トップページ/ニュース 吉野彰教授が附属高校で高大連携講座

演題は「リチウムイオン電池が拓く未来の社会」

  • 質問に答える吉野彰教授 質問に答える吉野彰教授
  • 質問する生徒 質問する生徒
  • 附属高校生を相手に講演する吉野彰教授 附属高校生を相手に講演する吉野彰教授

リチウムイオン電池の開発者としてノーベル賞受賞の期待がかかる吉野彰大学院理工学研究科教授が11月21日、附属高校の高大連携講座で「リチウムイオン電池が拓く未来の社会」と題して講演しました。会場の大会議室にはスーパーサイエンスクラスの1~3年生をはじめ、保護者を含む計170人が集まり、各教室にも中継されました。

吉野教授はまず、リチウムイオン電池の開発経緯を時系列でたどりました。これを導入部として、最近聞く耳慣れない言葉「バズワード」(buzzword)を引き合いに未来社会を提示。無人自動運転、カーシェアリングなどとともに、AIEV(Artificial Intelligence Electric Vehicle、無人自動運転機能を有する電気自動車)を取り上げ、2030年の社会ではAIEVが普及し、リチウムイオン電池がその原動力になっていることを映像で理解を助けながら解説しました。

質疑応答では、吉野教授が京都大学の学生時代、考古学に夢中になったことに関して「参考になることは」という質問が上がりました。吉野教授は「過去をたどることで見えてくるものがあり、研究に役立っている」と答えました。長年研究をしてきて必要と思う資質について問われると、剛直性と柔軟性を挙げ、「どちらが欠けてもダメ」と応じました。研究開発の着眼点に質問が及ぶと、「ニーズ(needs)とシーズ(seeds)という変わるものを結びつけるのが大変。両者を最終的に線でつなぐのが研究開発」と答えていました。

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