大学概要 【2018年度実施分】新規特殊講座「グローバル経済を考える」

経済学部

No.3

実施責任者佐土井 有里

本プロジェクトは海外駐在経験者、海外講師、海外NGOの方をタイムリーに招聘し、学生が講師から海外経験談を直接聞き、ディスカッションをする形式で進めている。
①変化の著しい地域のタイムリーな現状を体験者の生の声で伝える。
②グローバル人材育成のため、自国の情勢も深く理解し、日本人としてのアイデンティティーを考えながら、世界を見る目を持つ人材を育成する。
③学生のキャリア形成。1・2年次の早い段階から将来のキャリア形成・就職の方向性を国際的視点で考える機会を与える。

活動報告3

2019/01/17

「グローバル経済を考える」では、後期の授業シリーズのみならず、不定期に海外からの講師
を招聘し、公開講座として学生向けに実施しています。
以下が、実施内容のポスターです。

ACTIVITY

2018年度「グローバル経済を考える」

2019/01/15

 7人のグローバルに仕事をしている講師を招聘し、9月~11月に7回シリーズで実施した。
 対象国は米国、欧州(英国、ベルギー、ドイツ)ロシア、アジア(マレーシア、ミャンマー、モンゴル)南米、オーストラリア、アフリカ ケニアと世界を網羅し、学生にとって、「グローバルに働くとはどういうことか」を主テーマに実施した。
 実際に長年現地で活躍している方々に来ていただき、現地の状況、体験談を直接聞き、講師から投げかけられたテーマについてグループで検討し、講師と討議する貴重な機会を持った。ロシアの場合は、Web授業形式を使い、モスクワとWebにて講義を受けた。学生にとって、ロシアから直接講義を受けることは新鮮であり、緊張感をもって話に聞き入っていた。
 各回のテーマ、講師は以下のとおりである。

9月14日  ロシア経済と日・露ビジネスの現状
         セルゲイ モスクワ大学ビジネススクール
9月28日  日本のグローバルイノベーション
         岸田賢次 税理士事務所
10月5日  米国自動車部品企業・マレーシアTPS指導経験談
         鈴木雅文 リーンランド研究所
10月12日  ミャンマーでの経験談(会計士として、起業家として、女性として)
         中山さやか 公認会計士
10月19日  イギリス・ベルギー駐在経験談
         野村茂紀  株式会社TYK(東京窯業株式会社) 
10月26日  オーストラリア・ドイツでの商社経験談
         鈴木明夫 元豊田通商
11月9日  南米・モンゴル・ケニア JICA研修経験談
         中嶋修  パナソニック

第1回 9月14日  ロシア経済と日・露ビジネスの現状
         モスクワ大学ビジネススクール 
         Assoc. Prof. Sergei Shaposhnikov PhD

  • 講義資料の一部抜粋 講義資料の一部抜粋

 まず、第1回はモスクワ大学 Associate Professor Sergei Shaposhnikov先生より、ロシアと日本のビジネス現状とについて講義を受けた。現状として、日本とロシアの国際協力やビジネスが少なく、日系企業の進出も限定されており、近年はさらに悪化している。ロシアにはドイツ企業約6,000社、アメリカ企業約3,000社が進出しているが、日本企業は600社に過ぎない。ロシアには国土が広く海に囲まれ、14ヵ国と隣接している。英語が話せるロシア人も多く、人間関係を大切にしている。
 日本ではロシアに関する情報は限定されており、一般的にはプーチン大統領やロシア政治情勢の情報が中心である。しかし、実際ロシア人は日本について興味を持ち、親日家も多く、日本企業について良く学び、日本企業や日本製品、日本の技術に高い信頼を持っている人が多い。特に、モスクワ大学のビジネススクールでは、日本企業研究も進んでいる。
 本講義では、ロシア人のビジネスへの取り組み方、考え方、企業文化、勤労意識等についても日本と比較しながら紹介された。質疑応答により、一般のロシア人の考え方に直接触れることができ、また、日本に興味を持っているロシア人が多いということを知り、学生にとって新鮮な発見であった。ニュース等で報道される情報に偏らず、もっとロシアについて知りたいとの意見が多く出た。

