大学概要【2026年度実施分】日本語学習支援を通した多文化協働フィールドワーク・プログラム
学部・部署共同
本取組は、名城大学に来訪する留学生と日本人学生が協働し、多文化理解と探究的な学びを深めるプログラムです。愛知の地域資源を題材に、混成チームで地域のフィールドワークを実施し、多様な視点から地域社会を理解する機会を提供します。教室での日本語学習にとどまらず、実際に地域へ出かけ、異なる文化的背景をもつ学生同士が同じ場所を見て、語り合い、発見を共有します。成果は日本語で発表し、発信力の向上と「学びのコミュニティ」の形成につなげます。2026年度は、留学生27名と日本人学生9名が4人一組(留学生3名+日本人学生1名)の9グループに分かれ、2回のフィールドワークと成果発表会に取り組みました。(担当:神谷、ヘバ、藤原、鈴村)
ACTIVITY
フィールドワーク(1) 半田で学ぶ、世界につながる発酵文化
2026/09/02
2026/05/09
第1回のフィールドワークでは、参加者全員が貸切バスで愛知県半田市を訪れました。外国語学部の学生11名、多様な国・地域からの留学生26名、教員3名の計40名が、半田赤レンガ建物、酒の文化館、半田運河、MIZKAN MUSEUMをめぐり、「愛知の発酵文化」を学びました。
半田は古くから醸造業が発展してきた地域です。半田赤レンガ建物では明治期のカブトビール工場の歴史から日本の近代化と海外の醸造文化とのつながりを、酒の文化館では日本酒づくりの技と世界へ広がる日本文化を、MIZKAN MUSEUMでは酢づくりと世界の食卓とのつながりを考えました。見学先では、日本人学生が展示を留学生に補足し、留学生が自国の食文化と比べながら質問する姿が見られ、ビール・日本酒・酢という身近な題材から、それぞれの国や地域の発酵食品へと会話が自然に広がっていきました。地域文化を多文化の視点から見つめ直す、実り多い一日となりました。
▶ 詳細記事(学びの掲示板):半田で学ぶ、世界につながる発酵文化:多文化協働フィールドワーク (1)
https://www.meijo-u.ac.jp/sp/foreign/manabi/detail/33017.html
フィールドワーク(2) 愛知を歩き、手でふれる
2026/09/02
2026/05/28〜06/07
第2回は、行き先の選定から「問い」の設定、経路の調査、現地への予約まで、すべてを学生自身が担いました。各グループは事前に調査計画書を作成し、テーマ・調査方法・移動経路・経費の見積もりを組み立て、移動手段は公共交通機関のみ。名鉄、地下鉄、あおなみ線、愛知環状鉄道、リニモを乗り継いで、9グループが県内各地へ散っていきました。
多くのグループが体験型の調査を選びました。有松では絞会館で絞り染めを体験して職人に話をうかがい、瀬戸では瀬戸蔵ミュージアムと愛知県陶磁美術館をめぐって粘土から器を作り、あま市では尾張七宝の制作に挑みました。食文化をテーマにしたグループは、岡崎の八丁味噌、名古屋のういろう・鬼まんじゅう、知立のあんまきを訪ね、老舗での聞き取りや食べ歩きを通して地域の物語をたどりました。産業をテーマにしたグループは、リニア・鉄道館やトヨタ博物館で技術の歩みを学びました。
手を動かし、迷いながら歩いたからこそ、模様を作る難しさ、土の厚みを揃えるもどかしさ、日程を合わせる大変さといった学びが残りました。教員が引率した第1回とは異なり、段取りの難しさごと学生に委ねられた点も、このフィールドワークの大きな成果です。
▶ 詳細記事(学びの掲示板):愛知を歩き、手でふれる:多文化協働フィールドワーク(2)
https://www.meijo-u.ac.jp/sp/foreign/manabi/detail/33509.html
成果発表会 自分たちの言葉で愛知を語る
2026/09/02
2026/07/16
春学期の学びの締めくくりとして、9グループがA0サイズのポスターで調査成果を発表しました。教室に3つのブースを設け、発表15分・質疑応答5分を3セッション繰り返すポスター形式で、聞き手は他グループの学生が相互評価表に記入しながらまわります。前週には合同練習の回を設け、発表原稿づくりや読み合わせ、話し方の確認を行いました。
どのグループも、現地で見聞きしたことで終わらせていない点が印象的でした。八丁味噌のグループは学生20人にマインドマップ調査を行い、「知っていること」と「日常的に食べること」の差に注目。ういろうのグループは67名へのアンケートから若い世代向けの新しい食べ方を提案し、鬼まんじゅうのグループは台湾・韓国・イタリアの類似菓子と比較しました。有松絞りのグループは「次の百年へ」と伝統を広げる提案を並べ、瀬戸焼・尾張七宝のグループは作り手へのインタビューをもとに工芸の未来を考えました。リニア・鉄道館やトヨタ博物館のグループは、鉄道・自動車の歴史から地域と社会のつながりを読み解きました。
留学生3名と日本人学生1名という編成だからこそ、「これは日本だけのものではないかもしれない」という視点が自然に加わりました。留学生が調べた内容を日本語で整理し、15分間発表して質問にも答える——教室で学んだ日本語が、地域を歩く道具になり、最後は自分の考えを伝える言葉になった一日でした。
▶ 詳細記事(学びの掲示板):自分たちの言葉で愛知を語る:多文化協働フィールドワーク成果発表会
https://www.meijo-u.ac.jp/sp/foreign/manabi/detail/33510.html






