大学概要【2019年度実施分】アクティブラーニングによる学生同士の協同による学びのコミュニティの創生

薬学部

アクティブラーニングによる学生同士の協同による学びのコミュニティの創生
実施責任者:飯田 耕太郎

薬学の基盤となる基礎学力を補強するために学生同士が学び合う学習プログラムを導入し、授業時間外を活用して学びのコミュニティを創生する。学習プログラムは「事前学習」⇒「知識の確認」⇒「知識の応用」⇒「知識の補足」⇒「知識の補完」の5段階で進める。「事前学習」では、学習する前にPCやモバイル(スマホ)などICT(情報通信技術)を活用して演習問題を個別学習する。「知識の確認」は「事前学習」で学んだ知識がどの程度理解できているか確認するために個人テストをPCで受講する。個人テスト後、正答は公表せず直ちに2~3名でチームを組み、同じ問題に取組む。ディスカッションにより「知識の応用」を行い、協同で解答を導き出す。ディスカッションは学生同士の協同性を高め「事前学習」と「知識の確認」で得た知識の応用を促進する。ディスカッション後、解答を発表し、全員で答え合わせを行い、正答を確定する。低正答率問題は教員がフォローし、「知識の補足」を行う。学生は「知識の補足」で得た知識をもとに不正解であった問題の解説をレポートに記述することで「知識の補完」を行う。主体的学習(アクティブラーニング)を重視し、学生同士の協同による学びのコミュニティの創生を目指している。(参考文献:飯田耕太郎,名城大学教育年報,第13号,教育実践報告,27-33,2019.)

ACTIVITY

活動報告1.学びのコミュニティの学習環境の整備と充実

2019/12/08

6年生学術コースおよび5年生基本研究コース生の授業ではアクティブラーニングによる学習プログラムを導入し、学生同士が協同して学び合うコミュニティの創生を目指した教育活動を継続して実施しています。学生同士で基礎知識を補強・補習する学習プログラムは、「事前学習」⇒「知識の確認」⇒「知識の応用」⇒「知識の補足」の4段階で進めます。「事前学習」では、学生同士で学習する前に周知した学習内容を自己学習しておきます。その際、PCやモバイルなどICT(情報通信技術)を活用して配信した演習問題を個別に学習します。演習問題はPCやモバイルの学習コンテンツとして利用するため毎年作成・蓄積しています。「事前学習」における ICTの活用は学習への関心を高め主体的な学び(アクティブラーニング)を実現する上で効果的で確かな学力の育成につながります。最新の参考書を使って知識をインプットし、 PCやモバイルで演習することで知識をアウトプットします。自己学習の成果はレーダーチャートで可視化し、弱点を把握して補強学習します。学習環境を整備・充実することで学生一人一人の能力や特性に応じた自己学習ができ、学生同士で学び合う前に効果的な学習を可能にしています。

PCを活用し、配信された演習問題で事前学習している様子(事前学習1)

レーダーチャートによる自己学習成果の可視化(事前学習2)

活動報告2. ICTシステムを活用した個人テストで「知識の確認」を実施しました。

2019/12/10

6年生学術コースおよび5年生基本研究コースの授業ではアクティブラーニングによる学習プログラムを導入し、学生同士が学び合うコミュニティの創生を目指した教育活動をしています。学生同士で基礎知識を補強する学習プログラムは「事前学習」⇒「知識の確認」⇒「知識の応用」⇒「知識の補足」の4段階で進めます。「知識の確認」は「事前学習」で学んだ知識がどの程度理解できているか確認するために PCで個人テストします。個人テストは「事前学習」の内容に関連する薬剤師国家試験問題から25問題をシステムで抽出・編集した上で、日時・場所・学生を設定して出題します。個人テストでは全員の解答が終了した後に正答を公表します。テスト結果は個人成績としてシステムに保存されます。解答後、個人テスト結果が可視化され、レーダーチャートで弱点を把握し、「知識の補足」学習の際に役立てます。 ICTの活用により「何ができるようになったか」「何ができていないか」が可視化され、学習への関心を高め主体的な学び(アクティブラーニング)を実現する上で効果的であり、確かな学力の育成につなげています。

「知識の確認」では「事前学習」で学んだ知識を個別に確認するため PCで個人テストしている様子(知識の確認1)

ICTシステムを活用した個人テスト結果の可視化(知識の確認2)

レーダーチャートによる学習状況の可視化(知識の確認3)

正答率の推移による学習状況の可視化(知識の確認4)

活動報告3.学生同士で学び合う「知識の応用」を実践しました。

2019/12/12

6年生学術コース生および5年生基本研究コース生の授業ではアクティブラーニングによる学習プログラムを導入し、学生同士が学び合うコミュニティの創生を目指した教育活動をしています。学生同士で基礎知識を補強する学習プログラムは「事前学習」⇒「知識の確認」⇒「知識の応用」⇒「知識の補足」の4段階で進めます。「知識の確認」では個別に知識を確認した後、正答は公表せず直ちに2~3名でチームを組み、問題用紙と解答用紙をもとにチームで同じ問題に取り組みます。「事前学習」と「知識の確認」で得た知識を基にディスカッションして「知識の応用」学習を行い、解答を導き出します。

チームで答え合せを行い、答が同じでない問題を明確にし、説明し合いで納得した上で解答を出します。その過程で気づいたこと、議論してわかったことなど、後から見直して使えるように解答用紙に記入します。答が合わないときは、他者に説明することで知識が言語化され知識の定着につながります。ここでは教科書や参考書を見ないで、ディスカッションすることにしました。ディスカッションは学生同士の学び合いを高め「事前学習」と「知識の確認」で得た知識の応用を促進します。ディスカッション終了後、解答を順番に発表し、全員で答え合せをします。知識を応用する学習に主体的に取り組むことを重視し、学生同士が協同して学び合うコミュニティの創生を目指しています。

「知識の応用」では「事前学習」と「知識の確認」で得た知識を基にディスカッションして解答を導き出している様子(知識の応用1)

チームで導き出した解答、気づいたことを記入する解答用紙(知識の応用2)

活動報告4.学生同士で学び合い「知識の補足」を行いました。

2019/12/13

6年生学術コース生および5年生基本研究コース生の授業ではアクティブラーニングによる学習プログラムを導入し、学生同士が学び合うコミュニティの創生を目指した教育活動をしています。学生同士で基礎知識を補強する学習プログラムは「事前学習」⇒「知識の確認」⇒「知識の応用」⇒「知識の補足」の4段階で進めました。「知識の応用」の最後では学生一人一人が解答を発表し、クラス全体で答え合わせを行い、チームでの学び合いの結果、不正解であった問題を明確にします。正答率が低い問題は教員が解説を行い不足している「知識の補足」を行いました。その後、学生達は「知識の補足」で得た知識をもとに不正解であった問題の解説レポートを記述し、提出することで「知識の補完」を行いました。学生同士で基礎知識を補強する学習に主体的に取り組むことを重視し、学生同士の協同による学びのコミュニティの創生を目指しています。

テストで正答率が低かった問題の解説を教員が行い不足している「知識の補足」を行っている様子(知識の補足1)

テストで正答率が低かった問題の解説を教員が行い不足している「知識の補足」を行っている様子(知識の補足2)

不正解であった問題の解説を記述するレポート用紙(知識の補足3)

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