吉田 圭佑 助教 （薬学部 薬学科）

令和5年度日本薬学会東海支部学術奨励賞

2023年7月8日

有機分⼦触媒を⽤いる天然物や医薬品の合成を志向した反応開発と応⽤

有機合成化学において環境調和という観点が望まれている昨今において、目的とする化合物を効率的に構築する触媒的方法論の開発が重要な研究課題になっています。本研究では、環境調和型の触媒として注目されている有機分子触媒を用いて、構築の難しい全炭素不斉四級炭素や不斉四級炭素の新たな触媒的合成法を確立しました。さらにその手法を生物活性天然物の全合成へと応用しました。また、ピリジンN-オキシド誘導体を有機分子触媒として利用するアルコール類の官能基化反応を開発することで、医薬品等を既存の合成法より短工程で合成出来る方法の開発にも成功しました。