大学概要【2019年度実施分】絵本の読み聞かせ紀伊国屋共同体験プロジェクト

外国語学部

絵本の読み聞かせ紀伊国屋共同体験プロジェクト 外国語学部
実施責任者:西尾 由里

西尾ゼミでは、音声及び言語習得について専門的に研究しており、理論的な枠組みを勉強した3年生が、子供たちへの絵本の読み聞かせを通して、文字及び音声の修得がどのように行われるか、実際の体験学習を通して、学ぶ喜びを体感し、学習理解を深めることを目的としています。2017年にオープンした紀伊国屋書店プライムツリー赤池店との共同企画で、日本人及び外国人の子供たちを対象に日本語と英語の絵本の読み聞かせを通して、地域での学びのコミュニティを創出するプロジェクトを実施します。

ACTIVITY

活動報告1

2020/01/15

(Good Night GorillaとDear Zooの絵本)

今回、西尾ゼミでは2019年6月29日(土)14:00~15:00に名古屋市東図書館において、小学生低学年を対象とした英語の本の読み聞かせを行った。その本の選択の際には、ビブリオバトルという方法を使った。これは、西尾ゼミ生12人がそれぞれ本を選び、クラスの中で選んだ本の良い点、この本を読むことでどんな効果が児童に期待されるのかをプレゼンしあった。そして最終的にGood Night GorillaとDear Zooという動物を題材にした本が選ばれた。

今回のプロジェクトを行う際に大きくポスター作成班、読み聞かせ班、ゲーム班、アンケート班の4つに分かれた。
ポスター班では、誰が見てもわかりやすいポスターを作成した。(ポスター作成:小栗亜紗妃、西子春奈、林荊緒菜、横井聡美)

(大判ポスター)

(小判ポスター)

読み聞かせ班では、動物の名前や音声を理解できるように工夫して読む練習を行った。まずは英語で読んだり説明し、時には子供たちの反応を見て、日本語を補足的に使うCLILという方法と、What’s this? などのように子供たちに問いかけインタラクティブな読み方をした。(絵本読み担当:大原健太郎、松本明香里 司会:大西美佑、島田祥之介)

(ゼミ授業内で事前に打ち合わせをする様子)

(当日直前練習風景)

(アンケート用紙PDF)

アンケート班では、児童の英語における学習環境がどのように児童の英語習得能力に関係しているのかを考慮したアンケートを作成した。(アンケート作成:横井聡美、小栗亜紗妃、西子春奈、林荊緒菜)

読み聞かせで扱った動物の名前を楽しくできる復習できるように、ゲーム班では、ジェスチャーゲームを行った。(ゲーム担当:武田菜荊衣、野々村柚香、増田尚美、松久彩)

 当日は、1年生、2年生9名の児童が参加してくれ、保護者の方の見守る中、とても楽しい雰囲気で絵本の読み聞かせ、ゲーム、アンケート、修了証書の授与式と進んだ。

(Good Night Gorilla の読み聞かせの様子1)

(Good Night Gorilla の読み聞かせの様子2)

(Good Night Gorilla の読み聞かせの様子3)

(子供たちが質問に答えている様子)

(Dear Zooの読み聞かせの様子1)

(Dear Zooの読み聞かせの様子2)

(Dear Zooの読み聞かせの様子3)

(ジェスチャーゲームの様子)

(子供たちは問題を出したり、答えたりしています)

(修了証書授与式の様子1)

(修了証書授与式の様子2)

 読み聞かせが終わり、驚いたこととしては、読み聞かせ側が言った動物の名前(LionやGorillaなどのアクセントが日本語と異なる単語、GiraffeやElephantなどの日本語と英語とで名前が全く異なる単語)を即座にアウトプットしたことが挙げられます。児童自身も客観的に見て、楽しんでいたと思いました!(記事:島田祥之助・武田菜荊衣・大原健太郎)

