大学概要【2025年度実施分】都市のスキマからはじまるまちづくり教育
理工学部
災害の激甚化や人口減少社会において、都市内部に存在する水辺空間や空き地などの、都市の「スキマ」は様々な可能性を有している。本プログラムでは、都市で活動する市民団体らとも協働しながら、都市のスキマを活かした都市デザインのあり方を検討・提案し、都市空間の価値の転換を目指すものである。これを通じて、多くの関係者と学生が都市を舞台に自らの暮らす都市について学びを深めていく。
ACTIVITY
まちづくりの提案に向けて堀川沿いを調査
2025/05/21
オープンスペースや水辺空間は、都市の貴重なスキマであり、都市の中に、憩いや賑わいをもたらしうる可能性を有しています。昨年度に引き続き名古屋市を流れる堀川を対象に今日的な利用やデザインのあり方を学生たちが検討します。
2025年5月20日(火)、理工学部建築学科4年生が、堀川周辺の現状を調査しました。調査では堀川のまちづくりに関わる水辺とまちの入口ACT(株)の井村代表にご協力いただき、那古野エリアから景雲橋付近までのまちあるきを行いました。近年、地域住民中心のまちづくりが展開する那古野エリア、歴史的なまちなみの残る四間道エリアを見学したのち、護岸整備の進む堀川沿いを歩きました。今後、景雲橋周辺を中心にして、エリアビジョン、都市デザイン提案を検討し、地域の方々に対して提案を行っていく予定です。
堀川・景雲橋周辺のエリアビジョン・空間デザインを提案
2025/07/16
本プロジェクトでは、堀川に架かる景雲橋とその周辺の水辺空間を新しい価値を生み出す「都市のスキマ」と見立て、まちづくり・都市空間デザイン提案を学生たちが検討しています。
7月15日(火)、理工学部建築学科4年生が考えた景雲橋周辺のまちづくり提案を、市内の水辺を中心にまちづくりに取り組まれている専門家や、名古屋市役所で河川計画や三の丸地区のまちづくりを担当されている職員の皆さんに対して発表しました。
名古屋駅や那古野地区と、名古屋城の中間に位置する当該エリアは、地域間の繋がりという点で課題を抱えています。そうした課題を踏まえて、河川を活用した交通ネットワークづくりや、愛知県図書館と連携した交通空間のデザインなど、様々なアイディアを提案しました。
専門家の方々からは、実際にまちづくりに関わっている観点から様々な意見をいただきました。
現在、名古屋市では景雲橋周辺のまちづくりについて、市民団体の方々と検討を行っています。今後は、そうした市民団体の方々にも今回の提案を発表を行う予定です。
「堀川まちづくりの会」ラウンドテーブルで空間デザインを提案
2025/08/22
本プロジェクトでは、堀川に架かる景雲橋とその周辺の水辺空間を新しい価値を生み出す「都市のスキマ」と見立て、まちづくり・都市空間デザイン提案を学生たちが検討しています。
8月21日(木)、堀川の整備やまちづくりに民産学官の様々な主体が参加する堀川まちづくりの会、第25回堀川ラウンドテーブルに建築学科の4年生5名が参加し、2つの提案を発表しました。
1つ目の班からは「水まちリビング」と題して、豊かな緑や、周辺に愛知県図書館や圓頓寺商店街が立地するポテンシャルを活かして、地元住民や観光客が交わることのできる空間を作ることを目指し、図書館や、古本市の本を楽しむことができるテラス空間や船などの提案を行いました。
2つ目の班は「川と庭がつなぐまちと記憶」と題し、周辺エリアの飲食店の状況や堀川で運航されるクルーズ船等について調査したうえで、かつて瀬戸と堀川を結ぶ堀川駅があったといった歴史も踏まえて、堀川について学ぶことができるギャラリーや周辺の飲食店が出店できるキッチン小屋などの提案を行いました。
ラウンドテーブルに参加されていた方々からは、周辺のまちとの繋がりを意識している点などを評価いただくとともに、参考になる意見を多くいただきました。
今後、堀川まちづくりの会では、景雲橋付近の整備の方向性について、検討をされるとのことですが、今回の提案が魅力的な河川空間づくりに繋がることを期待します。