活動報告2

2019/01/16

第2回
「グローバルイノベーションの重要性」
名古屋学院大学名誉教授 岸田会計事務所 所長 岸田賢次

1.「壁を越えて強くなった」「壁を乗り換えよう、足を引っ張るやつも無視しよう」「人は変わることができる」学生の頃、大学のコンピュータと他の大学のネットを繋げたいと思い、私立大の連合を作った。その時知り合った人々が、力になってくれた。
2.人を思いやることを忘れず、一生懸命働いていることも重要である。口だけでなく行動すれば、必ずその先に「助けてくれる人がいる」。行動することが重要である。
3.しかし、行動するだけでは足りない。「人にはわからないと不安になる、逆に決定すると楽観的になり過ぎる」会社を新設は簡単だか、半数以上が3年以内に消え、30年以上続く事業は5%しかない。
4.信頼が重要。企業にとってとても重要なことである。
5.リーターとして、コミュニケケーション能力がとても重要である。傲慢でコミュニケケーション能力がない人には、周りの人が離れる。会話の仕方、内容、教え方をうまくすることが大切である。
6.海外に飛び出すこと。意識を持つ人と情報を共有、協力するきっかけになる。それ故、人の心に入りこめるような能力はビジネスにおいて有効となっている。ただ、その国のことのこと知らなくていきなり投資すると失敗する。
7.「原価計算」をしっかりしないと失敗する。データの収集と有効利用が大切である。

第3回 「ミャンマーで働き、暮す」
講師 米国公認会計士 中山さやか氏

 2018年10月12日の「グロバール経済を考える」には、現在ミャンマーで起業している女性経営者中山さやか先生をお招きして「ミャンマーで働き、暮す」と題したセミナーを、天白キャンパス共通講義棟N103講義室で、約100人の学生を対象に開催した。
 自分自身の例にして、証券関係の銀行員からミャンマーで会計事務所を設立し、ベンチャー企業の起業者までの経緯と理由語った。アメリカ公認会計士として、ミャンマーの税金制度やその特徴と今後の課題について、お話しいただきました。そしてゼミナー後半、名城大学経済学部佐土井ゼミ卒業生で、現在南山大学大学院1年生の中村匡希君が、2018年夏のミャンマーでのインターンシップ経験談とミャンマーの感想を後輩たちに伝えた。

第4回 
米国自動車部品メーカーとマレーシアTPS指導
リーンランド研究所所長 鈴木雅文氏

 10月5日(金)に名城大学天白キャンパス天白キャンパス共通講義棟北N103講義室において、「Open your mind, and look at the great world outside」というテーマでリーンランド研究所の鈴木 雅文先生の講演を開催した。ご自身の経歴とアメリカ、アジア諸国を回った海外経験を例にして、学生に世界に飛び出す意義と必要性などについてご講義いただいた。鈴木先生が講演の間、「Seeing is Believing」を強調し、自分の目で外国のことを確認することが一番重要な事だと学生に提示した。
 後半には質疑応答形式により討議し、鈴木 雅文先生が現在、実際に現地に行って見た事と現地企業の問題点を提示した。他には、海外起業、日本人に対しアジアの人々の思いや日本の生産方式についてのアメリア人やマレーシア人の考え方など、学生の多岐にわたる質問にも熱心に答えていただいた。

第5回
「英国・ベルギー駐在経験を通じて」
(株)TYK取締役営業本部長野村茂紀氏

 10月19日「グローバル経済を考える」にて(株)TYK取締役営業本部長野村茂紀氏に講師をお願いし、長年の海外経験とパイプ製造指導経験と日英の文化ギャプから、「英国・ベルギー駐在経験を通じて」との題目でご講演いただいた。 
 会社概要と製品紹介ののち、野村茂紀先生は英国文化や社会システム、そして英国病、すなわち製造業の沒落を説明された。その後、英国文化や、労働者の特質や生活のパダーンを詳しく学生に説明し、「文化ギャプ」を理解した上で現地の労働者と付き合うことが大事だと強調した。
 野村氏は海外企業で長く勤務された結果、日本のものづくりの強みを再評価したと述べられ、日本企業の強みを外国の人に伝うべきと強調された。世界情勢とアメリカや中国に関するニュースを常に見ることが重要と学生達の意欲を喚起した。

活動報告3

2019/01/17

「グローバル経済を考える」では、後期の授業シリーズのみならず、不定期に海外からの講師
を招聘し、公開講座として学生向けに実施しています。
以下が、実施内容のポスターです。

  • 情報工学部始動
  • 社会連携センターPLAT
  • MS-26 学びのコミュニティ