トップページ/ニュース 理工学部の福田敏男教授がアジアから初のIEEE会長に

人体の血管内治療技術トレーニング用シミュレーターを手にする福田教授 人体の血管内治療技術トレーニング用シミュレーターを手にする福田教授
シミュレーターを操作してみせる福田教授 シミュレーターを操作してみせる福田教授

福田敏男名城大学教授(名古屋大学名誉教授)が、米国に本部を持つ世界最大の電気・電子関係の専門家組織、IEEE※注(アイ・トリプル・イー、米国電気電子工学協会)の2019 President-Elect 、2020 President(2019年次期会長、2020年会長)に当選し、11月中旬の理事会で、就任が決まります。会長は歴代、欧米人が務めており、福田教授は、日本人初、アジア人初の当選となりました。

IEEEは、世界160カ国以上に約42万3000人の会員を擁する米国の公益法人で、コンピューター、バイオ、通信、電力、航空、電子などの技術分野で指導的な役割を担っています。39の専門部会(Society)と7つのTechnical Council(関連Societyの連合:略称TC)があり、国際会議の開催、論文誌の発行、技術教育、標準化などの活動を行っています。世界中で324支部が活発な活動を展開しており、日本には9支部(札幌、仙台、東京、信越、名古屋、関西、広島、四国、福岡)があります。

福田教授は、1998-99年のIEEEロボティクス・オートメーション学会(Society)会長など、多くのSociety及びTCで日本人初となる要職を務めてきました。
会長選立候補に際して福田教授は、IEEE財務の透明性、会費の見直し、法人会員の導入、massive open online course(MOOC)を導入した教育IEEE-Universityなどを訴えてきました。

このたびの当選にあたり、福田教授は「アジア地域には現在、全体の30%の会員がおり、50年前とは比較にならないぐらい大きくなりました。ここからの声が全体に届くように、会員へのサービス改革をするとともに、IEEEの“価値”をさらに高めるように努めていきたいと思います」との抱負を述べています。

※注 “The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.”の頭文字

【福田教授の略歴】

1948年12月12日富山県生まれ。1971年早稲田大学理工学部卒業。1977年東京大学大学院博士課程修了。1973-75年米国エール大学留学。工学博士。1989-2013年名古屋大学大学院工学研究科教授、2013年から名城大学理工学部メカトロニクス工学科教授。名古屋大学名誉教授・客員教授。北京理工大学教授。専門はロボット工学。 自己組織化ロボット、マイクロ・ナノロボット、インテリジェント制御、バイオ・メディカル・介護ロボット、検査・メンテナンスロボットなどの研究に従事。2013年 人体の血管内治療技術トレーニング用シミュレーター開発の功績で文部科学大臣賞を受賞。2015年秋の紫綬褒章受章。2017年中国科学技術院外国籍院士会員。
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