当日の様子の新聞記事 中日新聞2019年6月30日(日)朝刊 
https://edu.chunichi.co.jp/news/detail/10000?from=top

(参加した子供たちとの記念写真)

活動報告2

2020/01/15

西尾ゼミでは、2019年8月1日(木)10:00~11:00に名古屋市東図書館にて、小学校高学年の児童を対象に、英語絵本の読み聞かせを行った。
 前回と同様、本を選ぶ際にはビブリオバトルという方法を使った。その結果、今回はTime for a Hug、The Gigantic Turnipに決まった。アンケートは前回作ったものと同じものを使用し、ポスターは、高学年向けにデザインや文字を変えたものを作成した。このように、全員で協力して準備を進めた。

ポスター作成:小栗亜紗妃、西子春奈、林 莉緒菜、横井聡美

(初めのあいさつの様子)

読み聞かせ当日は、3年生1人、6年生が3人の児童が参加、また、高校1,2年生5人が見学で来てくれた。
読み聞かせ担当: 武田茉莉衣、野々村柚香、増田尚美、松久彩

Time for a Hugでは、時間を覚えてもらうことを目的とし、時計の小道具を使って読み聞かせをした。

The Gigantic Turnipでは、ジェスチャーを交えながらわかりやすく読んだ。学生たちは、どちらの本も発音はもちろん、本の内容をイメージすることを意識しながら何度も練習を行った。

(Time for a Fugの読み聞かせ)

(The Gigantic Turnipの読み聞かせの様子)

ゲームでも、数字を使ったゲームをし、覚えてもらえるような工夫をした。「Plus, Plus、 One, two, three」というフレーズを全員で声を合わせ、楽しみながら英語を勉強していた。
 読み聞かせが終わり、ゲームにおいて、英語での数字の足し算を、素早く英語で答えていたことに学生たちも驚いていた。

ゲーム担当:小栗亜紗妃、西子春奈、林 莉緒菜、横井聡美
運営担当:大原健太郎、松本明香里、大西美佑、島田祥之介

(ゲームの様子)

(終了証授与式の様子)

(集合写真)

今回参加した小学6年生と3年生は、絵本の読み聞かせにとても熱心に聞いてくれ、また、そこで使われていた数字などを使ったゲームでは非常に楽しんでいたようである。

記事:武田茉莉衣、野々村柚香、増田尚美、松久彩

活動報告3

2020/01/15

(ポスター作成:横井聡美)

 2019年12月8日(日)に紀伊国屋書店プライムツリー赤池店にて、英語の絵本の読み聞かせイベントを実施した。午前の部(11時~12時)と午後の部(16時~17時)に分かれ、それぞれのチームが選定した絵本と独自性のあるゲームを行った。またアンケートを実施し、イベントに参加した子どもたちの英語学習状況等を確認した。

1.イベント当日について
?午前の部
午前の部における参加者数は38人(子ども:12人、保護者:16人)であり、読み聞かせをした絵本は “Dear Santa”(読み手:大西・武田)と “The Sweet Smell of Christmas”(読み手:西子・林)であった。

午前の部の絵本(Dear Santa)

午前の部の絵本(The Sweet Smell of Christmas)

読み聞かせの最中には、子どもたちから数多くの反応が見られ、真剣に絵本を聞いている子どもたちの姿が印象的であった。

読み聞かせ時の雰囲気1(午前の部)

読み聞かせ時の雰囲気2(午前の部)

 その後のゲームでは、 “Happy Christmas BINGO”と題したビンゴゲームを実施し、クリスマスに関する影絵クイズと連動して行われた。まず子どもたちは影絵が何かを考え、その正解の単語が自分たちのビンゴシートにあるかどうかを確認しながらビンゴを目指していくという内容である。子どもたちは意欲的に影絵クイズに参加し、楽しくビンゴゲームに参加していた。

ゲーム時の雰囲気(午前の部)

