大学概要【2021年度実施分】Society5.0&SDGs実践プロジェクト及び高校生のためのワールド・ワイド・ラーニングの支援

附属高等学校

Society5.0&SDGs実践プロジェクト及び高校生のためのワールド・ワイド・ラーニングの支援
実施責任者:伊藤 憲人

本取組は、国内外の高校、大学、企業、地域と協働して、SDGsを含む社会課題について実践的な探究を行う。探究方法の一環としてNIE(Newspaper in Education)を展開することにより、自発的な探究姿勢を養うことが可能になる。また、校外(国内外)の関連イベントに積極的に参加することで、自らネットワークを構築し、協働して問題解決に向かう視点を育むことを目的とする。

ACTIVITY

サロン学習でSDGsを学ぼう

2021/04/23

 4月22日(木)授業後、今年度はじめての「名城サロン」が行われました。これは、昨年度まで実施されていた、主に理系向きの学習会「土曜サロン」と文系向きの「グローバルサロン」を統合し、名称変更したものです。中身もこれまでは外部講師や本校の教員が主導していたものからなるべく生徒主導、すなわち生徒たちが主体的に活動できるものを目指しています。
 この日は1回目としてSDGsの概要とその中身を、ゲームを通して学ぶ試みが行われました。最初に導入として教育開発部部長の羽石先生から映像等を通しての説明、その後、3年生国際クラスの生徒からSDGsの目的や経緯が説明されました。参加生徒は全校からの希望者40人ほどでしたが、その生徒たちを前にして緊張しながらも、しっかりと自分の思いも込めながら熱く語ってくれました。
 概要説明のあとはグループに分かれてのゲームでSDGsを体感的に楽しく学びました。ゲームを主導するのも3年生の生徒たちでした。ゲームのルール説明に苦労しながらも、その場を盛り上げようとしていて、なかなかのファシリテーターぶりでした。
 このサロンは月に1回程度の割合で行われます。今後も生徒たちのファシリテーター、リーダーぶりに注目です。

羽石先生からSDGsの概要を説明

生徒からの説明。熱く語ります

今回使用したSDGsゲーム

楽しみながら学びます

マインドマップを利用しての「この人」作成

2021/06/08

 普通科1年生一般進学クラスでは、恒例行事となっている「この人」の作成を実施しました。「この人」は中日新聞に掲載されている人物紹介記事ですが、同様のものは朝日新聞や毎日新聞でもみられます。「この人」の制作過程で、新聞記事を作成する際の取材方法やインタビュー相手の持っている性格や特徴をいかに引き出し、魅力的に第三者に伝えるかというエディターシップを学びます。
 今回、「この人」を作成する上でマインドマップについてのレクチャーを学年主任の早川先生に行ってもらいました。早川先生はNIEの全国大会での発表経験があり、探究授業の本校における第一人者であるため、丁寧でわかりやすい指導をしてくれました。生徒には「この人」の材料になるように、事前に自分自身をマインドマップで表現してもらいました。
 生徒たちはペアをつくり、お互いのマインドマップをみながら、深堀りしたい内容をインタビューしていきます。はじめのうちは、お互いに遠慮の塊のごとく、話しが続かない場面も見受けられましたが、徐々に一つのトピックを掘り下げようという様子がどのペアにもみられ、その結果、多くの素晴らしい作品ができあがりました。完成品は教室で貼りだされ、保護者会で披露されました。

