理工学部/数学科学科長からのメッセージ
MESSAGE
数学は、夜空を彩る星や惑星の観測、巨大建築・精密機械の設計など、歴史的に見れば、様々な技術の進歩の立役者として、その役割を果たしてきました。この長い歴史の中で積み上げられた理論を基に、数学はいま、生成AI、データサイエンス、数理ファイナンス、量子コンピューターなどを始めとした科学・工学を支える「言語」として、不可欠な存在になっています。
しかし、ここで重要なことは、社会の需要に応じて、現代の数学が発展しているわけではないということです。最先端の数学は、社会の需要レベルから見れば、その遥か先を進んでおり、着実に、そしてときに爆発的な発展を遂げています。いま、こうした「数学の風景」を眺める方法はいくつもありますが、数学を専門とする立場から言えば、その風景を本質的に理解するためには、基礎から丁寧に学ぶことが不可欠です。その過程で、一瞬、キラリと輝く先端数学が垣間見えることもありますが、そこに「時短」や「近道」などはありません。大学の学部で専門的に学ぶ数学は、「数学という言語」を、まさに基礎から丁寧に学ぶ過程にあります。
ここで「数学という言語」というフレーズに、意外さを感じる方もいるでしょう。実際、数学を専門的に学んでいく中で、数や図形、計算といった対象は次第に抽象化され、"言語"へと姿を変えていきます。その学習過程で培われる専門性は、他分野にはない強みとして
● 理論に基づいた技術提供ができるエンジニア(技術者)
● 数学的思考から生まれる自由な発想をもったディベロッパー(開発者)
● 数学の魅力を伝えることができるエデュケーター(数学教員)
などを始めとした様々な分野で求められています。その遥か先には、リサーチャー(研究者)という極めて専門的な道も開かれています。
さて、名城大学理工学部数学科は、前身である名古屋専門学校の時代から設置された伝統ある学科です。本学科では、「数学という言語」を理解し活用できる力の育成を、教育理念の不可欠な土台としています。解析学、代数学、幾何学、数理情報、計算機科学の最先端で活躍する20名の専任教員による教育体制は、全国でも有数の規模を誇ります。学部教育に加え、本学大学院数学専攻の修士課程・博士課程では、高度な研究を行う環境が整っており、研究者も輩出しています。また、本学科には、より早く専門性の高い数学を学びたい方を対象とした「飛び入学制度」もあります。学部卒業後の進路としては、大手企業への就職、数学教員としての活躍に加え、本学大学院や、名古屋大学、愛知教育大学などの国立大学大学院への進学等、多様な道が開かれています。
このように充実した教育・研究環境が整っている、名城大学理工学部数学科、大学院理工学研究科数学専攻において、焦らず、最先端数学への着実な歩みを進めていきましょう
学科長 長郷 文和