?午後の部
 午後の部の参加者数は27人(子ども:11人、保護者:16人)であり、読み聞かせをした絵本は “DREAM SNOW” (読み手:小栗・松本)と “How to Catch Santa”(読み手:増田・島田)であった。

午後の部の絵本 (How to Catch Santa)

午後の部の絵本 (DREAM SNOW)

 参加した子どもたちはおおむね真剣に読み聞かせを聴き、楽しんでいるようだった。さらに、読み聞かせの途中では、一部の子どもたちが積極的に発言をし、会場にいた大人や学生を驚かせていた場面も見受けられた。

読み聞かせ時の雰囲気1(午後の部)

読み聞かせ時の雰囲気2(午後の部)

読み聞かせ終了後には、人間クリスマスゲームを実施。これは、クリスマスをお題にしたクイズを行い、正解した子どもたちはツリーオーナメントを手に入れることができ、クリスマスツリーに扮した学生のもとに行き、手に入れたオーナメントで飾りつけをするというものであった。

ゲーム時の様子1(午後の部)

ゲーム時の様子2(午後の部)

?アンケート結果と考察
 今回の読み聞かせイベントに参加した子どもたちの中で、特に3~6歳の割合が半数以上を占めていることが分かった。また、3歳以下の子どもや小学生も一定数参加していた。
 今回のイベントに参加した半数以上の子どもたちが既に英語に触れていることが確認できた。一方、今回の読み聞かせをきっかけに初めて英語に触れたという子どももいた。さらに、幼稚園児(~6歳)までに既に英語を学習し始めているという子どもが7割以上を占めている。したがって、子どもの英語早期学習が積極的に実施されていることが考えられる。幼稚園から既に英語学習を始めている子どもがいる一方、英会話塾に通っている子どもが半数近く見受けられる。このことから、保護者間の子どもの英語学習に対する意識が非常に高いと考えられる。
 今回の読み聞かせイベントに参加した理由として多く挙げられたのは、「絵本が好きだから」であった。一方、「英語が好き」という理由でイベントに足を運んでくれた子どもたちもいた。子どもたちは今回のようなイベントが長期休みの期間中にあるとよいと考えている。その中でも、今回のようなイベントの開催は、夏休みと冬休みの希望が多かった。
 絵本の興味関心度では、参加した子どもたち全員が読み聞かせの絵本が面白かったと回答している。一方、英語の理解度では、絵本中の英語に自信をもって理解できたという子どもは少なかったものの、一部の英語は分かったという子どもの数は半数以上であった。一方、全く分からなかったと回答する子どもも一定数いることが確認できた。
 ゲームついては、「楽しかった」「少し楽しかった」と回答する子どもたちが全員で、動機づけ等の観点からゲームを通した英語学習が今後とも重要になってくると考えられる。ゲームにおける英語への理解度に関しては、半数以上の子どもたちがゲームに使われていた英語を理解することができていたということが分かった。また、すべては理解できなかったが、一部の英語のみ理解できたと回答する子どももいた。対して、「あまり分からなかった」や「分からなかった」と回答した子どもは少なかった。
 次回も参加したいかどうかは、すべてのイベントに参加したすべての子どもが次回以降の読み聞かせにも参加したいと回答した。

?まとめ
 今回のクリスマスわくわく英語絵本読み聞かせ会では、午前の部、午後の部ともに多くの子どもたちに参加してもらうことができ、彼らにとって将来継続的に英語を学習するための良いきっかけとなったことが考えられる。実施したアンケート結果の中で、参加してくれたすべての子どもたちが次回以降の読み聞かせイベントに参加したいという意向が見受けられた。よって、今後も機会があれば読み聞かせのイベントを実施し、絵本を通じて多くの子どもたちに英語の楽しさや面白さを伝えていきたいと西尾ゼミの学生一同は考えている。
 最後に、今回の読み聞かせイベントを実施するに当たり、紀伊国屋書店プライムツリー赤池店さんが全面協力してくださったことに改めて感謝を申し上げたい。

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