大学概要【2018年度実施分】IR基礎データベースを利用した「学生カルテ」による要指導学生のサポートプロジェクト

薬学部

IR基礎データベースを利用した「学生カルテ」による要指導学生のサポートプロジェクト
実施責任者:田口 忠緒、武田 直仁

 「学びのコミュニティ」を創生するための手段として、個々の学生の学習状況などと共に、学生の生活や行動の情報、教・職員の指導情報なども取り込んだ、“学生カルテ”の自動的作成を行うシステムを構築します。“学生カルテ”を活用し、その情報を指導現場へ還元することで、成績不振を含めた要指導学生に対する適切なサポートが可能となり、彼らを含む全ての学生が「学びのコミュニティ」の中で安心して学習できるようになります。また、教員に対して要指導学生への応対方法を知るための講演会も開催します。
昨年度の活動状況については、こちらからご覧ください。

ACTIVITY

学生カルテの書式が改良されました。

2019/01/30

 薬学部学生は薬剤師として社会に貢献するため、基礎から臨床にわたる知識はもちろんのこと、医療人としての態度やコミュニケーション技術について学修を重ねています。学生のための健全な「学びのコミュニティ」を構築するためには、全ての学生がこれらの学習要素を円滑に取得できるように、教職員が適切・効果的に対応することが必要です。「学生カルテ」は、日々の学園生活のなかで、問題を感じている学生をいち早く発見【診断】し、早期に最適な対策【治療】を講ずるためのシステムです。
 薬学部では、これまで「IR基盤データベース」を構築し、各部局で保存している学生の学習・行動に関する情報を一元化し、IRを実施可能とし、教育の質保証に取り組んできました。このデータベースを利用し、個々の学生の学習状況(試験成績)や個々の学生の生活や行動の情報、教・職員の指導情報なども取り込み、指導教員へ還元することで、迅速かつ適切なサポートを行い、「学びのコミュニティ」の形成を促進することを目的とするのが「学生カルテ」です。教員が 「学生カルテ」を活用することで、特に指導を要する学生を把握し、「学びのコミュニティ」の中で脱落することなく学習を完遂できるようにしています。また「学生カルテ」は、PBLやTBLなどのアクティブラーニングにおけるチーム編成を行う際、個々の学生の知識レベルと行動的特徴を考慮して、チーム間の能力差を無くした効果的な教育環境を提供することができます。
 最近、大学初年度の学力が上級学年での成績状況と強い相関があることが判ってきました。そこで、平成30年度は、学生カルテの入力方法と表示方式などを更にブラッシュアップし、入学直後の状況を把握するため、個々の学生がどのような選抜形態で入学したかを判別できるように改良しました。 
今後もさらにブラッシュアップを続ける予定です。

薬学教育開発センター  田口忠緒
武田直仁

学生カルテの書式が更に改良されました。

2019/01/30

 薬学部学生は薬剤師として社会に貢献するため、基礎から臨床にわたる知識はもちろんのこと、医療人としての態度やコミュニケーション技術について学修を重ねています。学生のための健全な「学びのコミュニティ」を構築するためには、全ての学生がこれらの学習要素を円滑に取得できるように、教職員が適切・効果的に対応することが必要です。
 「学生カルテ」は、日々の学園生活のなかで、問題を感じている学生をいち早く発見【診断】し、早期に最適な対策【治療】を講ずるためのシステムです。すなわち、教員が学生に関する情報を活用することで、特に指導を要する学生を把握し、「学びのコミュニティ」の中で脱落することなく学習を完遂できるよう指導するためのツールとして運用されています。また「学生カルテ」は、PBLやTBLなどのアクティブラーニングにおけるチーム編成を行う際、個々の学生の知識レベルと行動的特徴を考慮して、チーム間の能力差を無くした効果的な教育環境を提供することができます。
 近年、薬科系学部のみならず全国の大学において、初年次の学年成績順位は上級学年となっても大きくは変動せず、成績不振学生は在学期間を通して成績不良状態を脱せず、留年、退学に至ってしまうという分析結果が出ています。そこで「学生カルテ」上に、先に示した「入学選抜形態の表示」に加えて、各選抜方式別の入学時順位を明示し、本学部入学時のスタートラインの学力状況を把握できるように改善しました。 
教員が、低学年時から成績不振者に対するケアを手がけることで、密度の高い「学びのコミュニティ」を構築できるものと思います。

薬学教育開発センター  田口忠緒
武田直仁

教職員のためのコーチング研修会を開催

2019/01/30

薬学部学生は過密な授業スケジュールの中で、薬学に関した膨大な知識を取得するため、日夜学修に励んでいます。しかし中には、授業の進行に追随できない学生も散見され、悪くすると留年や退学となる危険性が高まります。昨今のデータでは、成績不振状態はすでに低学年で発生し、そのまま高学年へと持ち上がる傾向にあります。健全な「学びのコミュニティ」を構築するためには、これら成績不振に悩む成績不振者に対して、教職員が適切・効果的に対応することが必要です。そこで、最適な指導法のヒントを得ることを目的として、平成31年1月29日に「成績不振学生の学習意欲を向上させるための考え方について【生きる力(非認知能力)を引き出すコーチング】」を開催しました。

 本研修は、全国でコーチング研修を実施している株式会社コーチング・システムズから、国際コーチ連盟(ICF)認定プロフェッショナルコーチの稲垣友仁氏を講師に招き、薬学部FD委員会の協賛のもと薬学教育開発センター主催で薬学部新1号館117教室にて行われました。当日は、26名の教職員(教授10名、准教授9名、助教4名、事務職員2名、本部学務センター職員 1名)が出席し、講演後も成績不振者への接し方について活発な質疑応答が行われました。

薬学教育開発センター  田口忠緒
武田直仁

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