大学概要【2019年度実施分】アジアの現状と進出企業研究

経済学部

アジアの現状と進出企業研究
実施責任者:佐土井 有里

アジア諸国は産業競争力を高めるために日本の技術移転、技術形成手法により自国の技術力を高めることを重要課題として取り組んできた。特に日系自動車メーカー・サプライヤーの進出・集約が進み、アジアでの日系企業の進出目的や現地での役割は、進出国の状況変化に応じ、年々変化している。
本取組の趣旨は、①アジア進出企業の現状とアジア進出に携わった駐在者の体験談を聞き、企業訪問を通して、学生たち自らが日本とアジア諸国のつながりを考える、②現地の学生と協力・協働することについて討議する機会を与える、の2点である。

ACTIVITY

活動報告1

2019/08/26

 2019年7月30日~8月5日までの7日間、台湾・香港・深圳3か所を企業調査と大学生交流の目的を持ち、経済学部学生合計32名で訪問しました。
 本調査研修は2018年11月に計画し、調査準備を進めてきましたが、研修直前の2019年7月から香港・逃亡犯条例改正問題を発端に、学生デモが激化し、本研修の中止も検討しましたが、研修実施時点では、またデモも初期段階で、外務省も楽観視した状況で、無事全工程を安全に十分配慮しながら行程を練り、実施することができました。
 本報告は、3分野の第1報告とします。

1.香港日本商工会議所 事務局長 柳生政一氏との懇談
8月1日に香港日本商工会議所を訪問し、事務局長の柳生政一氏に香港情勢・日本企業の香港での状況についてお話いただきました。柳生氏の商社時代からのご経験談から、香港での日系企業の現状、現在の香港情勢、学生デモの背景にある香港と中国との関係の変化、若者の現状について詳しく話していただき、学生からの質疑応答にも丁寧に対応していただいた。

活動報告2

2019/08/26

2.香港での英語プレゼンと学生交流
 8月1日14:00~17:00 香港のShan Association Collageを32名の学生で訪問し、日本から用意した5本の英語プレゼンテーションを実施し、その後、約30名の香港の高校生と交流しました。当初は前日に本交流プログラムを準備していただいていたのですが、台風の接近により翌日の8月1日に変更してご対応いただきました。急な変更にも関わらず、多くの学生が集まり、手作りのプレゼントや色々なイベントを準備していただき、日本の学生たちと会い交流したいとの強い熱意を感じました。
 私たちの用意した英語プレゼンテーションは、①日本のキャッシュレス社会の現状、②日本の格安航空産業の現状、③日本の弁当文化、④2020東京オリンピックへの課題、⑤日本の労働問題の5点について発表し、それぞれ質疑応答で意見交換をしました。
 その後、中国語と日本語をお互いに教え合い、ローテーションをしながら、多くの学生と語り合い、知り合うことができました。香港の高校生の考え方、英語力の強さ、真面目さ、勉強に対する熱意に刺激を受けた貴重な時間でした。

活動報告3

2019/08/26

2019年8月2日 中国深圳を訪問しました。香港に隣接する中国側の都市である深圳は、1990年代初めから香港企業の中国側生産拠点「前店後廠」として急激な発展を遂げ、特に近年は生産拠点から高度技術拠点・イノベーション拠点への進化を進め、中国のシリコンバレーとも呼ばれるまでに急成長を遂げています。
 私たちは、この現状を見るため、香港からバスで深圳に入り、日系企業の現地法人 株式会社立花エレテックを訪問し、深圳概要、企業概要について詳細な説明を聞き、駐在者を囲んで昼食をとりながらの懇談会を実施しました。
 株式会社立花エレテックは創業1921年(大正10年)の100年企業で、産業用電気・電子の商品、システムを販売する技術商社です。資本金58億、従業員数は単体で804名(連結1,280名)連結売上高は1,783億と売上高記録を更新。業務内容はFAシステム事業、半導体デバイス事業、施設事業、EMS事業です。現在中国では人件費の向上に伴い、自動化(FA)の需要が増加しています。
 懇談会を通して、海外で働くことの面白さ、厳しさを学び、学生は将来に向けて何をするべきか、深圳の若者のエネルギーに負けないようどうすればよいのかを危機感を持って真剣に考える機会となりました。

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