早川先生のマインドマップ講義

マインドマップの練習中

マインドマップをみながら取材中

「この人」もうすぐ完成です

古着のリサイクルを通じて環境活動を学ぼう

2021/07/09

 6月24日の授業後に第3回目のサロンが行われました。今回は生徒が関心の高いファッション、特に衣類の製造や廃棄が環境に与える影響について考えながら、楽しく衣類のリサイクルを学ぶものでした。今回の講師役は3年国際クラスの野田さんと堀場さんです。彼女たちは課題探究という授業の中でも1年以上にわたって、先述のファッションと環境の関係について研究を続けています。
 講義前半では、衣類の製造や廃棄に大量の化学物質が使われていること等を、質問や動画を交えながら説明していきました。後半は、着なくなった衣服のリサイクルを体験してもらうために、グループごとに枕やヘアバンドの作成をしました。限られた時間の中でしたが、どのグループも用意してきた裁縫道具を使って何とか完成にこぎつけることができました。作品は全体に披露され、どの作品も盛んな拍手を浴びていました。
 今回も我々教員は口を出さずに、遠巻きに眺めていましたが、講師の2名はじめ、率先して動いてくれた3年生を頼もしく思いました。

講師の2人

作成中の様子

Tシャツからヘアバンドができました

完成品を全体に披露

全国高校生SRサミットFOCUSに参加しました

2021/08/31

 7月31日・8月1日の2日間に渡って、第4回全国高校生SRサミットFOCUSがオンラインで開催されました。これは国際貢献や地域貢献活動を学校等の教育活動の中で発展・継続させていくために参加校の実践を共有し、生徒が主体となって知恵を出し合う場所です。今年は、海外・国内あわせて50校が参加し、111のプロジェクトが集まりました。
 本校からは国際クラス2年生7名が「生理で止めるな」、「ジェンダーの枠にとらわれない制服の在り方」、「Vinculum〜マスキングプロジェクト〜」の3プロジェクトで参加しました。各プロジェクトにはメンターとして大学生や社会人の方々も参加しており、話し合いを重ねることで、また、他校の生徒から多くの刺激を受けたことでそれぞれのプロジェクトをさらに発展させることができ、より良い研究の方向性を見つけた生徒も見受けられました。
 サミット前には5週にわたって企業の方々によるオンラインワークショップが開催され、世界で活躍する方からの講演は、世界中の高校生の動きや、働くとはどのようなことなのかを考える機会となり、生徒にとって新たな気付きや学びを得る大変貴重な場となりました。
 来年1月21日・22日にはAfter Focusという形でプロジェクトの進捗を報告する機会が設けられています。生徒たちはそこに向けて各々のプロジェクトをよりブラッシュアップさせてくれることを期待します。

参加校の一覧

オンラインワークショップの様子

本校のプロジェクトに他校の生徒が参加し、よりよい形にしていきます。

インドネシア・バリ島の現地学生、生徒とのオンライン交流

2022/03/03

 今回は2年生国際クラスのバリ島にある2校とのオンライン交流について報告します。
 2021年5月17日、2年生国際クラスの生徒31名は、インドネシア・バリ島にあるサラスワティ大学の学生とオンラインによる交流会を実施しました。サラスワティ大学の学生がバリ島の数カ所の観光地から、ライブで現地の様子を紹介してくれました。生徒たちは事前にインドネシアやバリ島の概要、観光開発の歴史と課題、コロナ禍の影響などについて学んできました。海外を訪れることができない今、画面を通じてではありますが、現地の様子を感じることができ、質疑応答も活発に行われました。サラスワティ大学の学生さんからは、後日ポストカードが届き、オンラインだけでないつながりも持つことができました。
 
 2022年1月からの1ヶ月間、ウブド第一高校の生徒とのオンラインでの協働学習を行いました。生徒たちは9つのグループに別れてそれぞれテーマを設定し、日本とバリを比較したプレゼンテーションにまとめました。対面での交流ではないため、スムーズに意見交換をすることが難しかったようですが、Zoomなどを用いて打ち合わせを重ねました。当日は全ての生徒が英語で発表を行いました。お互いに当たり前と思っていることも国や地域が変わると違ってくるのだということ、一方で同じ高校生同士、国や地域が違っても同じこともあることを実感することができたと思います。

サラスワティ大学の学生との交流の様子

ウブド第一高校の生徒との交流の様子

プレゼンテーションのスライド

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