研究・産官学連携研究代表者メッセージ

研究代表者 村田富保

研究代表者 薬学部教授 村田富保

 本研究センターでは、予防医学の観点から、疾患予防を目的とした機能性表示食品及び特定保健用食品を創出するために、以下の研究プロジェクトを実施しています。

1)腸内環境を改善することは、糖尿病や循環器疾患といった生活習慣病の発症抑制、免疫力の増強や感染症の予防につながることが知られており、現在、腸内環境の改善をもたらす麹菌由来の機能性成分を発見しており、腸内フローラの悪化にもとづく疾患予防が期待できる機能性食品の開発に取り組んでいます。

2)内臓脂肪の増加を伴う肥満の状態では、脂肪組織や膵β細胞で慢性炎症が生じていることが知られており、食物のみならず天然資源の成分からも、脂肪細胞の分化・肥大化を抑制する機能性成分やインスリン分泌を促進する機能性分子を発見しており、肥満や糖尿病を予防できる機能性食品の開発に取り組んでいます。

3)特定の食物の抽出成分がストレス性の脳機能障害を抑制することを独自に発見しており、ストレス性の不安や認知症を予防できる機能性食品成分の研究を実施しています。

4)高齢化に伴って易感染者が増加する傾向にあり、病原体の病原性低下や免疫賦活作用を有する機能性食品成分を探索しています。さらに、高齢化に伴って発症する骨粗鬆症や筋力低下が、高齢者のQOLを著しく低下することから、骨密度の低下や骨格筋の萎縮を抑制する機能性食品成分の探索も進めています。

5)日本では、死因別の死亡率の第一位はがんであり、がんにならないための予防医学なアプローチとして、腸内環境を適切にコントロールして、がんの発症を抑制する新しいタイプの機能性食品成分の研究を実施しています。

 現在、農学部、薬学部、理工学部の教員メンバーが研究協力体制を構築し、さらに、企業との連携で機能性食品の開発に向けて研究を進めています。それにより、本学から疾患予防に特化した機能性食品を創出できるものと考えています。