移行用/ニュース 赤﨑教授の恩賜賞・日本学士院賞で記念祝賀会 各界から200人が参加し、栄誉称える

200人の参加者が詰めかけた記念祝賀会(名古屋観光ホテル那古の間で) 200人の参加者が詰めかけた記念祝賀会(名古屋観光ホテル那古の間で)
  • 謝辞を述べる赤﨑教授(右は陵子夫人)
  • 謝辞を述べる赤﨑教授(右は陵子夫人)

名城大学は7月19日、名古屋観光ホテル那古の間において、今年の恩賜賞・日本学士院賞に輝いた赤﨑勇終身教授(大学院理工学研究科教授)の栄誉を称える記念祝賀会を開催しました。祝賀会には豊田章一郎トヨタ自動車名誉会長、文部科学省の小松親次郎研究振興局長をはじめ、産学官の各界から約200人が参列し、受賞理由ともなった青色発光ダイオード(LED)開発に不屈の精神で取り組んだ赤﨑教授の業績を称えました。名城大学では2002年に、カーボンナノチューブを発見した飯島澄男終身教授(大学院理工学研究科教授)がやはり恩賜賞・学士院賞を受賞しており、一大学で2人の恩賜賞・学士院賞受賞者がそろったことになり、主催者を代表してあいさつに立った小笠原日出男理事長も「大変な快挙であり、誠に名誉なことだと思っております」と述べました。
各界からの祝福の言葉に対し赤﨑教授は「私は旧制中学時代は学徒動員に明け暮れましたが、その後、いずれの職場でも素晴らしい研究仲間と元気な学生たちと楽しく仕事ができました。これからも健康の許す限り、私の研究のキーワードである結晶、光、半導体と、この括(くく)りにかかわる仕事を続けて参りたいと思います。本日の会を催していただきました名城大学の小笠原理事長、中根学長、そして関係者の皆さまにお礼を申し上げます」と謝辞を述べました。
参加者への謝辞を述べた中根敏晴学長は、赤﨑教授の長年の研究生活を家庭で支え続けた陵子(りょうこ)夫人の内助の功をたたえて花束を贈るとともに、「名城大学は赤﨑先生や飯島先生の研究成果や業績に恥じないような研究、教育が進めていけるような道をさらに切り開いていきたいと思います」と述べました。

  • 主催者を代表してあいさつする小笠原理事長
  • 主催者を代表してあいさつする小笠原理事長

2人の恩賜賞・日本学士院賞受賞は大変な快挙

小笠原日出男 名城大学理事長

赤﨑終身教授の青色発光デバイスに関する長年の研究の業績が、恩賜賞、並びに日本学士院賞という形で顕彰されましたことは、大学の社会に対する役割、責任という観点からも、名城大学にとりましても、誠に喜ばしい限りです。恩賜賞、並びに日本学士院賞の受賞は、本学にとりましては、2002年にカーボンナノチューブを発見されました飯島澄男終身教授の両賞受賞に続いて2人目。一大学で2人も同時受賞者が在籍するということは大変な快挙であり、誠に名誉なことだと思っております。

  • 来賓を代表してあいさつする文部科学省の小松研究振興局長
  • 来賓を代表してあいさつする文部科学省の小松研究振興局長

赤﨑先生の研究成果を世界が高く評価

小松親次郎 文部科学省研究振興局長(来賓代表)

恩賜賞・日本学士院賞は明治43年に創設され、学術上、特に優れた論文、著書、その他の研究業績に対して、日本学士院が授賞を行っているわが国で最も権威ある賞。赤﨑先生の研究成果は世界的に高く評価されており、文部科学省としても赤﨑先生のような先駆的に学術研究に取り組まれている方々が、自らの自由な発想に基づいた研究活動を十分に展開できるように、基礎研究全般の振興や基礎科学力の強化に一層取り組んでまいりたいと考えております。


  • 来賓を代表してあいさつする名古屋大学の鈴置副総長
  • 来賓を代表してあいさつする名古屋大学の鈴置副総長

長い基礎研究の上に花開いた業績

鈴置保雄 名古屋大学副総長(来賓代表)

赤﨑先生の業績はそれに先立つ20年以上の長い基礎研究の上に花開きました。先生は「一人、荒野を行く」と表現されていますが、困難な状況でも、信念を曲げることなく長く基礎的な研究を積み重ねられて、その上にこうした大きな業績を上げられました。大学における研究がどうあるべきか、ということを考える上でも大変意義深い大きなことだと思います。その上で、先生の研究成果が大きな社会のイノベーションにつながった。偉人の伝記を読むということではなく、身近な実例として実感できる、生身の人材育成の意味でも大きな効果をもたらしてくださいました。

  • 乾杯発声であいさつするトヨタ自動車の豊田名誉会長
  • 乾杯発声であいさつするトヨタ自動車の豊田名誉会長

粘り強い研究姿勢に勇気づけられた

豊田章一郎 トヨタ自動車名誉会長(乾杯発声)

赤﨑先生はかねてから私が尊敬する先生の一人です。自動車の分野でもすでに、いろいろな部分で、赤﨑先生の研究成果を実用化しています。非常に研究に粘りを持って取り組まれたというお話を伺い、私自身も研究者の一人で、途中であきらめてしまってできないことが随分ありましたが、これからももっと頑張っていかなければならないと思いました。これからの日本はイノベーションに勝ち抜いていくことがぜひ必要。非常に勇気づけられました。さらに研究を続けていただきまして、日本の国のため、また、世界の発展のために貢献していただきたい。

  • 参加者への謝辞を述べる中根学長
  • 参加者への謝辞を述べる中根学長

赤﨑、飯島先生の研究成果に恥じないような
研究、教育を推進

中根敏晴 名城大学学長

恩賜賞は日本学士院賞の中でも特に優れた受賞者に贈られる賞です。赤﨑先生にお会いするたびに思うことは、大変優れた人格者だということです。その先生の長年の研究生活を支えられてきた奥様の功績も非常に大きいと思います。僭越ながら花束を贈らせていただきます。名城大学は赤﨑先生、飯島先生のこれまでの研究成果に恥じないような研究、教育が進めていけるような道を切り開いていきたいと思います。これまで以上に、名城大学へのご支援、ご鞭撻をいただければと思います。

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