大学概要【2022年度実施分】MATLABによる数理・データサイエンス教育の導入と展開

理工学部

MATLABによる数理・データサイエンス教育の導入と展開
実施責任者:齊藤 公明

MATLABとは、科学技術計算のための高性能なプログラミング言語です。MATLAB/Simulinkが包括サイトライセンス(TAH)として学内に導入され、全学的な教育・研究の共通基盤として整備されました。もちろんナゴヤドーム前キャンパスにおいてもすべての学生、教職員が利用可能です。このMATLAB/Simulinkは統計学、情報通信理論、金融システム論などにも有効に活用できるとともに、2022年度開講の【データサイエンス・AI入門】の教育にも活用していきます。

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ACTIVITY

本年度はMATLABを用いて理工学部、情報工学部、都市情報学部における授業の中で数理・データサイエンス教育を実践した。以下に実践例の一部を挙げる。関連した導入セミナー、テキスト作成等もMathWorks社と共同して検討を進めている。数理・データサイエンスのテキスト作成についてはグループごとに企画をし、作成段階に入っている。

自動車工学におけるMatlab/Simulinkの活用

2022/12/26

理工学部メカトロニクス工学科の3年次授業科目「自動車工学」においてMatlab/Simulinkを活用している。本年度の自動車工学では、自動車の二輪モデルの導出を行い,Simulinkを用いてシミュレーションを行うことで,自動車の簡易的な制御シミュレーションの実施を行った。この理論的な定式化からソフトウェア(Simulink)によるシミュレーションのプロセスは,工学的な発見を行うために重要なプロセスであり、この発展により新たな知見の発見を期待することができる。

Simulinkのモデル例

MATLABによる確率過程シミュレーション研究

2022/12/26

本年度理工学部数学科4年次の授業科目「数学講究」において、確率解析についての理論・応用研究を行った。確率解析の基盤となるマルチンゲール理論、確率積分、確率微分方程式及び数理ファイナンスへの応用、確率過程シミュレーションに関するアルゴリズムについて基礎から応用までの研究を行い、MATLABによるアルゴリズム研究を行った。この解析はデータサイエンスの骨格を成す理論であり、揺らぎ現象の世界を記述・解明する数学である。対象となる確率過程の時間を離散時間とすれば時系列解析に適用される。新しい手法の開発を目指し、今後も継続する。

確率微分方程式解法の発表とシミュレーション研究

MATLABによるデータサイエンスの応用研究

2022/12/26

本年度理工学部電気電子工学科4年次の卒業研究においても、「電子波の性質とその応用」(児玉教授)などのテーマで、データサイエンスの応用として、MATLABのアルゴリズムや統計など情報科学理論を活用して、電子計数画像などの膨大な量のデータを分析することで、有益な知見を見いだすことに取り組んでいる。

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