大学概要【2019年度実施分】地域企業と連携(魅力施設の構想・提案)

理工学部

地域企業と連携(魅力施設の構想・提案)
実施責任者:生田 京子

本プログラムは地域的組織とともに新しい価値を持った魅力的な施設を構想するもので、状況に応じて調査研究やワークショップ、提案の製作などを実施する。2019年度も2018年に引き続き、愛知県新城市門谷において蔵の改修の構想・提案を行う。「新城市門谷のこども塾」は、複数の団体が集まり、こどもが自然に触れ合う経験をする場所として、旧黒谷家住宅とそれを取り巻く自然環境を活用して運営されてきた。対象地は鳳来寺参道の街並みを形成する重要なエリアでもあり、宮大工の技術指導を受けながら、学生ワークショップ形式による空間構成を継続的に行っていく。

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ACTIVITY

蔵の活用案をプレゼンテーション

2019/11/21

 4月から7月まで数回に渡り、新城の古い蔵を管理されている中島さんと打合せをしました。数多くの模型を作成し、それらを見ながら蔵のリノベーション方法・使われ方・仕組みなどを中心に打ち合わせを行ってきました。また新城がどのような場所なのか、蔵がどのような価値をもつのかなどについてもディスカッションを行いました。回を重ねるにつれて、運用に関する細かい要望や、仕上げのイメージなどを詰めていき、7月末に計画案について合意をいただくことができました。

蔵を管理する中島さんから希望を伺う

夏、多くの検討案の中から最も適切と思われる2案を提示

実現することになった案のシート1

実現することになった案のシート2

蔵の実測

2019/12/05

 9月、改修対象の蔵の内壁の解体と実測、忌門の小舞かき体験を行いました。
蔵の中の寸法を実測し、図面化すべく記録していきます。また蔵の内壁の解体に際して床が腐っている、漆喰の壁の欠損部分が見つかるなど蔵の新たな問題点も浮き彫りになってきました。協議の上どのように作業を行うのか検討をしていきます。
また忌門の竹小舞を編む作業、小舞かき体験では竹の切り出しから柱に竹を通す穴を開けるなど一通りの作業を体験させていただきました。普段隠れて見えない土壁の中の構成について勉強する機会となり、学生達は大変興味深く取り組んでいました。

蔵を測りながら図面化記録していく

忌門の修復作業として、竹小舞を編んでいく

1日の作業の終わりに

蔵の床 完成

2019/12/10

 10月、蔵に新たに付け加える床を施工実習しました。
既存の蔵の床は、年月の中で水平ではなくなり、凸凹が生じていました。そこで根太組にて既存の床と根太の隙間を楔を利用して一つ一つ不陸調整し、根太の上では水平になるようにしました。気の長い作業でしたが、これで床を貼る準備が完了です。床材は自然の杉材の色の違いが良い印象になるように並べてみて順番を決め、保護塗料を塗り乾かします。その後、表からは見えないように斜めに釘打ちをして、床を固定しました。
学生達は、細かく繊細な施工作業に触れ、よい空間ができる手応えを感じたようでした。

新たに床を設置するための根太を調整する。

楔を差し込みながら、水平になるように調整して行く。

塗装を完了した杉床材を乾かす。

釘で止めていき、床の完成。

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