田中愛海特任助教（薬学部薬学科微生物学研究室）

第62回日本細菌学会中部支部総会　若手優秀発表賞

2025年11月15日

Streptococcus pneumoniaeの病原性に対するHaemophilus influenzaeの作用：3次元ヒト肺組織モデルを用いた検討

Streptococcus pneumoniae （肺炎球菌）は、細菌性肺炎の代表的な原因菌です。一方で、ヒト鼻咽頭の常在菌としての側面ももっており、常在性細菌間の相互作用については不明な点が多くあります。

本研究では、肺炎球菌とその他の鼻咽頭常在菌の相互作用について、ヒト肺由来の細胞を用いて作成した3次元ヒト肺組織モデルを用いて検討し、肺炎球菌性の肺上皮障害をHaemophilus influenzaeが抑制すること明らかにしました。本成果は、肺炎球菌性肺炎の発症機構の理解に繋がり、新たな治療戦略の構築に向けた基盤となることが期待されます。