大学概要【2017年度実施分】地域のまちづくり活動(地域資源の活用提案)

理工学部

地域のまちづくり活動(地域資源の活用提案)
実施責任者:生田 京子

本プログラムでは地域・行政との連携をとりながら、地域に存在する建築の地域資源としての価値・魅力を発掘する調査研究やワークショップ、その活用の可能性を示すイベントなどを実施する。2017年度は、愛知県半田市亀崎地区を対象とし、街並みの魅力発掘と活用提案にとりくむ。亀崎地区は、江戸時代に海運業で栄え発展して来た町であり、昨年、亀崎潮干祭の山車行事がユネスコ無形文化遺産に登録されたため、地域住民はそれを活力に、将来的に居住地区かつ観光地区として再生を推進していこうと取り組んでいる。

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ACTIVITY

亀崎にて棧掛祭「ろじうら」イベントの打合せ

2017/09/27

 半田市亀崎地区において、昨年度は三軒長屋の活用提案を行いました。
本年は、亀崎地区らしい賑わいの創出に向けた街並みの形成に向けて、リサーチを行い、ワークショップを開催する予定です。その一貫として、10月22日に開催される棧掛祭「ろじうら」イベントにて、発信活動を行うことが決定しました。
 先日、「かめともまちかどサロン」にて、地域の方や、亀崎に精通されている建築家の市川大輔氏、「ろじうら」のイベントに関与されている日本福祉大学の池脇啓太先生にお集まりいただき、打ち合わせを行いました。その後「ろじうら」イベントにて使用させていただく、町家のスペースの調査を行いました。加えて、市川氏の設計された亀崎公園の再整備、町家改修の蕎麦屋について説明を受けながら見学いたしました。

「ろじうら」イベントにて使用させていただく、町家を調査

町家を調査2

昨年の棧掛祭「ろじうら」イベントの様子

亀崎公園再整備の見学

「かめともまちかどサロン」にて打合せ

2017/11/28

先日に続き、「かめともまちかどサロン」にて打ち合わせを行いました。「ろじうら」イベントの名城大学からの提案について説明をし、地域の方々から御意見をいただきました。
10の提案に対し、一つ一つ地域の目から丁寧にコメントをいただくことができて、学生達は地域に関わることの楽しさと難しさを、実感することができました。

「かめともまちかどサロン」にて、提案をプレゼンテーションする

まちおこしマップを制作している他大学の学生と、まち探索

提案1

提案2

亀崎三軒長屋にて「亀崎地域大学」の展示

2017/12/05

亀崎三軒長屋にて、「亀崎地域大学」の展示を行いました。
「亀崎地域大学」は、日本福祉大学と名城大学、学生団体が合同で、亀崎のまちへ向けた提案を発表するものです。古い長屋を再生した建物のコミュニティスペースに2週間、展示を行いました。
名城大学からは、亀崎独特の風景をなしている「せこ道」に、自転車の輪止めを設置する案を提案。輪止めながらも、おや?と人の目を惹きつけるようなデザインのものを設置してはどうかと考えたものです。また、亀崎住宅プロトタイプと称して、坂道沿いの亀崎の住宅をリサーチした結果も展示しました。11月中旬には、内容を発表したものに対してコメントもいただき、勉強になりました。
(「ろじうら」祭りが、台風で中止となったため、こちらの展示になりました。)

提案についてプレゼンテーション

「亀崎地域大学」の展示1

案に対して、地域の方からコメントをいただく

「亀崎地域大学」の展示2

外部講師による作品講評会〜地域の価値魅力の発掘をテーマとして

2017/12/15

地域資源の価値や魅力を発掘することをテーマとした、作品講評会を開催しました。
2年生から4年生まで、多数の学生が作品を持ち寄り、ゲストクリティークの稲垣淳哉氏(建築家)からコメントを受けました。亀崎での活動も含んだ、現在進行形のプロジェクトに対して、広い視野からアドバイスをいただきました。これからのプロジェクトの方向性を考える上で、大きな刺激を受けることができました。また、低学年にとっては、上級生の取り組みを間近に理解することとなり学びの交流の輪が広がった様子でした。

稲垣淳哉氏の講演

島の活性化をテーマにした作品の講評

熱心に聞き入る学生たち

発表者と講評者を、多くの学生が取り囲む

「せこ道」ワークショップに向けて、モックアップ製作。

2018/01/09

「亀崎地域大学」の展示後に、地域の方々と数回の打合せを重ねました。その中で、自転車の輪どめは、路地空間で維持・運営が難しい・・・などの議論も経て、活動と提案が変化しつつも、方向性が固まってきました。
亀崎には、特徴的な路地空間である「せこ道」があり「井戸」が守られ続けてきました。その井戸周辺に特徴的なデザインの「植木鉢」を提案することになりました。
植木鉢は、デザインは学生が行うものの、最終的には地元の小学生のワークショップ形式で製作していただくことを想定しています。植木鉢には下記の思いが込められています。
・ワークショップに参加してくれた子どもたちに亀崎の「せこ道」に愛着を感じてもらう。
・外部から亀崎を訪れた人が「おやっ?」と思い、足を止めることで「せこ道」の魅力に気づく。
学生たちは、住民の方々に案を説明して、理解をしていただく活動をする一方、より良いデザインとなるように、検討を積み重ねています。

「せこ道」植木鉢の設置イメージ

井戸端に置いてみた、試作品の植木鉢

植木鉢と周辺の色彩が馴染んでいるかを検討

訪問して住民の方に案を説明

モックアップの製作

型枠の検討

素材と顔料の組み合わせで色を検討

形状の検討

「せこ道」植木鉢ワークショップに向けた試作検討。

2018/01/25

ワークショップで、小学生たちと作成して、「せこ道」の井戸周辺に設置する予定の植木鉢について、ワークショップの運営方法と作品の施策検討が続いています。
前回からさらに検討を行い、使用する顔料、植木鉢に模様として貼るタイルなどの選定が進んできました。試作品を現地に置いてみて、地域の雰囲気と合致しているか、入念な検討を行ってきました。学生達の考えているイメージにだいぶ近づいてきた様子です。ワークショップの段取り、地域の児童館との相談なども、最終段階に入っています。

「せこ道」植木鉢の設置イメージ。4色を置いて、色を確認する。最終的には子ども達に多数を設置してもらう予定。

タイルパターンの検討。

形状的にも高さのあるものを混ぜてみる。

試作品について、議論をする学生達。

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