大学概要【2022年度実施分】アクティブラーニングによる学生同士の協同による学びのコミュニティの創生

薬学部

アクティブラーニングによる学生同士の協同による学びのコミュニティの創生
実施責任者:飯田 耕太郎

学生同士で教え学び合う場を創り他者との協同による学びの楽しさを実感できるように学生同士で学び合う学習プログラムを導入・実践しています。
協同による学び合いで学ぶ楽しさに気づき、生涯学び続けるきっかけ作りとなり、生涯に渡り学び続ける実行力ある薬剤師を育てています。またICTを活用した学外(自宅)学習環境の充実を図り、主体的で多様な学びの推進をしています。

ACTIVITY

活動報告1.学びのコミュニティの学習環境の整備・充実

2022/12/12

コロナ禍において大学内や自宅でスマートフォンなどモバイル端末を活用したオンライン学習の環境を整備・充実することで主体的な学習(アクティブラーニング)を支援しました。

薬学の基盤となる基礎知識を補強するという目標を達成するために、学生と教員間でのコミュニケーションや学習状況・学習内容の共有化が行われるように情報通信技術(Information and Communication Technologies:ICT)を活用した教育を実践しました。学習プログラム(図1)は①「事前学習で知識を入れる(インプット)」⇒②「プレテストで知識を確認する(アウトプット)」⇒③「ポストテストで知識を応用する(アウトプット)」⇒④「ペアテストで知識を統合する」⇒⑤「不正解問題の解説レポートで知識を補足する」の5段階で進めました。

「ICTで事前学習」ではモバイルに送信した演習問題をeラーニングで個別学習し、知識をインプットします。演習問題はモバイル学習用コンテンツとして利用するため毎回作成・蓄積しています。「事前学習」における ICTの活用は学習への関心を高め主体的な学び(アクティブラーニング)を実現する上で効果的で確かな学力の育成につながります。PCやモバイルの演習では、「問題解答」⇒「判定・解説」⇒「成績分析」を示すことで「できた項目」「できていない項目」が明確になり効率よく知識の習得ができます。自己学習の成果は「成績分析」のレーダーチャートで可視化し、弱点を把握して補強学習につなげます(図2)。

学習環境を整備・充実することで学生一人一人の能力や特性に応じた自己学習が可能となり、学生同士で学び合う前に効果的な学習を支援しています。

学びのコミュニティを創生する学習支援プログラムの流れ

レーダーチャートによる自己学習成果の可視化(事前学習)

活動報告2. ICTを活用し「知識の確認(プレテスト)」を実施しました。

2022/12/12

5年生基本研究コースの授業ではアクティブラーニングによる学習プログラムを導入し、学生同士が学び合うコミュニティの創生を目指した教育活動を実践しています。

学生同士で基礎知識を補強する学習プログラムは①「事前学習で知識を入れる(インプット)」⇒②「プレテストで知識を確認する(アウトプット)」⇒③「ポストテストで知識を応用する(アウトプット)」⇒④「ペアテストで知識を統合する」⇒⑤「不正解問題の解説レポートで知識を補足する」の5段階で進めました。「知識の確認」は「事前学習」で学んだ知識がどの程度理解できているかを確認するために PCで個人テストします。個人テストは「事前学習」の内容に関連する薬剤師国家試験問題から10問題をシステムで抽出・編集した上で、日時・学生を設定して出題します。個人テストでは全員の解答が終了した後に正答を公表します。テスト結果は個人成績としてシステムに保存されます。解答後、個人テスト結果がモバイル上で可視化され、レーダーチャートで弱点を把握し、「知識の応用」学習へ役立てます。

ICTの活用により「何が理解できるようになったか」「何が理解できていないか」が可視化され、学習へのモティベーションを高め主体的な学び(アクティブラーニング)を実現する上で効果的であり確かな学力の育成につなげています。

「事前学習」で学んだ知識を確認するため PCでプレテスト(知識の確認)をしている様子

活動報告3.学生同士で学び合う「ペアテストで知識の統合」を実践しました。

2022/12/13

5年生基本研究コース生「薬学卒業演習Ⅰ」ではアクティブラーニングによる学習プログラムを導入し、学生同士が学び合うコミュニティの創生を目指した教育活動を実践しています。

学生同士で基礎知識を補強する学習プログラムは、①「事前学習で知識を入れる(インプット)」⇒②「プレテストで知識を確認する(アウトプット)」⇒③「ポストテストで知識を応用する(アウトプット)」⇒④「ペアテストで知識を統合する」⇒⑤「不正解問題の解説レポートで知識を補足する」の5段階で進めます。「知識の応用」では個別に知識をポストテストで確認した後、正答は公表せず直ちに2~3名でペアを組み、問題用紙と解答用紙をもとにペアで同じ問題に取り組みます。「知識の応用(ポストテスト)」で解答に戸惑った箇所をペアでディスカッションにより解答を導き出します。ペアで話合い、不明確な箇所を明確にし、コンセンサスを取って解答を出します。その過程で気づいたこと、議論してわかったことなど、後から見直して確認できるように解答用紙に記入します。学生同士で話し合い、仲間に説明することで知識が言語化され知識の定着につながります。ここでは教科書や参考書を見ないで、ディスカッションで知識を確認することにしています。ディスカッションは学生同士の学び合いを高め知識の統合を促進します。ディスカッション終了後、正答をチームごとに発表し、クラス全員で答え合せを行い、どの箇所が理解できていなかったかを明確にします。

知識を応用・統合・補足する学習に主体的に取り組むことを重視し、学生同士が協同して学び合うコミュニティの創生を目指しています。

ディスカッションにより解答を導き出し「知識の統合(ペアテスト)」をしている様子

5年生基本研究コース生「薬学卒業演習Ⅰ」のスケジュール表

  • 情報工学部始動
  • 社会連携センターPLAT
  • MS-26 学びのコミュニティ