大学概要【2022年度実施分】シームレスな協働コミュニティの構築と促進

外国語学部

シームレスな協働コミュニティの構築と促進
実施責任者:二神 真美

・今日、ビジネス業界で重視される「シームレスなチームワーク(継ぎ目のない円滑な連携、時間的かつ空間的連携を妨げない協働環境)」を、基礎演習Ⅰなど正課のグループワーク活動を通じて学生に体験させる。
・ポータブルな投影機器やビジネスチャットアプリ、MR(Mixed Reality)機器などのICTアプリケーションを複合的に活用し、ミーティングや協働を効率的かつ生産的に行うことで、実社会で役立つ協働リテラシーを学ばせる。

ACTIVITY

基礎演習(FSP)、360度ウェブ会議システムで企業から課題提起!

2022/04/30

外国語学部では、「シームレスな協働コミュニティの構築と促進」の取り組みの一環として、「基礎演習I」の授業でFuture Skills Project (FSP)というプログラムを実施しています。このプログラムは、企業から課せられた課題への取り組みを通じて、失敗(時には成功)を体験しながら、学生が「自分に足りないもの」を見つけ、自ら行動を起こす「チャレンジ精神」や「主体的に動く力」を身につけていくことを目的としています。今回、協力企業様から課題が ZOOMを用いた遠隔の形で与えられるクラスがあり、ウェブ会議システム Meeting OWLを導入してみました。教室内360度をカバーする撮影機能に加え、発言している学生に自動的にカメラがフォーカスされることによって、より臨場感のあるシームレスな遠隔交流が実現しました。

ウェブ会議システム導入の様子

教室内360度を映したスクリーン

PC画面の様子

教室内映像のアップ

基礎演習(FSP)での小型プロジェクターを使ったグループ活動

2022/06/01

 基礎演習I(FSP)では、企業・団体からの課題解決に向けて、グループで提案を行います。今年度は各クラス24名程度(2つの基礎ゼミ合同)で、6グループが活動しています。一年生前期に行う本活動では、資料調査や伝えたい内容をチームでまとめて、パワーポイント発表の準備を非常に限られた時間で行わなければなりません。まだ一部の学生がPC操作やパワーポイントに慣れていないこともあり、スマホで個人的な検索を続けたり、担当学生が一人でパワポ作りをしてしまったりと、ICTの利用が障壁となってグループ活動がなかなか活発にならないことがあります。
 そこで、軽量かつ小型のプロジェクターを各グループに配り、メンバー全員が作業画面を共有しながら話し合いができるミニ会議室環境を教室の中に作り出しました。投影するのはスクリーンを用いずとも、教室の壁、柱、または模造紙を使って簡易的な協働作業空間を作ることが出来ます。各チーム3-4名での活動ですが、プロジェクターを使うことで感染対策の距離を保ちつつ、ディスカッションを阻害しない空間を生み出すことが出来ます。例年、いくつかのグループではメンバー全員での取り組みができず、個人作業に陥ってしまうこともあるグループ活動でしたが、すべてのグループがシームレスに協働することが出来ました。
 
(※活動写真の投影の色味は撮影によるものです。※写真は一部加工をしてあります。)

グループ活動の様子①

グループ活動の様子②

コンクリート柱に投影しながらの活動

ガラス面に模造紙を貼ってスクリーン代わりに

外国語学部生、MRを体験!

2023/02/02

 11月30日、ゼミナールにおいて、柳沢ゼミの3年生が、MR (Mixed Reality) を体験しました。この経験を通してVRやメタバースなど、エンターテインメントとしてだけではなく、今後の経済や個人のアイデンティティなどにも深く関与するこのテクノロジーについて考えてもらいました。
 
【グループワークによる学生の考察】
考察① メタバース(仮想空間)は、私たちのアイデンティティや実人生にどのように関与するでしょうか。
 
・メタバース上ではアバターを使うため、理想の人格を作ったり、アイデンティティを増やしたりする。
・なりたい自分になれる。自分をカスタマイズできる。メタバース上に新しい人生を作ることができる。メタバース上で何回もやり直しができる。
・メタバースの中でほとんどのことができるようになり、生きている世界があいまいになる。それによってMRの中の世界と実際に生きている世界が逆転する。
・なんでもかなえられるため、幸せの価値が低くなる。
・実人生については、メタバース上だけの生活ではなく、人と直接会う生活を続ける。
・理想を作りやすいメタバースは魅力的であるから、いずれ実人生の重要度が低くなる。
・むしろアイデンティティが表現しやすくなる。なぜなら、天性の弱者がなくなるから。なりたい自分になれる。一方で誇張できるという反面がある。
・現実社会とは交わらない別のコミュニティが生まれることが、最大の影響と考えます。そして別の人格が生まれることで、一人の人間の中に二重のアイデンティティが形成されることが予想できます。これにより、現実逃避ができる一方で、実生活の重要性が薄れ、現実社会に馴染めない人も現れるでしょう。
・メタバースは現実とは異なる別空間とみなされるため、新たなるアイデンティティ形成が可能であると言える。現実では得られなかった自身のアイデンティティへの願望(容姿、ジェンダー、金銭等)を手にできる一方、現実とのギャップに苦しんだり、非対面性を利用して犯罪に巻き込まれたりする危険性もあるだろう。
 
考察② 現実との親和性が高いMRは、今後どのような物語エンターテインメントを創造し得るでしょうか。
 
・物語世界に観客が入れることによって今までにない没入感を得られる。
・飛び出す絵本のように物語がMRを通して具現化される。
・現実と物語の世界の境界線があいまいになる。
・今まで第三者視点で見ていただけの作品を、MRを使うことにより物語の中に入り込むことができるようになる。
・小説などはよりビジュアル化しやすいため、文字が読めない人(老眼も含む)にも利用しやすくなる。
・自分の言動によって物語の結末を変化させることができる。映画の中で自分が主人公になれる。

MRを体験する学生の様子①

MRを体験する学生の様子②

MRを体験する学生の様子③

MRを体験する学生の様子④

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