大学概要【2018年度実施分】実習・体験を基盤とした産官コーオプ教育プログラムによる能動学修の推進

農学部

実習・体験を基盤とした産官コーオプ教育プログラムによる能動学修の推進
実施責任者:林 利哉

MS-26で掲げている価値観、すなわち“多様な経験”、“学びを楽しむ”の実現において、実践を伴う実習教育は極めて重要です。本取組は、リニューアルされた新食品加工施設(附属農場 教育研究館)を活用した食品加工実習を中心に据えた実践的プログラムです。最新かつ衛生的環境下で食品製造の理論と実際を学ぶことができるだけでなく、これに民間工場(産)あるいは農学関連行政(官)との交流を組み合わせることで厚く肉づけされた、現場に立脚した課題発見・解決力の醸成を志向する実践的能動学修推進プログラムです。

ACTIVITY

農林水産省東海農政局との協同授業

2019/01/25

 昨年度に続き、官との連携事業の一つとして「食と社会」をコンセプトとした農林水産省東海農政局の局員様によるリレー講義(世話人:小原章裕教授)を、5月から6月にかけて計4回実施した。主に応用生物化学科1年生を対象に行った本講義・企画にはおよそ100名超の学生が参画した。我が国の食糧事情、食糧安定供給、農薬の適正使用、食の6産業化等、今後の農学関連産業の維持・発展を見据えた臨場感あふれる内容の講義が展開された。

食品加工実習(8、9月)

2019/01/25

 本学農学部応用生物化学科2年生のおよそ半数(約60名)に対して、食の安全・安心に関する事前講義を1コマ、工場見学(養命酒製造株式会社駒ヶ根工場)を1日、3日間の畜肉加工、2日間の醸造実習を行った。工場見学は味噌、酢といった醸造製品を扱う会社を中心に行った。畜肉加工実習では、豚ももの大きな塊肉(10kg弱)やロース肉(約4kg)を原料に、ソーセージ、プレスハム、ロースハム等の加工品を製造した。醸造実習では、大豆、麹を用いて味噌製造を行った。学生にとっては、机上で学ぶ理論と実際が有機的に結びつく貴重な機会になったとともに、製造工程における安全確保の大変さと大切さも同時に実感できたのではないかと思われる。

ハム・ソーセージ製造の様子

味噌造りの様子

食肉製品製造演習

2019/01/31

 10月におよそ一週間かけて応用生物化学科 食品機能学研究室3、4年生に対して、加熱食肉製品ならびに非加熱食肉製品の製造演習を行った。本学附属農場の食品加工施設を利用して小規模ながら伝統的製法を実践し、原料肉の処理にはじまり、塩漬、練り出し、加熱、充填、製品の最終チェック、真空包装まで行った。また、学生の発案により、種々の創作ソーセージも試作し、官能評価も行った。
 今年度も食品関連の講義の中で、食品加工実習受講者と非受講者における食の安全・安心に関わる基礎知識の比較を行った結果、食品加工実習受講者と非受講者間で、受講者の方が関連知識の定着の程度が高い様子が伺えた。このことは、受講者の食への関心がもともと高いことに起因する可能性も否定はできないが、毎年同等の傾向があることは間違いなく、再現性良く、事業の効果があらわれている可能性を示唆するものである。

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