇張→自分がもっている特徴を噓なく大きく
 ⑤溺愛→趣味やマニアックな領域
 
★今日の「CheckOut」
刺激や学びを自分のものとするために、「リフレクションのない学びはゴミである!」とのお話がありました。一流の人は、映画を見た後、見たままにせず、感じたことを行動につなげているとのこと。裕さん自身も、刺激を受けたら、自分にメールを出しているそうです。すべての学びに通じる、重要なポイントを確認することができました。

Bridge第10回 クリティカルシンキング

2022/01/31

10回目の今回は、“クリティカルシンキング”について学びました。
 
 いつもは冒頭、最近のニュースについて話しますが、今回は趣向を変えて、グループごとにフリートークを行いました。普段通り、最近のニュースをシェアするグループや、インターンシップの経験を共有するグループがありました。
 裕さんの意図は…
「今回は、いつもと違ってテーマがない。話題を出す人、乗れない人が出てくる。
 採用でグループディスカッションはよくあるが、いい人を探すためのものではない。落とす人を探している。(ここで3~4割落とす。)たまたま話題についていけなかったり、採用担当者に見られているタイミングで話してなかったとすると落とされることも。話題を提供できる人、情報収集している人は有利になる。どんな話題を振られても、”フリーズをしない”力をつけることが大切である。」
 
続いて、前回学んだロジカルシンキングについて、復習のためのペアワークを行いました。
●ペアワーク1:UFOは存在するか?
●ペアワーク2:タイムマシンは実現可能か?
グループワーク、代表者による発表の後、裕さんから「相手が腹落ちすることを目指そう」との確認がありました。
 
続いて、今日のテーマである「クリティカルシンキング」についてセルフワークで理解を深めました。
●セルフワーク1:
<設定>
皆さん→セブン&アイホールディングズの責任者
広告代理店の営業→「去年ローソンが長澤まさみを使っておでんのCMを撮って3倍の売り上げになった。予算内で今田美桜を使って3.5倍になる見込み。是非CMをやりましょう。」
<問>
この営業担当者に確認すべきことは何か?
●セルフワーク2:
<設定>
この半年、アウトドア商品の売り上げが伸びる。コロナ禍の外出制限が影響しているはずだ。
<問>
どんなクリティカルシンキングができるか。
 
セルフワーク1では、
・そのタレントを選んだ理由。
・何と比べて3.5倍なのか
・そもそも冬はおでんの売り上げ上がって当然。
など、因果関係を見極めることが大切だと学びました。
セルフワーク2では、
・そもそもコロナ前もキャンプは流行ってたのでは?
・アウトドア商品という大きい枠でくくれるのか?
・いつと比べて伸びたのか?
など、多角的に分析することを学びました。
 
●まとめ
「クリティカルシンキング」は、単純な否定や反対ということではなく、議論の前提条件が「本当に正しいのか」と疑問を持って考えを深めて課題解決する作業である。
なるほど、と言わせる力。コミュニケーション上で違和感を覚えさせない力をつけてほしい。

Bridge第11回 社会人ゲストを招いたオンライン授業

2022/01/31

 第11回目の今日は、経営者の加藤様にご参加いただき、社会人の先輩から話を伺える、貴重な機会となりました。今回は、スケジュール変更により遅い時間の授業となったこともあり、オンラインでの開催となりました。
 まずはいつも通り、参加学生が、最近気になったニュースと、その考察を共有しました。裕さんからは、一人一人の考察に対してアドバイスがありました。まずはニュースを読み解く癖をつけることが、毎回のBridgeプログラムで徹底されています。
 
 続いて、加藤様より、自己紹介・会社紹介がありました。
会社の大きな特徴として、理念経営を大切にしていることを強調されていました。
 続いて、裕さんや参加学生から、加藤様に質問を投げかけ、一つひとつ丁寧に答えていただきました。
 
Q:コロナのインパクトはあったか。
加藤様:40%の売り上げダウンはあったが、その程度で済んだともいえる。コロナ以前から、やってみよう」を合言葉に、新しいことにチャレンジしてきており、比較的早い段階からテレワークを開始した。
学生の皆さんも大変だったと思うが、コロナを通して大きな変化が起きており、以前の状態には戻らない。変化への適応が求められる。
 
Q:トヨタも遠くない将来なくなるということが言われている。
加藤様:技術革新がどんどん起こっている。環境の変動に対して人類としてどう向き合うのかということを考えていく必要がある。
裕さん:大企業が買収されることは、いい意味で転換期になる可能性もある。フィンランドにノキアという会社がある。マイクロソフトが買収。結果、自分で生計を立てるため、国全体でアントレプレナーシップが浸透し、現在では起業の国になった。
 
Q:持続可能な社会への貢献としてはどんなことに取り組まれているのか。
加藤様:循環型社会を目指すことが言われている。当社はプラスチックを使わざるを得ないが、
プラスチック=悪ではなく、缶やペットボトルのように、回収する仕組みができていないことに問題がある。現在ではプラスチックを油化する技術などもあるため、そうしたものを積極的に活用していきたい。
 
Q:小学校の教育を将来の目標とおっしゃっていたが、今の日本の教育の課題としてどんなことを感じているか?
加藤様:自分自身、教育実習で、社会経験のない自分が先生と呼ばれる違和感を感じた。社会のことを小学校の段階から身近に学び、また、社会とかかわるチャレンジを小学生の段階からできたらいいと考える。
 
Q:社会に出るにあたって重要な力は何か。
加藤様:「失敗できる力」だと思う。学生のときほど失敗が許される時間はない。失敗してもやり続ける人が成功する。スーパーマリオのスター状態。挑戦一つでも多くした人は30からの人生が変わる。分岐点は20代でどれだけ挑戦したか。
 
裕さんからのリフレクション:
今日みたいな自由な雰囲気での質問は就活ではしにくい場面もあるが、思ったことを聞く癖をつけてほしい。

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