大学概要【2022年度実施分】障がい学生支援を担うサポート学生養成事業

学部・部署共同

障がい学生支援を担うサポート学生養成事業
実施責任者:宮嶋 秀光

名城大学には、様々な障がいのある学生が在籍しています。障がいのある学生が全ての学生と平等に学修や課外活動等に参加できるためには、教職員はもとより学生による自主的な支援活動が重要となります。本取組は、学生による自主的な支援活動を普及させ、学内に支援の輪を広げることで誰もが自由に学べる大学環境創出の足掛かりとなることを目的とし、学外とも連携を図りながら、幅広く社会に目を向けられる学生を育てていきます。

ACTIVITY

第1回 障がいのある方との対話会【2022年7月14日(木) 天白キャンパス】

2022/08/01

 障がいのある方との対話会は、普段障がいのある方と接する機会が少ない学生に向けて、
対話を通じて自分自身の価値観を広げ、障がいのある方への理解を深めていけるような態度を養っていくことを目的として、昨年度より実施しています。
 今年度第1回目は、AIU自立の家(障がい者運動の中から生まれた団体。障がい当事者中心で運営)から、森 美親(もり よしちか)さんをお招きして、『障害学生の支援-いつでも、誰でも、どこにでも、一緒に』、というテーマでお話をしていただきました。
 森さんは、障がいのある方の視点を生かして愛知県の色々な施設(中部国際空港など)の整備や街づくりに積極的に参画している一方で、学校にも足を運び、私たちの周りにいる様々な障害を持った人たちがいることを知ってもらいたいという願いを持って活動されています。教職員含め、60名以上の参加者は、森さんの語りかけに熱心に耳を傾けていました。以下は参加した学生の声です。
<学生の声>
・障がい者支援では、特別扱いするだけでなく、健常者と同じ生活ができる社会にしていくことが重要であると学んだ(経済学部)。
・障がいがあるということは、身体的な障がいだけではなく、社会的な障がいがあることを学んだ。また、障がいのある方は限られたエリアで生活していることもあり、人間関係を形成しづらいという問題があることも知った(経済学部)。
・障がいを持っていても、自分たちと同じように、自分の人生は自分で決めたいということは、当たり前なのだということを再確認した(経済学部)。
・障がいを持つ方との対話会は初めて参加した。今までは障がいのある方を見ても「大変だな」と思うだけだったが、今日の対話会を通じて、苦しいことや気持ちを知ることができた。今後、出会えることがあったら、心を傾けて助けてあげたい(経営学部)。

サポート学生による受付

障がい学生支援センター課長による講師紹介

森さんからの問題提起「今の社会の現状」

森さんのお話を熱心に聞く学生たち

第2回 障がいのある方との対話会【2022年7月21日(木) ナゴヤドーム前キャンパス】

2022/08/01

 第2回の対話会は、昨年、天白キャンパスにお招きして大変好評だった牧野友香子さん(株式会社デフサポ代表)に、今回はナゴヤドーム前キャンパスへお越しいただきました。
 牧野さんからは、聴覚障害に対する基本的な知識、生活面、緊急時、学習面などから経験された中で、聞こえなくて何が一番困ったか、そして自身の障がいに対する思いなどお話していただけました。今回は、学生・教職員併せて15名の参加があり、参加者からの疑問に感じたことなど、牧野さんの視点で答えていただき、充実した時間となりました。
 参加者からはもう少しお話が聞きたかったという声も上がりました。
<学生コメント>
・私は障がいを持っていませんが、今日の対話会を通して、障がい者に対しての接し方を少し変えてみようと思いました。以前は、障がいのある方に対して、過度に気にして親切にし過ぎたり、気を遣っていましたが、お話を聞く中で、平等に接することが一番良いのではないかと思いました(人間学部)。
・日常生活や緊急時の話についての話を聞いたとき、聴覚障がいを持つ方たちへの配慮がもっとされる社会が必要だと感じた(人間学部)。
・障がいがある人とない人とでは、気づけることに差があるのだとわかった。選択肢を広げるために、様々な分野で困ることがなくなればいいと思う一方で、聴覚障がい者に焦点を当てた改善をする難しさも感じた(人間学部)。
・聴覚障がい者に対する配慮が軽視されがちであると感じた(経済学部)。
・話を実際に聞いて、障がいのある人はできることが限られてくるので、私たちの支えが重要だと感じた(理工学部)

「聞こえなくて困ること」について参加者に説明する牧野さん

参加者から牧野さんへ質問

「牧野さんを囲んで」熱心に話を聞く参加者

「牧野さんを囲んで」旅行に行かれた話など色々聞けました。

学生サポーター始動「バリアフリーマップ作成のための現地調査」【2022年9月16日(金)~】

2022/10/07

 2022年9月現在、学生サポーターは8名まで増えました。1年生・2年生・4年生がそれぞれチームを作り、名城大学のバリアフリーマップ作成に向けて、現地調査を開始。
 実際に車いすに乗り、タワー75、共通講義棟東・南・研究実験棟Ⅱ・Ⅳの中へと進んでいます。車いすに乗らなければ見えなかった風景、感じ取ることが少なかった天白キャンパスの地形等、学生サポーターの8名はそれぞれ体感したようでした。調査を進める中で、建物によって違うトイレドアの開き具合、車いすが中で移動できるだけのスペースがあるかなど、様々な気づきを私たちに教えてくれます。一つひとつ丁寧に建物を見ていくため、時間がかかる活動ですが、学生からの気づきの視点を大切にしながら、これからも活動を進めていきます。

 障がい学生支援センターでは、名城大学に通う障がいのある学生さんが、充実した学修や生活が送れるよう、大学でのサポートを一緒に行ってくれる学生さんを募集しています。少しでも興味や関心がありましたら、お気軽に障がい学生支援センター(12号館2F)までお越しください。

車いすに乗って、共通講義棟南へ。お互いに交代しながら、車いすに乗った感覚を感じています。歩道の切れ目の位置で「前のめりになり衝撃がお尻に響く。こわい。」という声が上がりました。

共通講義棟東へ向けて活動。車いすに乗っていると、道を通る学生らが、チラチラ見ていきます。その目になかなか慣れないようです。

共通講義棟東の洗面所。車いすに乗りながら、手の洗いやすさを体験。ちょうどいい高さと曲線で作られているため、使いやすいとの事です。

白地図をつなぎ合わせて、一枚の図面にする4年生。3名とも学部・学科は違いますが、自分たちで考え合いながら進めていきます。現地調査で気づいたこと、体験したことをこの地図に書き加えながら、名城大学独自のマップを作成しています。

  • 情報工学部始動
  • 社会連携センターPLAT
  • MS-26 学びのコミュニティ