大学概要【2026年度実施分】Virtual Reality(VR)技術を用いた緊急時対応シミュレーション学習環境の構築

薬学部

Virtual Reality(VR)技術を用いた緊急時対応シミュレーション学習環境の構築
実施責任者:黒野 俊介

VR技術を活用した「緊急時対応シミュレーションシステム」を用いた薬剤師に求められる緊急時対応力を実践的に学べる新しい教育プログラムを実践します。VR空間で、患者の症状や血圧・脈拍などのバイタルサインをリアルタイムに確認することで、適切な薬学的判断を体験的に学びます。本取り組みを通じて、薬剤師としての実践力を育むとともに、学生同士が学び合う学習コミュニティの形成を目指しています。

ACTIVITY

VRで挑む緊急時の薬物治療―観察・判断・協働を実践的に学ぶ―
VR教材「Virtual Human」を用いた授業を実施

2026/08/08

2026年7月8日、薬学部4年生の授業において、VR教材「Virtual Human」を用いた授業を実施しました。本授業の目的は、患者から必要な情報を収集して状態を評価し、その結果に基づいて適切な薬物療法を選択するとともに、治療後の変化までを確認する一連の過程を体験することです。
授業では、気管支喘息の急性増悪により救急搬送された成人患者の症例を取り上げました。学生は3~4人でチームを構成し、順番にVRゴーグルを装着して課題に取り組みました。VR空間に表示される患者の様子やバイタルサインなどを観察し、限られた時間の中で患者の状態を判断した上で、必要と考える薬剤を選択・投与しました。
授業中は、VRを操作する学生だけでなく、チームのメンバーも観察した情報や考えを伝え、互いに意見を出し合いながら対応方針を検討しました。薬剤投与後には患者の反応を確認し、選択した治療が適切であったかを評価しました。さらに、演習終了後には個人およびチームで振り返りを行い、判断の根拠や対応上の課題を整理しました。
VRを活用することで、学生全員が当事者として患者対応を経験し、知識を覚えるだけでなく、それを実際の判断に結び付ける学習が可能となります。また、患者の状態を的確に捉える力に加え、チームで情報を共有し、根拠を示しながら意見を伝えることの重要性を学ぶ機会にもなりました。
今後も、学生の振り返りやアンケート結果をもとに、症例設定、事前学習、授業方法などを継続的に見直し、より実践的で効果的なシミュレーション教育へと発展させていきます。

VR空間の患者情報を確認し、チームで緊急時の治療方針を検討する学生たち

VRで挑む緊急時の薬物治療―観察・判断・協働を実践的に学ぶ―
VR教材「Virtual Human」を用いた2回目の授業を実施

2026/08/08

2026年7月9日、薬学部4年生の授業において、VR教材「Virtual Human」を用いた2回目の授業を実施しました。2回目も、気管支喘息の急性増悪により救急搬送された成人患者を題材に、患者の状態評価から薬剤の選択、投与後の効果判定までを体験しました。
今回の授業で重視したのは、単に正しい薬剤を選ぶことではなく、「どの情報に注目したのか」「なぜその薬剤が必要なのか」「投与後のどの変化から効果を判断するのか」を明確にすることです。学生は、チームでの意見交換を通じて自分とは異なる着眼点に触れ、判断の根拠を相手に分かりやすく伝えることの大切さを学びました。
授業後には、個人で自身の対応を振り返った後、チームで判断の過程や改善点を共有しました。患者の状態を継続的に観察し、薬剤投与後の反応を踏まえて次の対応を考えるという一連の学習を通じて、緊急時に求められる臨床判断とチームで協働する姿勢について理解を深める機会となりました。
今後も、学生が安心して繰り返し挑戦できるVRの特性を生かし、知識を実際の患者対応に結び付ける実践的な学習を進めていきます。

患者の状態と薬剤選択の根拠について、チームで意見を交わしながら対応する学生たち

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