特集世界を変えるための17の目標 SDGs/ 「誰一人取り残さない」世界へ

世界を変えるための17の目標 SDGs

SDGsとは、国連が掲げる「持続可能な開発目標」。さまざまな地球規模の問題に向き合うための、17分野の目標と169のターゲットが設定されている。注目を集めるSDGsについて、さまざまな取り組みを紹介する。

持続可能な開発目標 SDGsの17分野

「誰一人取り残さない」世界へ
社会課題の解決は身近な行動から

外国語学部

アーナンダ・クマーラ教授

Ananda Kumara

スリランカ国立ケラニヤ大学卒業。1983年国費留学生として来日、東京工業大学修士課程・博士課程修了。博士(工学)。1988年より国際連合研究員として国連地域開発センターに勤務。2014年より名城大学に着任、2016年より現職。外国語学部長。

クマーラ研究室の取り組み

支援「する側」と「される側」を分けない

2015年9月に国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)の前身となったのが、2000年から2015年にかけて取り組んでいたMDGs(ミレニアム開発目標)です。MDGsでは、貧困の解決、初等教育の達成、女性の地位向上といった8つの目標を掲げており、2015年時点では貧困状態の人口が半分以下に減少するなど、一定の成果をあげました。しかし一方では未達成の課題も多くあり、新たな課題を加えた地球規模の問題に向き合うことを目的として、SDGsという指針が新たに定められました。
MDGs以前とSDGsとの違いはさまざまありますが、注目は「支援する側とされる側を分け隔てない」という点です。MDGsまでは、先進国を「支援する側」、途上国を「支援される側」に分け課題解決に取り組んできましたが、SDGsでは、先進国にも途上国にも課題はあり、国、企業、団体、個人の垣根を超えた新しい関わり合いの中で、さまざまな立場からの意見交換、対話を通じて課題解決へと導くことが示されています。また、SDGsの目標設定は、17分野169ターゲットにも及びますが、これらは個々に独立しているわけではなく、互いにつながりを持って存在しています。例えば教育の質を向上することは、新しい産業の創出や人々の働きがいにつながり、貧困の解決も期待できます。クリーンエネルギーの推進は豊かな海や緑を守る一助になり、住み続けられる町をつくるためには健康と福祉の充実や安全な水が欠かせません。

アジア・アフリカ諸国から解決策を得る

近年、日本では女性の社会進出の低さが課題に挙げられますが、政治やビジネスのシーンで多くの女性が活躍しているアジアやアフリカの国々から得られるヒントは、少なくありません。
他にも、例えば今、私は東京工業大学とともに途上国向けのウォシュレット開発に取り組んでいますが、このプロジェクトによって途上国は安価で衛生的なトイレ環境と節水が実現でき、開発に力を貸してくれたパートナー企業は新たなビジネスが見込めます。課題を解決することが双方のメリットにつながること。それが、新たな支援のかたちです(6・安全な水とトイレを世界中に)。
これまでのように「富める者が援助する」という考えではなく、「すべての立場から協力してよりよい社会をつくる」という考え方は、世の中の成熟によって生まれました。SDGsの取り組みは、実に多岐にわたります。「必要のない買い物を控える(12・つくる責任 つかう責任)」「いつもよりひと駅多く歩く(7・エネルギーをみんなに そしてクリーンに)」といった普段の行動もSDGsにつながります。SDGsでは、基本理念に「誰一人取り残さない」という約束を掲げており、達成に向かうためには個々人の関心が不可欠です。大げさに捉えず、まずは身近な社会課題に関心を持つところから始めてみてはいかがでしょうか。

国連地域開発センター一般公開セミナーに主催者として参加

UNCRD(国際連合地域開発センター)では、各地域の大学と連携しSDGsに関する周知・認知度向上を図っています。その一環として、2018年6月、クマーラ研究室が「あなたと世界を変えるSDGsセミナー」を主催しました。まずはじめに、研究室の学生がSDGsのゴールに関する世界の現状と目標達成への取り組みの必要性について発表。その後、セミナー参加者が3グループに分かれてディスカッションを行った際には、クマーラ研究室の学生たちがファシリテーターを担当しました。
各グループは、それぞれのゴールをテーマに、海洋保全の取り組みや、エネルギー・電力消費量を削減するための身近な行動、ジェンダー問題について発表。セミナーの運営を担当した学生は、「学内でもこうした取り組みを続けていきたい」と抱負を語りました。

Patagonia共同イベント「Worn Wear」開催

世界的アウトドアブランドのパタゴニアは、ビジネスを手段として環境課題の解決に取り組んでいます。この夏、パタゴニアでは、服を修理する設備を備えたリペアカーで全国を回り、思い出のある服を長く着ることを提案する「Worn Wear」を全国11大学で実施。6月24、25日には名城大学の2キャンパスで開催され、パートナーとしてクマーラ研究室が関わりました。
天白キャンパスの学生有志団体クリーングリーンとも連携し、もう着なくなってしまった服にストーリーとメッセージを託して別の持ち主の服と交換する「Take-over Zone」や、服に関する意識調査とグループセッションなどを企画しました。身近な衣類について「考え」「行動する」機会となりました。

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