大学概要【2021年度実施分】低学年からプロフェッショナリズムを涵養する他施設協働による参加型多職種連携の実践

薬学部

低学年からプロフェッショナリズムを涵養する他施設協働による参加型多職種連携の実践
実施責任者:野田 幸裕

本取組ではチーム医療で活躍できる薬剤師の育成を目指し、1年次から体系的かつ、段階的に目標を設定して、薬学部生が他の医療系学部の学生と共に「チーム医療」を学びます。すなわち、低学年では「医療」をテーマとした映画や動画の鑑賞後に「病いを有することの意味や医療者として患者への共感」について、高学年では実臨床を想定した症例と模擬患者・家族を活用して「チーム医療の重要性」について学びます。

ACTIVITY

模擬患者・家族参加型多職種連携教育 in 名古屋大学:対面でのポリクリIPE(多職種連携教育)

2021/08/10

2020年度InterProfessional Education(IPE:多職種連携教育=専門職連携教育)は、コロナ禍のため対面での実施が困難となり、Zoomを利用したオンラインで開始され、10月には対面での実施になりました。2021年度IPEは、十分な感染対策を講じた上で、マスク着用にて従来と同様に対面にて5月14日(金)から開始されました[12月10日(金)まで、全14回40名参加]。本IPEは、2016年度から5年次の単位認定として実施しています。
討論する症例は「認知症が疑われる糖尿病の患者」であり、現代社会で問題となっている認知症と糖尿病を取り上げました。効率よくグループワークを行なってもらうため、事前講義として、1) IPEについての導入講義を行いました。また、自己学習として、1)IPEについての動画と解説、2) 今回使用するシナリオ、3) 認知症に関する各医療職用のビデオ教材の3種類を視聴してもらいました(名城大学のホームページ「名城IPE」)。
薬学生、医学生と看護学生はグループとなり、各職種の専門的視点からの議論と相互理解のもと、患者介護者にアプローチするという取組で行い、①他の専門職種に対する自職種の役割、②チーム医療の重要性の理解、③他の専門職種に対する心理的障壁を如何に解決するかを涵養します。
IPE参加前には体調・行動記録を確認し、密を避けながらの実施となりましたが、活発な討論が行われました。終了後のアンケートでは、①他の医療系学部とのグループワークは、他の職種との相互理解に役立った、②他の学部学生の患者への考え方や向き合い方などを学ぶことができた、などの感想が多くありました。
【IPEスケジュール】
全体でオリエンテーション・自己紹介・チーム医療 ⇒ グループに分かれ、①ミニレクチャー(各職種)⇒ ②シナリオの問題点抽出⇒ ③薬・医・看護学生別々に医療面談 ⇒ ④情報を共有・統合 ⇒ ⑤全員で医療面談 ⇒ ⑥療養計画作成 ⇒ 全体で療養計画発表とフィードバック

他学部学生との情報共有・統合の様子

患者の模擬介護者と薬学生との面談の様子

医薬入門IPE in 名古屋大学&藤田医科大学(薬剤師の使命Ⅱの講義:オンライン開催)

2021/12/08

 2018年度より薬学部1年生は、薬剤師の使命Ⅱの講義の一環としての多職種連携教育を名古屋大学あるいは藤田医科大学の医学部の1年生と合同講義を行っています。昨年度は新型コロナウイルス感染症の拡大を懸念して、合同講義でなく、薬学部のみで開催しました。本年度は対面ではありませんでしたが、リモートにて合同講義を行いました。


〇名古屋大学
10月13日(水)と20日(水)の2日間、本学薬学部1年生208名(13日68名、16日140名)は、名古屋大学医学部1年生120名との合同講義「医薬学入門IPE」に参加しました。本講義は名城大学薬学部(八事キャンパス)と名古屋大学医学部(鶴舞キャンパス)にそれぞれ分かれて、 ZOOM で結んでオンラインにて行いました。本講義は、地域医療や緩和医療の中で医療人としての倫理観を涵養するための科目として位置づけられています。本年度は「他職種の役割を考え、理解する」ため、①薬学生としてチーム医療を学ぶ、②他の職種と医療での役割を学ぶ、③自らの意見の発表を行うことを目的としました。また、映画「ピア」を鑑賞して、地域の患者やその家族たちに対する医療について、「将来の医師・薬剤師として、地域医療に関わるときに大切にしたいこと、大事なこと」を課題として、思ったこと、感じたこと、疑問に思ったことをグループにて出し合い、意見を集約し、それをまとめて発表しました。本来は薬学生と医学生が1つのグループとなって行うのですが、各学部で構成されたグループが ZOOM を通じて発表を聴取し、双方向で意見交換しました。参加した薬学生から「ゲームを通じて、チーム医療や他職種と医療での役割を楽しく学ぶことができた」「映画を通して、医療人として必要な倫理観などについて学習することができた」などの感想もありましたが、「医学生と同じグループで交流したかった」という意見も多数ありました。


本講義のスケジュール:
 午前:ZOOMにて双方向でオリエンテーション
    各学部で映画鑑賞
    ZOOMにて双方向でグループワークの説明
 午後:各学部でアイスブレイク:多職種連携教育・カードゲーム(写真1)⇒ グループワーク
    ZOOMにて双方向で発表(写真2)


〇藤田医科大学
10月13日(水)、本学薬学部1年生65名は、藤田医科大学の1年生130名との合同講義「医薬学入門IPE」に TEAMSを用いてオンラインで参加しました。


本講義のスケジュール(TEAMSにてグループワーク)
 午前:アイスブレイク ⇒ DVD「終わりのない生命の物語」視聴・分析
 午後:チームワーク①についてグループワーク・発表 ⇒ 映画鑑賞・分析⇒ チームワーク②についてグループワーク・発表

カードゲーム(アイスブレイク)の様子

名古屋大学医学部と双方向での発表の様子

模擬患者・家族参加型多職種連携教育 in 名古屋大学:特別IPE(多職種連携教育の講義)

2021/12/08

2016年度から5年次の単位認定として実施している2021年度多職種連携教育(IPE)を、名古屋大学医学部講義棟1階会議室2と2階ゼミ室にて新型コロナウイルス感染症に配慮しながら、社会福祉、理学療法、医学、および看護の学生と実施しました[通称、特別IPEとして5名参加:11月29日(月)]。
昨年度に引き続き高齢化社会のがん医療をテーマとして、 5学科の学生(医・薬・看・理学・福祉)がチームを組み、ディスカッションを行いました。具体的には、シナリオを元に症例検討したのち、模擬患者・家族との医療面接を通して情報収集を行い、患者中心の在宅療養計画を作成しました。このIPEを通じて、①チームコミュニケーション力や他職種の役割、②生活者としての患者・家族の思いに気づくこと、③多職種連携の意義とその効果を実感することを体験学習します。


本講義のスケジュール:

 チームビルディング ⇒ ミニレクチャー(多職種連携医療など)⇒ グループワーク(患者理解と問題抽出や医療面接の準備)

⇒ 模擬患者・家族と医療面接(情報収集)⇒ グループワーク(在宅療養計画立案)⇒ 模擬患者・家族と医療面接(在宅療養計画の説明)

⇒ 経験学習の振り返り

オリエンテーションの様子

グループワークの様子

  • 情報工学部始動
  • 社会連携センターPLAT
  • MS-26 学びのコミュニティ