大学概要【2025年度実施分】世界の難民問題について知り・伝え・行動する社会連携実践演習
外国語学部
世界の難民・避難民の数は過去10年間で2倍以上に増え、1億1,000万人を超えています。国際協力・平和構築論を専門とする宮下ゼミでは、学生が中心となり、深刻化する難民問題について知り・伝え・行動する社会連携実践演習に取り組みます。「ワールド・コラボ・フェスタ 2024」や名城大学祭でのブース出展、難民映画祭の開催、 Meal for Refugees(M4R)の実施を予定しています。
ACTIVITY
名城大学難民映画祭パートナーズ上映会2025
2025/07/10
名城大学外国語学部宮下ゼミでは、2024年度から「世界の難民問題について知り・伝え・行動する社会連携実践演習」に取り組んでいます。その活動の一環として、6月26日、名城大学ナゴヤドーム前キャンパスにて、外国語学部主催、宮下ゼミ企画、国連UNHCR協会後援による「名城大学難民映画祭パートナーズ上映会2025」を開催しました。
企画・運営を担ったのは、宮下ゼミ第4期生の学生12名です。映画の上映前には、ゼミ生による開会挨拶、世界の難民情勢と日本の受け入れに関する発表、そして映画のあらすじ紹介が行われました。
閉会挨拶では、宮下准教授より「世界の絶望を伝える前に、希望を伝えたい」という思いのもと、ゼミ生たちが本作品を選んだ経緯が語られ、あわせて世界の難民・人道支援のための募金への協力が呼びかけられました。集まった募金6,608円は、国連UNHCR協会および日本UNICEF協会を通じて国連に寄付されました。
あいにくの天候にもかかわらず、学生や一般の方など計46名が来場しました。参加者からは、「難民の現状と希望を知ることができ、興味深かった」「環境のせいにせず、諦めずに挑戦し続ける姿に勇気をもらった」「映画を通して社会問題を学ぶのは、私たちにも理解しやすく、とても良い方法だと思った」といった声が寄せられました。
本イベントは、逆境にあっても挑戦し続けることの大切さや、世界の難民と日本のつながりについて考える貴重な機会となりました。
詳しくはこちらをご覧ください。
ワールド・コラボ・フェスタ 2025 出展報告
2025/11/05
2025年10月26日(日)、外国語学部宮下ゼミの3年生が「ワールド・コラボ・フェスタ2025」に出展しました。ワールド・コラボ・フェスタは、公益財団法人愛知県国際交流協会(AIA)、独立行政法人国際協力機構JICA中部センター、なごや国際交流団体協議会(NIA)主催のイベントで、今年で22回目を迎えます。本イベントは、持続可能な社会の実現のため、中部地域の国際交流・国際協力・多文化共生・SDGsへの取り組みや活動を広げ、市民、NGO・NPO、企業、行政が協力して「学び、考え、行動する場」をつくりあげることを目的としています。
宮下ゼミのブースでは、世界の難民・避難民に関するクイズの出題、国際協力をテーマとしたパネルの展示、そしてミャンマー産のチャリティ・コーヒーの販売を行いました。パネルは、①宮下ゼミの活動紹介、②世界の難民・避難民の現状、③難民の故郷の味を食堂で提供するM4R(Meal for Refugees)の紹介、④軍事クーデター後のミャンマーの現状、⑤ミャンマーのチャリティ・コーヒーの紹介、⑥難民映画祭の紹介、計6枚を展示しました。
ミャンマーのチャリティ・コーヒーは、認定NPO法人地球市民の会とのコラボ企画として実施し、ドリップバッグ150個を用意しました。ミャンマーの最貧地域であるチン州の農家の方々が生産した良質なコーヒー豆で、公正な取引を通じて生産者の生活向上につながるフェアトレード商品です。パッケージのラベルデザインは、名古屋デザイナー・アカデミーグラフィックデザイン学科の学生たちが計54種類のデザインを制作してくださり、宮下ゼミで投票し、5つを採用させていただきました。どの作品も平和や希望について深く考えさせられるメッセージが込められていました。
学生の感想:
徳山泉夢さん(名古屋デザイナー・アカデミー2年生)
昨年のアイデア段階から、答えのない「平和」について考え続けることの大切さを意識しました。私のデザインを元に、他者と歩み寄るための「考え」を持っていただけると嬉しいです。それがきっと、平和の一歩になるのではないでしょうか。2年間、ラベル・デザインの制作に携わらせていただき、ありがとうございました!
200名程の来場者が宮下ゼミのブースを訪問し、私たちの研究・社会活動に高い関心を寄せてくださいました。また、チャリティ・コーヒーはお昼過ぎには完売し、純利益の17,410円はすべてミャンマーの支援活動に寄付しました。当日は生憎の天気でしたが、沢山の方にご来場いただき、身近なところから国際協力の実践に挑戦する良い学びの機会になりました。
学生の感想:
杉浦希空さん(宮下ゼミ3年生)
事前準備では、他のゼミ生とブースの飾りつけについて十分に話し合うことができました。単に可愛くするのではなく、どのように商品を配置し、どんな飾りつけをすれば、より魅力的でお客様が「見てみたい」と思うブースになるのかを意識して話し合いました。私は、家にあるコーヒー関連の雑貨を複数持参し、当日の飾りつけに役立てました。話し合いに参加するだけでなく、実際に自ら行動しゼミの取り組みに少しでも貢献することができたため、嬉しく感じています。
当日の運営では、最初は来場者に上手く声をかけることができませんでした。しかし、他のゼミ生がブースに来てくださった方に明るく元気よく話しかけている姿を見て、私も積極的に声をかけるよう努めました。話しかけるだけでなく、ブースの前を通る方に明るく挨拶をすることも心掛けました。
今回のイベントを通して、世界の現状を知ることや、チャリティー商品・フェアトレード商品といった「世界とつながる商品」を選択する大切さを改めて学びました。また、運営側として準備から当日の運営までを経験し、その大変さと楽しさの両方を実感することができました。来場してくださった方々にとって、少しでも世界の現状について考える機会になってくだされば嬉しいです。また、今後もこのようなイベントがあれば、参加者としても運営側としても積極的に参加したいと感じました。
森部恵さん(宮下ゼミ3年生)
当日のイベント運営では、さまざまなお客様と接する機会があり、どなたに対しても丁寧に対応できたと思います。12回もミャンマーを訪れてボランティア活動をしてきた方や、日本の小学校で教員をしながら定期的にミャンマーを訪れている方など、経験豊富な方々のお話から多くを学びました。
今年、宮下ゼミのブースへの来客人数が多かった理由の一つとして、私たちの活動を新聞に掲載していただけたことが大きかったと思います。「あの新聞に載ってたゼミだよね」と声をかけてくださる方も多くいました。
チャリティー・コーヒーの販売では、事前に認定NPO法人地球市民の会の柴田様から、ミャンマーでコーヒー豆が栽培され、日本に届くまでの過程の大変さについて伺っており、その努力が奇跡のようだと強く感じました。その感動を来場者にも伝えることができ、収益がミャンマー支援活動に寄付されることを理解した上で、150袋ものコーヒーを購入してくださった方がいたことに深く感動しました。







